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ゲスト講義実施報告「国際機関の採用とキャリア形成」(元UNICEFギニア事務所 人事組織文化担当官 伴場 森一様)

2026年4月24日(金)、Professional Workshop(担当教員:金児真依)の授業にて、卒業生でもあり、UNICEFギニア事務所も含め人事をご専門としてご活躍されてきた伴場 森一様にお話し頂きました。

ゲストスピーカー(伴場様)①

伴場様は、2015年3月に立命館大学国際関係学部国際関係学科(中川涼司ゼミ)を卒業後、同大学院公務研究科にて公共政策を専攻し、修了。民間企業において西アフリカ等との商取引に従事した後、NGOにてベトナムにおける人材開発プロジェクトに携わられました。その後、英国London School of Economics(以下、LSE)にて修士号(MSc Human Resources and Organisations)を修了。
JICAベトナム事務所では、ODA事業としての人材開発プロジェクトのコーディネートを担当し、UNICEFギニア事務所においては、人事戦略、採用、研修など幅広い人事業務をリードされました。

今回の講義では、国際機関の採用とキャリア形成をテーマに、国連・国際機関が応募者に何を求めているのか、また国際協力分野で長期的なキャリアを築くためにどのような準備が必要かについて、人事実務の視点からお話しいただきました。
冒頭では、伴場様自身がどのように大学院の専攻を選び、キャリアプランをたて、UNICEFギニア事務所での職務についたか紹介がありました。UNICEFでは、職員・コンサルタント・UNボランティアの採用だけでなく、職員研修の効果分析、組織再編を含む人事戦略に関する業務などに携わられたとのことで、国際機関における人事の役割を具体的に学ぶ機会となりました。

次に、長期的なキャリアを考える枠組みとして、「キャリア・アンカー理論」と「計画的偶発性理論」が取り上げられました。伴場様は、国際開発の中でも人事領域を通じて社会に貢献することを重視してきたと説明されました。また、LSE留学中で出会ったJICA職員との対話がその後の進路に影響したことなどを紹介され、偶然の人との出会いも主体的にその後のキャリアに活かすことの重要性が示されました。なお、グループワークでは、国連組織の国事務所に着任した際、どのような行動を取るべきかについて学生同士で意見交換を行いました。

ゲストスピーカー(伴場様)②

講義後半では、より実践的な内容として、国際機関の採用システムやプロセスを概観しました。CV作成や面接でのコツなどについても大変実用的なアドバイスを頂きました。学生たちは、自分がどうして国連機関を目指したいのか(または国際協力分野で働きたいのか)、どのような職種で貢献したいのか、今後3〜5年で積むべき経験・取得するべき分野の学位について検討しました。

伴場様からは、国際機関でのキャリアは競争が厳しく、予算制約や雇用の不安定さ、組織変更などの現実もある一方で、長期的に経験と専門性を積み上げ、インパクトに焦点を当てて行動することが重要であるとのメッセージが伝えられました。今回のワークショップは、国際機関や国際協力の現場での人事の実際と、自らの価値観や特性を踏まえたキャリア形成について理解を深める貴重な機会となりました。