卒業生からのメッセージ

文学部での学びが社会でどのように活かされているかを、卒業生からのメッセージを通じて紹介します。

2020

進学

「東アジア」と「演劇」から得た学びを活かして、これからを歩んでいく。

現代東アジア言語・文化専攻  2017年卒業

韓国 啓明大学語学堂 学生

現在は韓国の大邸にある啓明大学の語学堂(日本の大学でいえば「語学センター」にあたるところ)で、韓国語を勉強しています。私が関心を持っているのは、中国や韓国などの東アジアの国々です。

私が東アジアに関心を持つようになったのは、高校生の頃。中国や韓国との国際関係が話題になり、日本人として隣の国々のことをもっと知りたい、知らなければならないと感じたのがきっかけです。進路選択の際、大学では東アジアについて専門的に学びたいと思い、いくつか大学を調べました。そのなかでも特に韓国分野の学びを深めることのできる学域がある立命館大学文学部を選びました。

文学部に入ってみると、そこには想像した以上に多彩な授業や海外研修プログラムが用意されていました。履修登録の時期になると毎回ワクワクしながら授業を組んでいました。特に印象に残っているのは、1回生の時に参加した、韓国と中国での「短期研修」。1週間ほどの日程で語学研修や学生交流を行ない、その国の歴史と文化を学ぶ入門プログラムです。また2回生の夏休みには、1ヶ月間中国に滞在し、中国語の研修や少数民族である「侗族」が住む三江(広西チワン族自治区柳州市に位置する)という自治県に訪れ、フィールド調査を行う「東アジア現地実習(中国)」に参加。3回生の時には交換留学で10ヶ月韓国・ソウルにある延世大学に通い、韓国や中国に関する授業を受講しました。graduate/graduate32_sub01中国・韓国の学生と交流する授業「東アジア遠隔講義」の集合写真

授業で最も印象に残っているのは、「東アジア遠隔講義」です。中国(広州・広東外語外貿大学)・韓国(釜山・東西大学校)の学生と院生、そして私たち立命館の学生がインターネットを通じて共同で授業を進めます。春休みや夏休みには3校のいずれかに受講生が集まり、フィールドリサーチを行なったりもします。授業は討論や発表が中心。3校の学生が混じり合ったチームをつくり、そのチームでテーマを決めて議論・プレゼンテーションします。授業は日本語で進行されますが、時には学生同士で韓国語・中国語も使いつつ、互いに助け合いながら楽しく勉強しました。

立命館大学とのつながりは、卒業してからも続きました。中学1年生の頃から続けている演劇への思いを断ち切れず、俳優活動を続けるために「劇団衛星」(1995年設立)に入団。劇団衛星は公演を行うだけではなく、演劇や演劇的コミュニケーションについて学術的研究を積極的に行っている団体でもあります。俳優活動をおこなう傍ら、在団中には様々な研究・プロジェクトに参加させていただきましたが、立命館大学情報理工学部の谷口忠大教授が代表を務めるプロジェクト「「知」の循環と拡張を加速する対話空間のメカニズムデザイン」に劇団衛星が参加することになります。私はこのプロジェクトに立命館大学の研究補助員として携わりました。それらがきっかけで学術研究への意欲が高まり、今回の留学をするに至りました。中学時代から憧れた芝居と、高校生の頃に関心を持つようになった東アジア。2つの世界を行ったり来たりする私を、そばで支えてくれたのが立命館大学文学部でした。graduate/graduate32_sub02演劇風景

立命館大学は、学ぶために必要なものが豊富に用意され、学ぶことが楽しいと思える環境が揃った大学です。大学生活はとても楽しかったし、何より立命館大学での学びから多角的な視点を養うことができたことは、今の私にとって大きな力になっています。これまでの学びと演劇を通じて、東アジアの民間交流に貢献することが、私の今の目標です。

BACK