在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2019

東アジア研究学域

短期留学でもいい。はじめから長期と負荷をかけず、小さな一歩を大切に

石橋 良規 さん
東洋史専攻 3回生

島根県立津和野高校/島根県出身

外交の歴史が深く、近くて大きい国「中国」

小学生から歴史が好きでした。中学、高校もその気持ちは変わらず、なかでも中国に興味をもつようになりました。はるか昔から歴史的に外交があり一番近い国、なおかつ、大きい国というところに惹かれたのだと思います。ハードルが比較的低い1ヶ月未満の短期留学プログラムが充実している立命館大学に魅力を感じ、ここで歴史的な視点から日本と中国の関係を学びたいと入学を決めました。入試では、自分が興味をもっていることについて論文を書いたのですが、ぼくは「孫文と日本人の関係」というテーマにしました。その時から変わらず、今も孫文について研究を進めています。孫文は辛亥革命で中華民国を建国した人物ですが、それまでのリーダーとは全く異なり、積極的に他国に協力を求め、自国と他国、互いに影響を与えながら国づくりをしていったところがおもしろいなと思います。

ハードルの低い短期留学プログラムから挑戦していきたい

大学生の間に、絶対一度は海外に行きたいと漠然と思っていました。1回生の3月に、文学部独自の留学プログラムである「中国イニシエーション実習」に参加しました。精神的にも経済的にも負担の少ない10日間ほどの日程です。深圳、広州、香港の三都市を訪れました。海外に行くことに対しての抵抗がなくなったのは大きな成長だったと思います。他の都市にも行ってみたいと思わせてくれたいい機会になりました。

そして2回生の3月、今度は文学部独自留学プログラムの「海外エリアスタディ実習」に参加しました。行き先は台北と上海。台北では九份を訪れました。昔は金鉱で栄えた町。閉山後、衰退しましたが、「非情城市」という映画のヒットにより再び脚光を浴び、現在は観光地としてにぎわう町となりました。夜市もおもしろかったです。自炊はあまりせず外食することが多い食文化も興味深かったです。上海では、水辺にある古い町並み「水郷」を見学した一方で、1842年の南京条約により開港したこの地に置かれた上海租界と呼ばれる外国人居留地も見学し、上海の町に溶け込む西洋建築にも触れました。台北と上海、2つの異なる中国を知ることで、より中国への理解が深まりました。また、中国語については1回生の頃から勉強していたのですが、四声が難しく、声のトーンを異なって発音すると別の意味にとらえられてしまうこともあり、通じないもどかしさを痛感しました。しかし、海外で感じるハードルや新たな発見は、更なる世界への扉を開けたいというきっかけになりました。

3度目の海外プログラム参加。多民族・多宗教国家のマレーシアとシンガポールへ

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ペナンで一緒に行動したUSMの学生

そして3回生の9月、2回目の「海外エリアスタディ実習」へ行くことになりました。行き先はマレーシアとシンガポールです。両国ともに、多民族・多宗教国家で、おもにマレー、中華、インド系の人々が暮らしています。現地の大学生と肩を並べ講義を受けたり、異文化交流をしたりと、とても充実した時間を過ごしました。なかでも印象的だったのは、マレーシア、ペナン島の世界遺産の町、ジョージタウンにある水上生活村です。中国からこの島に渡ってきた移民が桟橋で暮らし始め、海外からの輸入品の荷揚げをしたり、みやげ屋さんや飲食店を営んだりして生計を立てています。労働と居住が一体化した場所が、深く印象に残りました。

海外での学びが就職活動の追い風に〜受験生へのメッセージ〜

卒業後は民間企業に就職したいと思っています。候補の一つが旅行業界です。大学で多数の海外プログラムに参加し、多様な文化、歴史、社会に触れたことが大きく影響していると思います。

海外には興味を持っているけれど、一歩踏み出せないという人もたくさんいると思います。理想を初めから高く持つ必要はないと思います。はじめから意気込んで長期留学と負荷をかけなくても、精神的にも金銭的にも軽く一歩を踏み出せるように、短期のプログラムから挑戦したらいいと思うのです。少しでも興味があるのなら挑戦してみてください。立命館大学文学部には価値のあるプログラムがたくさんあります。

留学する目的は言語習得だけではないと思います。日本にはない光景や文化に触れ、新たな発見ができるはず。まず参加してみて、その後に今後どうしていきたいのか考えていけばよいと思います。がんばってください。

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