在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2019

東アジア研究学域

テレビを通してアジアの魅力を発信したい!夢はアジアと日本の架け橋のような存在になること

今井 明奈 さん
現代東アジア言語・文化専攻 4回生

滋賀県立河瀬高等学校/滋賀県出身

大学選びの決め手は「朝鮮語ができること」「留学制度が充実していること」

朝鮮語を勉強したいと思ったのは、韓流ドラマ好きの母の影響からでした。一緒に見ているうちに、当時小学生だった私もハマってしまい、歴史ものが大好きになりました。中でも「チャングムの誓い」がお気に入りでした。チマチョゴリが本当に美しく華やかで、そこから言葉、文化、建物、装飾品と興味が広がって行き、韓国の歴史に関心を寄せるようになりました。

留学プログラムの豊富さ、そして海外留学派遣校の多さを見て、留学制度が整っている立命館大学文学部に行きたいという思いが強まりました。アジアの文化や歴史などを多方面から学べる専攻があり、さらに他の専攻の授業も聞けるという学びのシステムがあるのもすばらしいと思いました。自分の関心に合わせて、幅広く、そして深く知識を身につけられるなんて、とても魅力的だと思いました。

新しい言語を学ぶことでオープンな自分に変わった

今までの私は、挑戦したいけど、リスクを先に考えてしまって、誰かの後押しがないと動けないタイプでした。

視野を広げたい、新しい人に出会うチャンスを作りたい、新たな言語にチャレンジしたいと思ったのは、こんな自分を変えたいという動機もあったからです。言語を習得することで自信がついて、いろんなことに対してオープンになった自分が今ここにいます。行動や挑戦できる範囲が広がったのは大きな変化です。

1ヶ月の韓国短期留学がステップとなり長期留学へ。言語漬けの生活で「使える韓国語」を体得

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高麗大学語学堂 異文化理解セミナーの様子

学校では必須の語学の授業だけでなく、全学副専攻や専門外国語の授業など語学の授業は全て受講しました。日本の大学でただ座って授業を聞いているだけでは、実用的な語学力は身につかないと感じ、立命館大学の異文化理解セミナーや交換留学制度を利用し、現地で生活しながら生きた言語を体得しました。

2回生になる前の春休みに「異文化理解セミナー」に参加しました。これは1ヶ月間の短期留学プログラムで、午前中は少人数で語学をみっちり勉強し、午後からは伝統工芸品やキムチを作るなどの体験型学習やフィールドワークをするプログラムでした。

この経験がさらなる勉強欲に火をつけ、3回生の9月より4ヶ月間、韓国の延世大学に留学しました。留学では立命館大学の先生の推薦をいただき、奨学金をいただくことができました。ソウルにもキャンパスがあるのですが、私が行ったのは原州(ウォンジュ)という田舎町のキャンパス。やることがないから勉強する。学習環境にはもってこいの場所でした。私は延世大学で国語国文学科を専攻し、韓国語の成り立ちや概念などの歴史を学びました。教養科目では映画や哲学を受講しました。もちろん授業はすべて韓国語で行われます。「来週発表してね」という無茶ぶりも日常。韓国語で書かれた文献を図書館で探し、意味がわからない場合は日本語でネットで調べる、それを韓国語になおして発表。という歯を食いしばる日々が続きました。わからない単語は全部メモし、寝る前にひたすら辞書を引きました。毎日韓国語で日記もつけました。おかげで、これでもかというくらい行動力と粘り強さが身につきました。課外活動でも、サークル活動などに積極的に参加し、いろんな人と交流し、言語漬けの生活を送り、「使える韓国語」を習得しました。

見ていたドラマや、勝手に抱いていたイメージで韓国を知った気になっていましたが、行ってみて初めて気づくことが本当にたくさんありました。昨今、日韓の間にはさまざまな問題がありますが、腹を割って互いに話した時、「政治では思うところがあるけど、日本人は好きだよ」と言われ、今までの自分の見方を考えさせられ、学ぶ機会になりました。留学時代の韓国の友達とも交流が続いているので、身につけた語学力を落とさないように毎日こつこつと努力を続けています。

小さい頃からの夢が実現。この春、テレビ局へ就職

小学生の頃、私は目立ちたがりやで、人前に出るアナウンサーという仕事に憧れを抱いていました。しかし、中学、高校は一転して目立ちたくないと思うようになっていました。ただ、テレビ局にはずっと憧れがあったのです。総合職で番組をつくるという仕事がいいのではないかとぼんやりと思いながら大学へ入学しました。留学後、日本で報道される内容と、自分が現地で見聞きしてきたものが異なり、違和感を抱き、もどかしさが湧いてきました。それからです。報道記者に憧れを抱くようになったのは。就職活動では70社以上のテレビ局を受け、韓国のテレビ局と、日本のテレビ局の内定をいただき、日本のテレビ局の総合職としてがんばることを決めました。この局は韓国ドラマを多く放送している局です。ゆくゆくは語学力を活かして、ドラマの翻訳やロケ地めぐりをする旅番組などの企画を提案したいと思いを温めています。留学時代、延世大学には中国人の留学生が多く交流が盛んだったこともあり、これからは中国語も勉強したいと思っています。少しずつ勉強を重ねて、テレビを通してアジアのいろんな魅力を発信し、アジアと日本の架け橋のような存在になれるようにがんばりたいと思います。

新しい語学を学ぶには挫折はつきもの。悔しさをバネに自分の世界を広げよう〜受験生へのメッセージ〜

新しい語学を学ぶということは、自分の周りにあった壁を乗り越え、新しい世界に一歩踏み入れるような感覚でとてもワクワクします。もちろん挫折はつきものです。日本で座学で勉強していた時、できた気になっていました。しかし、いざ留学すると、言葉は出てこないし、ネイティブの発音と早さについていけず、全然できなくて落ち込みました。でも、できない日本人と思われるのが悔しかったんです。負けず嫌いの性格に火がつき、そこから自分を奮い立たせがんばり抜きました。挫折の先には、広がる視野、新しい気づき、人やものとの出会いが待っています。ぜひ、大学生という次のステージで語学を通して新しいものに出会い、自分の世界を広げてみてください。

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