在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2019

言語コミュニケーション学域

幼い頃から「物語」が好きだった

松岡 悠河 さん
言語コミュニケーション専攻 3回生

滋賀県立草津東高等学校/滋賀県

幼い頃から「物語」が好きだった

私は幼い頃から物語が好きで、中学高校では星新一のSF作品や、スティーブン・キングのホラー小説などを読みふけっていました。将来の進路を考えたとき、「自分も物語を作ることに仕事で関わりたい」と思うようになり、文章と音声での表現の両方が学べる立命館大学文学部の言語コミュニケーション専攻への進学を決めました。いまは「詩や小説はどのようにして生まれるか」を研究している、西岡亜紀先生のゼミに所属しています。先生の授業では、昔から長い間語り継がれてきた「物語」が、どのような構造になっているか、どのように語られているかを分析します。 

物語がメディアの特性で変わる面白さ

例えば日本でもアニメ作品で馴染み深い『アルプスの少女ハイジ』は、もともとスイスの児童文学ですが、ドイツやスイス、アメリカではテレビの実写ドラマや映画として放映されました。それらの作品を比較すると、日本のアニメ版は子ども向けに明るい感じに仕上がっているのに対し、海外のドラマや映画版のハイジは、登場人物の戦争体験なども描かれ、どことなくシリアスな雰囲気が漂っています。そのように、同じ物語でも小説から映画、マンガからアニメといったように、メディアによって脚色のされ方が違うことが、とても面白いと感じています。

課外活動で力を入れているのが、1回生のときから続けている演劇活動です。立命館大学にはいくつか劇団がありますが、私は「劇団立命芸術劇場」に所属し、役者として舞台に立つとともに、2回生からは脚本を書くようになりました。それまで小説らしきものを書いたことはあったのですが、脚本を書くのはまったくの初めて。最初に書いた脚本は先輩から「小説っぽい」と言われたので、大学の図書館にあるプロの脚本をたくさん読んで、書き方を学びました。

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劇団立命芸術劇場の公演で「ケンジくんちの熱帯夜」ケンジ役を演じている様子

演劇活動で物語づくりを実践

昨年の秋に公演を行った私の脚本は、「ダムの見える町」を舞台に、「すれ違う優しさ」をテーマとしています。自分の書いた脚本を、役者の仲間たちが真剣に読み込んで、演じてくれること、そしてそれを見た観客が楽しんでくれることは、今まで味わったことがない感動でした。現在までに3本の脚本を書き上げましたが、その度に物語を作ることの奥深さと面白さを感じています。公演は毎回、西岡先生も見てくださり、感想をいただくことも勉強になっています。将来、自分はどんな分野でも「文章で人にものを伝える仕事」に就きたいと考えています。仕事をしながらも、小説や脚本も書き続け、同時に役者としても舞台に立ち続けるのが今の目標になっています。

「好き」がある人に格好の学びの場

文学部の言語コミュニケーション専攻(2020年度からは言語コミュニケーション学域)では、ラジオ、アニメ、映画、演劇、小説、漫画など、様々なメディアについて学ぶことができます。また、それらが好きな人たちが集まっているので、自分の関心を他人と共有しやすく、新たな視野が開ける機会も多々あります。課外活動の演劇で授業との両立が難しい時期もありましたが、先生方が熱心に相談に乗ってくださり、応援してくれたことで、思い切り演劇に取り組むことができました。そのように好きなことに打ち込みやすいということも文学部の良さだと感じています。「映画が好き」「小説が好き」など、自分の「好き」がある人には、絶好の学びの舞台です。

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