在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2020

人間研究学域

旅をして、絵を描いて、留学もした。 立命館大学は学びの場、挑戦の舞台。

田村 峻一さん
哲学・倫理学専攻 4回生

群馬県立富岡高等学校/群馬県

世界遺産の富岡製糸場がある群馬県の富岡が、私の地元。その富岡を遠く離れ、はるばる立命館大学にやって来たのは、中学の修学旅行で訪れた京都がすっかり気に入り、この街に一度住んでみたいと思ったからです。
私の夢は、いつか自分の中にある「物語」を小説にすること。その意思をもって読書していた高校時代、アルベール・カミュの『異邦人』に感銘を受けた私は、大学進学時に哲学・倫理学専攻を選びました。幅広い角度から考える力を身に付けることが私の夢に役立つとも思っていました。また小説を書くには、さまざまな経験を積むことも大切。そこで大学に入ったら「初めてのこと」にいろいろ挑戦しようと決め、実行しました。

挑戦その1は、旅をすること。旅行サークル「MILE(マイル)」に所属し、奈良県でバンジージャンプにチャレンジしたり、長野県にスキーに出かけたり、淡路島を自転車でめぐったり、ひと味違った旅を楽しみました。サークルだけでは飽き足らず、ヒッチハイクで日本列島をめぐる一人旅に挑戦したのは、2回生の夏休み。日本最北端の宗谷岬(稚内市)、最東端の納沙布岬(根室市)、最西端の神崎鼻公園(佐世保市)など、東西南北の端っこを完全制覇したのは、学生時代のいちばんの思い出です。students/students38_sub01「MILE」での活動、バンジージャンプに挑戦

挑戦その2は、小説以外の創作活動をすること。美術研究部に所属し、週2回の練習会で似顔絵やクロッキーを書いて練習。数ヶ月に一度は、展覧会を開いて作品を出品しました。色鉛筆から油絵具、アクリル絵具、写真、アニメにいたるまで好みの画材を使える自由な雰囲気の中で、思うままに作品づくりができたのは素晴らしい体験でした。students/students38_sub02クリスマスのエクサンプロバンス中心街の絵

挑戦その3は、海外で勉強すること。3回生の時、交換留学で南フランスのプロヴァンスにある「エクス=マルセイユ大学」で、7ヶ月間勉強しました。新型コロナウィルスの影響で予定より2ヶ月早く帰国しましたが、文化の異なるフランスでの生活は、日本では学べないたくさんのことを教えてくれました。母語と違う言語で会話するのがどういうことなのか。日本人とフランス人は、何が違うのか。外国に対して持っていた漠然としたイメージが、自分の勝手な思い込みに過ぎないことを学んだ8ヶ月の旅でした。students/students38_sub03マルセイユの東にある町、シオタということろで撮った写真

もちろん、哲学の勉強にも全力で打ち込みました。高校生だった頃、何か高尚で難しいものと思い込んでいた哲学が、実は生や死といった身近で根源的な問いに挑む学問だと理解できたのも4年間の成果。卒業論文では人間の「怠惰」について取り上げ、四苦八苦しながらでも、答えにたどり着くことができました。

「大学で入ったら、やりたいことをやろう」――。その思いを全力でぶつけることができた立命館大学文学部は、私にとって学びの場であると同時に、挑戦の舞台でもありました。立命館大学には、人間観察していても飽きないくらい個性豊かな人がたくさんいます。その自由な空気に触れ、知らない人と出会う中で、みなさんもきっと今まで知らなかった「もう1人の自分」を発見できるでしょう。立命館大学は、そんな大学なのです。

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