在学生の声
4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。
2026
国際コミュニケーション学域文学を学ぶ価値は、「好き」を追求し続けて自分が豊かになれることだと思う。
- 阪本 朝美 さん
- 英語圏文化専攻 4回生
向陽台高等学校/大阪府
思春期の子どもに多く見られる起立性調節障害という病気があります。症状には個人差がありますが、私の場合は中学・高校へ満足に通えず、日常生活もままならないほど体調の悪い日が続きました。勉強もほとんどできませんでしたが、好きな英語の勉強だけは、体調の良い時に細々と続けられたおかげで、国際コミュニケーション学域に合格できました。幼い頃から読書が好きで、海外文学を多く読んできたので、好きな作品をより深く学びたいと思ったのが英語圏文化専攻を選択した理由です。
私にとっては大学の授業に出ることが大きな喜びでした。自分では手に取らないような文学作品について深く知り、他の人の意見を聞くことができるのが新鮮で、とても面白かったです。ゼミでは、カナダの作家L.Mモンゴメリの『赤毛のアン』シリーズをテーマに卒業論文を書いています。第一巻と最終巻を比較し、第一次世界大戦を経てカナダ国民としてのアイデンティティがどのように確立していったかを考察しています。『赤毛のアン』は私の愛読書で、学校に行けなかった時期も最終巻『アンの娘リラ』に何度も救われていました。大好きな作品と改めて向き合い、疑問点を専門的に掘り下げたり、先行研究から新たな視点を得たり、新しい発見をしたりすることが本当に楽しいです。
3回生からは国際寮に住み、留学生の寮生が安心して生活を送れるように支援するレジメントメンター(RM)としても活動しています。留学生は国籍も母語もさまざま。文化や生活の違いなどから生じるトラブルの仲裁は簡単ではありません。私は高校で英語を話す機会がなかったのでスピーキングに苦手意識がありましたが、「友達と話す手段としてたまたま英語を使っている」という感覚になってからは緊張しなくなり、スキルも上がりました。他のRMと協力して毎月のイベントを企画・実施するのも楽しみの一つです。帰ると「おかえり」と迎えられ、誕生日を祝い合い、一緒にアニメを見る、そんな日常は本当に楽しくて、今では一生の思い出です。また、図書館ではライブラリースタッフとして新入生向けツアーやカウンター対応を担当し、大きなやりがいを感じています。
一番好きなのは、小説を書く時間です。日々の感情を言葉にする感覚。所属する文芸サークルでは、創作が好きな仲間と作品を読み合い、感想やアドバイスを交換することが大きな刺激になっています。
寮生の友達と伏見稲荷を訪れた際の写真
卒業後は大学院に進学し、将来は英語を活かせる仕事に就くことが目標です。文学部の魅力は、人文学の分野を横断的に学べることだと思います。ゼミでは、映画やゲームなども研究対象とし、それぞれが自分の「好き」を追求しています。文学を学ぶ意味を問われることもありますが、私は「自分が豊かになること」に最も大きな価値があると思います。
私と同じように起立性調節障害で苦しんでいる人には「あせらないで」と伝えたいです。私も、勉強したいのにできないもどかしさや劣等感など、さまざまな感情にさいなまれ、将来に希望が持てない日々を過ごしました。でも病状は少しずつ改善し、今は充実した大学生活を送っています。すぐには治らないかもしれないし、どんな励ましも心に響かない時も多くあると思います。でも、今よりも症状が改善する時はきっと来ます。何か1つでも自分の「好き」を持ち続けながら、どうか自分のペースで日々を歩んでほしいです。
大学内での様子
