災害危機レジリエンス研究センター設立記念シンポジウムを開催
「レジリエント・シティ京都~災害・危機を乗り越える」
2025年11月15日(土)午後、立命館大学衣笠キャンパス末川記念会館にて、「災害危機レジリエンス研究センター」設立記念シンポジウムを開催しました。
本センターは2025年4月に設立され、災害をはじめとする様々なリスクに長期的にさらされる個人や家族に着目し、その “ resilience(回復力)” を調査・研究する組織として活動を開始しました。誰もが尊厳を持って地域で安心して暮らせる環境を構築するため、設立を記念して本シンポジウムを企画しました。
当日は、丹波史紀センター長による主催者挨拶に続き、仲谷善雄学長、京都府危機管理監の南本尚司氏からご挨拶をいただきました。
記念講演では、門川大作氏(京都市前市長/衣笠総合研究機構 客員教授)が「歴史都市京都から考えるレジリエンス」をテーマに講演を行いました。
最後は、専門家によるパネルディスカッション「災害からのレジリエンスを考える」が行われました。
パネルディスカッション
「災害からのレジリエンスを考える」
登壇者:
阿部俊彦(立命館大学理工学部 准教授)
越山健治(関西大学社会安全学部 教授)
菅野拓(大阪公立大学大学院文学研究科 准教授)
村本邦子(立命館大学人間科学研究科 教授)
コメンテーター:藤田裕之(京都市前副市長/レジリエント・シティ京都市統括監)
パネルディスカッションでは、都市計画、防災、心理学の専門家が、「レジリエンス」という共通のテーマをもとに、多様な視点から意見を交わし、活発な議論が展開されました。
(同日のパネルディスカッションより)
「レジリエンス」は、単なる回復ではなく、元の状態より強く、時には、新しい形で再生する力を意味します。その力は、人と人とのつながりや、弱さを認め合う関係性の中で育まれます。
自然災害は、人間が自然環境の一部であることを気付かせます。困難に直面したとき、謙虚な思いで街づくりに取り組み、コミュニティや文化のあり方を見つめ直すことが重要です。
今回の議論は、災害への対応だけでなく、気候変動やテロなど、私たちが直面するさまざまなリスクにも広く関わります。大切なのは「どう乗り越えるか」だけでなく、どう対応していくか、協調しながら新しい社会を築くことです。
今回のシンポジウムを通して、回復する力=レジリエンスの重要性が改めて確認されました。



