立命館大学大学院 薬学研究科薬学専攻 神経発生システム研究室 博士課程後期課程3回生の堀江 翔さんが、Society of General Physiologists(一般生理学会)(以下、SGP)が主催する「2026 Cranefield Student Award」を受賞し、2026年2月22日にサンフランシスコにて行われた「the 2026 JGP-SGP Mixer」で発表されました。同賞の日本人受賞は堀江さんが初めてとなります。

 堀江さんは、網膜ON型双極細胞の視覚情報伝達チャネルTRPM1に関する研究に取り組んできました。研究を進める中で、失明疾患に先立って患者の生活の質を低下させるノイズ(光視症)との関連を見出し、網膜疾患の原因に関わらずノイズを生じる網膜では樹状突起におけるTRPM1の局在が低下すること、さらにはTRPM1の局在低下によるノイズ発生メカニズムの一端を明らかにしました。これらの研究成果が高く評価され、このたびの受賞につながりました。

JGP-SGP Mixer 2026 Presentation

 「Cranefield Awards」は、基礎生理学分野の権威ある学会「SGP」が2005年に創設した賞です。毎年、当該分野で最高峰の学術誌として知られるRockefeller University Pressが刊行する「Journal of General Physiology」 に掲載された論文の筆頭著者である優秀な大学院生およびポストドクトラル研究者に授与されます。国際的にも高く評価されている名誉ある賞です。

受賞対象論文

  • タイトル
    A mechanism for pathological oscillations in mouse retinal ganglion cells in a model of night blindness
  • 著者
    堀江 翔、作田 木南、多田 圭吾、徳本 瑶己、西本 健人、北野 勝則、立花 政夫、小池 千恵子
  • 掲載URL
    https://doi.org/10.1085/jgp.202413749

堀江 翔さんのコメント

 この度は、SGPの「2026 Cranefield Student Award」という栄誉ある賞を賜り、大変光栄に存じます。本研究の遂行にあたり、多大なるご指導とご支援を賜りました小池千恵子先生、立花政夫先生をはじめ、日々の研究活動を支えてくださった皆様に心より感謝申し上げます。今回の受賞を励みとして、より一層研究に邁進していく所存です。

薬学研究科 堀江 翔さん

薬学部 小池 千恵子 教授のコメント

 日本が世界をリードしてきた網膜生理学分野において、職人芸とも言える網膜組織へのパッチクランプ技術は、忍耐強い鍛錬を必要とすることから取り組む若手が少なくなっています。立花政夫先生ご指導の元、研究力と技術を培い、日本から権威ある賞を受けたことの意義は大変大きいと感じています。長期に渡り本研究に取り組んだ堀江くんの忍耐強い努力を心から称賛したいと思います。

総合科学技術研究機構 立花 政夫 上席研究員のコメント

 堀江さんは、大変まじめに研究に取り組み、難しい実験技術を習得すると共に、難病の疾患モデルマウスにおける網膜出力細胞の周期的な自発発火の発生機構について解析を進めました。その結果、電気生理学、組織解析、コンピュータシミュレーションを組み合わせて、その発生機構の一端を明らかにしたことは大きな業績です。海外でさらに研鑽を積んで、大きく羽ばたいてくれることを期待しています。

本研究に関連するプレスリリース等

関連情報

NEXT

2026.02.27 TOPICS

宇宙システム運用講座(つくば)を開催しました

ページトップへ