教員紹介

上野 隆三 教授
上野 隆三
(うえの りゅうぞう)
専門分野と今後の展開

明清の白話小説の研究。これまでは『三国志演義』など明代の作品を中心に研究を進めてきましたが、今後はさらに幅を広げるべく、公案小説や清代、清末の作品の研究や、欧州に存する中国書の研究にも着手しつつあります。

中国学の魅力は

日本人は中国の文字である漢字を使うため、中国の書物を読むことが比較的容易です。もちろん、様々な種類の書物を完全に読みこなすためには専門的な訓練を 積まねばなりません。しかし、漢字を用いない国の人々が中国学を学ぶために必要な努力と比べれば、それも取るに足らないものと言えるでしょう。ですから日 本人にとって中国の文化は非常に気楽に触れることができ、容易に入り込むことができる。2000年近く前の中国の書物であっても、解説書片手に読むことが できるというのはすごいことです。それが、日本人にとっての、最も大きな魅力であると思います。

ひとこと

中国・台湾・香港の作品収集を続けていますが、昨今の韓国ブームでCS放送でさえ、中国語映画の放送が少なくなり弱っています。

論文

■ 編著書
発行年 タイトル ソース
2005年 中国の名詩101 新書館・共著 25首担当
2000年 日・中・英 言語文化事典 マクミラン・ランゲージハウス・項目執筆
角川現代漢字語辞典 角川書店・編集委員
1996年 中国史重要人物101 新書館・共著 10項目担当
1996年 中國佛教石經の研究ー房山雲居寺石經を中心にー 京都大学学術出版会・共著 「第7章 四川における唐宋時期の石刻造像・石經事業」担当
■ 論文
発行年 タイトル ソース
2007年 ローマ国立中央図書館所蔵広東俗曲『五郎入寺』について 『ヨーロッパ現存中国資料の研究』平成12-14年度科学研究費補助金基盤(B)(2)研究成果報告書
2005年 涿州の三義宮に関する一考察 『學林』第41号
2003年 阿英の『晩清小説』と『三侠五義』 『學林』第36・7号
2002年 『三侠五義』物語の廣がりと石玉崑 『學林』第34号
2000年 包拯出生傳説と花關索 『興膳宏教授退官記念論集』
1998年 中国古典小説在日本 -《西遊記》、《三国志》、《水滸伝》- 『第二次中日青年論壇』世界知識出版社
1995年 四川省広元市鮑三娘墓 『未名』第13号
1991年 魏延について 『富山大学教養部紀要』第24巻1号
1989年 湖北省三國關係遺跡 『中國文學報』第40冊
1987年 『三國演義』における趙雲像について 『中國文學報』第38冊
■ その他
発行年 タイトル ソース
1995年 中国映画コロキアム 『とい』15
(編集・発行:グループ帆)
1993年 中國四川國際三國文化研討會-中國における『三國演義』の研究動向- 『中國文學報』第46冊
1992年
8月号
馬の三国志 -赤兔- 『月刊しにか』
1991年
6月7日
三国志ブームの背景 神戸新聞
1990年 書評:井上泰山・大木康・金文京・氷上正・古屋昭弘共著『花關索傳の研究』 『中國文學報』第41冊