立命館大学(BKC)の取り組み

理工学部 長谷川知子准教授が科学・社会科学分野における世界最高峰の研究者「高被引用論文著者」に選出: 気候変動がもたらす問題を解決する道筋を推計

立命館大学理工学部の長谷川知子准教授が、クラリベイト・アナリティクスの事業部門であるWeb of Science Groupが発表した高被引用論文著者(Highly Cited Researchers 2019)に選出されました。

高被引用論文著者のリストでは、特定出版年・特定分野における世界の全論文のうち引用された回数が上位1%に入る論文を発表し、後続の研究に大きな影響を与えている研究者が選ばれています。

長谷川准教授は、シミュレーションモデルを使って気候変動問題を把握・予測し、その対策を提言しています。その大きな成果として、地球温暖化の飢餓・食料への影響を明らかにし、どうすれば環境に負荷をかけずに『飢餓の撲滅』を達成できるかをモデルを使って提示しました。

なかでも、地球温暖化対策の内容によっては、何も対策を講じないよりもむしろ飢餓リスクを高める可能性があるという逆説を指摘したことが評価につながりました。

学生主体のSDGs実践企画 Sustainable Weekを開催

食と科学のイリュージョン(10/14) 色変化麺、人口イクラの作成

誰一人取り残さないSDGsカレー企画(10/14〜10/16)大学SDGs ACTION!AWARDSでグランプリを受賞した、宗教の違いを超えて食べられるカレー

STEP×Education小中学生対象の英語プレゼンテーション大会

Sustainable Week Show(10/15 〜10/16)自転車発電機を用いたカラーガードとアカペラのパフォーマンス

Why Japanese People(10/15)在日留学生の日常生活を人生ゲームで学ぶ

「立命館大学Sustainable Week実行委員会」は、2018年10月14日(日)〜2018年10月16日(火)の間、びわこ・くさつキャンパス(BKC)において「Sustainable Week」を開催しました。

BKCを“小さな地球”と捉え、BKC版にアレンジしたSDGsを学生団体が主体となって実践する日本初の学生主催・SDGs体験型イベント企画です。26の団体が貧困や飢餓、健康福祉やジェンダーなど各団体が関心を持つ分野について、今まで培ってきた技術や個性を生かした活動とSDGsの17のゴールと照らし合わせ、「We are SDGs leaders,」のテーマのもと各企画を実施しました。

開会式では、滋賀県の三日月知事および本学の仲谷副総長(当時)にご挨拶をいただきました。また、特別企画「知事・副総長と考える私たちのミライ」と題したパネルディスカッションも併せて実施されました。開会式当日は学外からの来場者も多く見受けられ、中高大学生や社会人など多くの方にご観覧いただき、観覧者参加型の開会式を開催することができました。今回の参加者数は、全体で約2300名になりました。

期間中は、各参加団体によって、組織の枠を越えた連携でお互いの強みを活かした様々な企画が実施されました。晴天に恵まれ、各企画を予定通り実施することができ、本学からも数多くの学生・教職員が参加しました。各種企画を巡ることでパフェの具材が手に入るラリー企画も行われ、楽しみながら参加できるよう工夫されていました。そして滋賀経済同友会との共催で、たねやグループCEO山本昌仁氏をはじめとする滋賀県内企業の社長が数多く参加する、第2回革新者創造部会が開催されました。

今回のSustainable Weekも昨年に引き続き、滋賀県・大津市・草津市その他多くの行政や企業から協賛・後援をいただき、第2回目の学生主催のSDGs体験型イベントとして注目を集めました。複数の新聞社や琵琶湖放送(BBC)の取材も行われ、SDGsの認知度向上とともに、協力者・参加者の方に「SDGsとは何か」という問いへの具体的なイメージをもたらす一定の効果があったのではないかと考えられます。

さらには、Sustainable Weekの取り組みを広く周知するために、10月に仙台国際センターで開催された校友大会をはじめ、11月には、みなくさまつりや大津SDGsフェスタ、12月には東京ビッグサイトにて「エコプロ2018〜環境とエネルギーの未来展」に参加しました。

実行委員会はこれらの活動を取りまとめた報告書を作成し、改めて大学に提言を行いました。また、学生は参加団体ごとにSustainable Weekでの成果を学内外の関連機関に報告し意見交換を行いました。

「立命館大学Sustainable Week実行委員会」が
CAS-Net JAPAN「サステイナブルキャンパス賞」を受賞

11月17日(土)、「立命館大学Sustainable Week実行委員会」はCAS-Net JAPAN(サステイナブルキャンパス推進協議会)が募集する「サステイナブルキャンパス賞2018」の「学生活動・地域連携部門」にて『サステイナブルキャンパス賞』を受賞しました。

本受賞を受け、岩手大学で開催されたCAS-Net JAPANの2018年次大会に、「立命館大学Sustainable Week実行委員会」から松村有真さん(理工学 部3回生)と渡邊 里々子さん(理工学部4回生)が出席し、取り組み内容を報告するとともに、表彰式にて賞状とトロフィーを受け取りました。

「立命館大学Sustainable Week実行委員会」は10月14日から3日間、びわこ・くさつキャンパス(BKC)にて開催した学生主催のSDGs体験型イベ ント「Sustainable Week 2018」の企画・運営を行っている団体です。SDGsに学生として真摯に取り組み、次世代のリーダー育成とともに、他大学など複数のステークホルダーを巻き込んでいる点は、これからのSDGs推進のモデルケースとなる可能性もあり、サステイナブルキャンパス賞に相応しい取り組みです。

また、建築・設備、大学運営、学生活動・地域連携の3部門の受賞団体の中から、当日のプレゼンテーションの評価も含め、CAS-Net JAPAN運営委員および幹事の投票により、『特別賞』の選出と表彰が行われ、「立命館大学Sustainable Week実行委員会」は『サステイナブルキャンパス賞』に加え『特別賞』も受賞しました。

Sustainable Week実行委員会が
「第一回大学SDGs ACTION ! AWARDS」グランプリを受賞しました。

環境や貧困といった人類共通の課題解決に向けた2030年までの国際目標である「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」に対し、びわこ・くさつキャンパス(BKC)を中心に活動を行っているSustainable Week実行委員会。2018年3月に行われた、朝日新聞社主催の「第一回大学SDGs ACTION! AWARDS」で、95件の応募の中、実行委員会が取り組む「宗教の違いを超えて食べることができるSDGsカレーの開発」がグランプリを受賞しました。「受賞するとは全く思っていなかったので、すごくうれしかったです。今回は多くのことを学び成長する機会にしようと思っていたので、思いがけないお土産ができました」と実行委員長の切田澄礼さん(生命科学部3回生)。持続可能な社会の実現に向け、また一歩、成果を残しました。

現在は、10月に開催予定のSustainable Week2018に向けた企画検討の日々。企画検討の傍ら、学生向けプレイベントを実施し、SDGsについて考えるきっかけ作りにも取り組んでいる。実行委員会は、Sustainable Weekを社会の需要も満たしつつ、参加者が楽しめるような取り組みにしたいと日々精進しています。2018年度も誰もが楽しく、身近にSDGsを学ぶことができる企画にしていくので、ご参加お待ちしています」と企画実施に向け取り組みを進めています。

学生同士が企画・連携してSDGsに取り組む「Sustainable Week」を開催

立命館大学の学生団体は2017年10月1日(日)〜6日(金)に、びわこ・くさつキャンパス(BKC)において「Sustainable Week」を開催しました。BKCを“小さな地球”と捉えSDGsをBKCにおける1万人規模の社会問題にアレンジし、学内版のSDGsの達成を目的とした学生発案の企画です。

SDGsとは、2015年9月、ニューヨークで開催された国連総会「持続可能な開発サミット」において、貧困、不平等・格差、気候変動のない持続可能な世界の実現に向けて、2030年までに目指すべき17の目標である「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」として採択されたものです。

Sustainable Weekでは、学内所属の28の学生団体がSDGsの17個の達成目標と照らし合わせた企画を行いました。あわせて大学の諸機関とも連携し、リサーチオフィスのCOI企画「運動フェスティバル」や国際平和ミュージアムの「世界報道写真展2017」と同時開催としました。

開会式には、池永滋賀県副知事・松原副総長からご挨拶をいただき、橋川草津市長にもご臨席いただきました。また、開会式に先立っては、滋賀県からの要請により県職員・学生・立命館職員によるワークショップも実施しました。休日だったため、学外からの来場者の姿も多く見受けられ、全体の参加人数は約2500名にまでなりました。

各参加団体による企画は、期間中継続的に実施されました。各参加団体はそれぞれ、日頃の活動における問題意識とSDGsの達成目標を関連づけて学内版の達成目標を打ち出し、その思いを来場者と共有して学内版SDGsを達成するべく企画を実施しました。

例えば、エコライフサークルはSDGsにおける「2:飢餓をゼロに」を達成するため、農家から廃棄する野菜を提供してもらい作ったカレーをふるまう0円食堂を企画しました。

雨天のため、「4:質の高い教育をみんなに」達成のための熱気球搭乗体験型学習は日程を短縮、「5:ジェンダー平等を実現しよう」のための企画であるバルーンで空を彩り「ありのまま」の生き方への尊重を表すバルーンリリースは10月10日(火)に延期となったものの、それ以外は概ね予定通り実施され、キャンパスの多くの学生から広く注目を集めました。

本取り組みは、滋賀県・草津市・近江八幡商工会議所から後援を得て開催しました。さらに日本初の学生主催・SDGs体験型イベントとして注目を集め、複数の新聞での記事掲載や、滋賀県内のテレビ局からの取材を受けるなど、SDGsの認知度向上に一定の効果をもたらしたのではないかと考えられます。

今後はSustainable Weekの取り組みを広く知ってもらうためのイベント開催や講演等を予定しています。また、実行委員会はこれらの活動の取りまとめを行い、報告書を作成して、改めて大学に提言を行う予定です。さらには、地球規模の緊急課題である「食料」「水」「環境」の分野で、国内外の問題解決に取り組む団体や個人を顕彰する「第7回毎日地球未来賞」(毎日新聞社主催)や、SDGsの達成に向けて優れた取り組みを行う企業・団体等を表彰する制度「平成29年度『ジャパンSDGsアワード』」(外務省)にも応募しています。

立命館大学×エレコムの産学協同開発で誕生!
握ると自動で電源オン、手を離すとオフになるアイドリングストップ機能搭載マウス“WINKS”を発売

立命館大学とエレコム株式会社(本社:大阪市中央区、取締役社長:葉田順治)は、「アイドリングストップ機能」搭載BlueLED マウス“M−WK01DB シリーズ”を協同で開発しました。

本製品は道関隆国・理工学部教授のプロデュースによる産学協同開発製品として開発された「アイドリングストップ機能」を搭載した商品です。具体的には、LEDの発電特性に着目し、発電電力の有無を検出可能な「ノーマリオフ検出回路」を利用することで、ワイヤレスマウスの電源オン/オフ操作を不要にするものです。この機能によりマウスを握るだけで自動的に電源がオンになり、手を離すと自動的に電源がオフになります。さらに電源操作の手間が省けるだけでなく、この機能により単4形電池2本で約2年間電池の取り替えが不要になる省電力設計で、環境にもお財布にも優しいモデルです(エレコム株式会社テスト値)。電池の交換時期は、電池残量表示ランプによりひと目でわかるようになっています。

本製品は2015年9月中旬より販売開始しており、2016年3月に行われた2015年度後期 立命館大学学位授与式(学部・大学院)では記念品として計8200個を卒業生に配布しました。

[道関教授の研究成果について]

LEDは、太陽電池と同様、半導体素子なので室内光でわずかながら発電します。LED発電の有無を、その発電電力で検出できるノーマリオフ検出回路を考案することにより、使用毎に必要だったマウスの電源スイッチ操作を不要にしました。本技術は、身の回りに微小ながら常に存在するエネルギーを利用するマイクロ環境発電の研究から生まれた成果です。

フードマイレージによる地産地消促進プロジェクト

立命館大学経済学部寺脇ゼミに所属する有志の学生45名は、2015年11月にフードマイレージ(※)の観点から、地産地消が環境負荷低減に貢献することを広くアピールするイベントをJA草津市の直売所「草津あおばな館」で開催しました。そしてそのイベントの効果検証を目的にアンケート調査を実施し、分析結果を「フードマイレージによる地産地消促進プロジェクト」の報告書としてまとめ、2016年3月に発表しました。

報告書では、イベントの実施によって、人々が他府県産の青ネギを基準に滋賀県産青ネギに対して追加的に支払ってもよいと思う金額が約15%上昇することが示されたことから、地産地消の環境保全的役割や意義を広く伝えることが、地産地消の促進に大きく貢献することが実証されたと結論づけています。

この結果は、自治体やJAにとって、今後の地産地消の普及に向けた取り組みの在り方を考える上で、有用な情報として活用されることが期待されます。この活動に関わった学生は、「私たちが立てた仮説通り、環境面から地産地消を促進することの重要性を示す結果が得られて満足しています。もっと多くの人にフードマイレージの考え方が浸透して、今後さらに地産地消が進むことを期待しています。」と述べています。

※食料を生産地から消費地に運ぶのに使用する燃料やその際に排出される二酸化炭素(CO₂)に着目して考案された、その輸送に伴う環境負荷の程度を示す指標。「食料輸送量」×「輸送距離」で計算され、農産物を運ぶ距離が短いほどフードマイレージも小さくなり、地球温暖化の原因となるCO₂の排出量が少ないことを意味する。

『水と暮らしの重ね箱』プロジェクトが「エネマネハウス2015」に採択

立命館サステイナビリティ学研究センターに所属する近本智行・理工学部教授をプロジェクトリーダーとするグループ(プロジェクト名:水と暮らしの重ね箱)が、一般社団法人環境共創イニシアチブが募集する「エネマネハウス2015」に採択されました。

「エネマネハウス2015」は大学と民間企業等の連携により、“学生が考える、将来の家”をテーマに、“エネルギー” “ライフ” “アジア”の3つのコンセプトの下、先進的な技術や新たな住まい方を提案するモデルハウスを実際に建築し、実証・展示を行う事業で、2015年度は全国で5大学が採択されています。

立命館大学のグループでは、エネルギーの削減などによる環境共生と快適な生活を両立させた、持続可能な生活を考える上で、これまで存在したZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の考え方に、「水の徹底的な活用」という観点を加え、住まいのあり方を提案しました。学生ワーキンググループを組織し、企業の協力の下で2015年10月を予定として横浜みなとみらい地区に住宅を建築し、実証・展示を行います。

BKCエコキャンパスツアー2015を開催

2015年4月18日(土)、びわこ・くさつキャンパス(BKC) の環境実験棟として2014年に竣工したトリシアにおいて、学生環境団体Reco.labとecoKAが、「エコ大学ランキング」を取りまとめているNPO法人エコリーグと共同で、「BKCエコキャンパスツアー2015」を開催し、多数の学生、院生が参加しました。

冒頭の講演会では、NPO法人エコリーグから日本の温室効果ガス排出量に占める教育機関の排出分等が説明されました。

続いて、立命館のエネルギー使用量と温室効果ガス排出量および各種取り組みについて、学校法人立命館管財課の職員から報告が行われました。

最後に、学校法人立命館キャンパス計画室室長である及川清昭・理工学部教授から、トリシアで取り組まれているグリーンビルディング・コンソーシアムについて解説が行われ、ラボカフェ・ティーチングコモンズ等の建築設備設計上の新たな試みを見学しました。

ワークショップでは、エネルギーと廃棄物のグループに分かれて、いかにして環境負荷を低減する事ができるかという観点から、私生活における取組みについて意見交換が行われました。

学生生活を送る中での身近な疑問も多く出され、活発な意見交換が行われました。

環境問題に関心のある学生は多く、学生主体の取組みが今後益々活性化する事が期待されます。

環境サークル「ecoKA」

環境サークルecoKAは、『地域密着』をキーワードにメンバーが個々の興味・関心・やりがいを大切にしながら活動しています。他大学の環境サークルとの交流、環境とビジネスを繋ぐためのコンテストや他大学との環境イベントへの参加、地域のゴミを減らすゴミ拾いのイベントを企画・運営等、様々な活動に取り組んでいます。ゴミ拾い活動は、大学までの通学路となっている地域のことをもっと知りたい、地域の方ともっと交流したいという想いをきっかけに2013年11月から開始し、月に1回のペース(不定期)で立命館大学からJR南草津駅周辺で実施しています。

また、姉妹団体であるemfactoryと連携し、emfactoryが主催する全国学生環境ビジネスコンテスト(※)への積極的な参加や同コンテストの関西での広報なども行っています。このような活動を積極的に行っていくことで、環境問題をボランティアだけではなくビジネスの面からも解決していけるよう活動していきます。

※全国学生ビジネスコンテストとは、各企業から実際に抱える環境に関する課題が提示され、参加者が担当企業のビジネスプランを作り、その完成度を競うコンテスト。

大和ハウス工業×立命館大学
日本発の活性炭とバイオ(油分解菌)を組み合わせた油汚染土壌対策工法「オイルバクット(OIL BACT)」を開発

大和ハウス工業株式会社と立命館大学生命科学部の久保幹教授は、鉱物油(以下、「油」)で汚染された土壌の対策工法として、日本で初めて活性炭とバイオ(油分解菌)を組み合わせた「オイルバクット(OIL BACT)工法(※)」を開発しました。本工法は、2014年9月10日(水)、日本材料学会において技術認証を取得しています。「オイルバクット工法」は、ガソリンスタンド跡地や工場跡地等の油で汚染された土壌に活性炭とバイオ(油分解菌)を加え、混合することで、油臭・油膜を1時間で解消した上で、油を分解できる画期的な油汚染土壌対策工法です。通常の油汚染土壌対策として利用される「土壌入れ替え」と比較した場合、油で汚染された土壌の運搬や焼却処理が不要のため、コストを約50%削減できるとともに、CO₂排出量も約70%低減します。

今後、大和ハウス工業が油汚染地において建物を建設する場合は、本工法を活用し、「環境と企業収益の両立」を目指すことになります。

「淡路島エネルギー環境推進学生団体」

「淡路島環境エネルギー推進学生団体」は、経済学部2回生12名のメンバーで活動し、2013年度立命館大学学びのコミュニティ集団形成助成金に採択された取り組みです。環境未来島構想として国の指定を受けている淡路島において、クリーンエネルギー施設建設による住民の生活や、エネルギーの考え方にどのような変化が起こっているのか、再生可能エネルギーの導入が地域活性化促進に繋がっているのかについて、住民へのアンケートや企業への聞き取り調査を踏まえて明らかにすることを目標に活動を進めています。

正課で学んだ環境経済学や統計解析の知識をもとに、住民や企業の意識調査を進め、研究成果を発信することで、地域に貢献したいと考えています。

立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)
厄介者の水草を有機農法に活用 守山市と共同で「琵琶湖の水草堆肥化事業※」をスタート

立命館大学と守山市は、琵琶湖で大量に繁殖し、問題になっている水草を、良質な堆肥に変え、地域農産物の有機栽培に活用する「琵琶湖の水草堆肥化事業※」をスタートさせました。

これまで捨てるか焼却するしか手立てのなかった琵琶湖の水草(オオカナダモ等複数種)を除去し、ガラス温室で2~3ヶ月保管し、乾燥発酵。この間、久保幹・生命科学部教授が微生物に基づく土壌肥沃度診断(SOFIX)の技法を応用し、成分分析や植物工場での実験栽培を行い、良質な堆肥にするための最適な方法を研究します。水草堆肥で栽培した農産物のブランド力構築の可能性、学校給食や病院食および健康食への活用の可能性、6次産業化としての事業展開の可能性などを今後検討していきます。

※「琵琶湖の水草堆肥化事業」は、守山市を中心に産官学の連携で進める「もりやま食のまちづくりプロジェクト」の一環として行うものです。
なお、内閣府の「平成25年度特定地域再生事業費補助金事業」の交付を受け、その補助金を活用して実施します。

立命館サステイナビリティ学研究センターの研究活動

2007年1月に開設した立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)では、これまで、地球環境、社会環境、人間環境を相互に調和させる新しいパラダイムの構築を目指し、学部・機関横断的、文理融合的な研究教育を進めてきました。

今年度も、RCSのアクティビティーの一部を日本最大級(来場者数約18万人)の環境展示会である「エコプロダクツ2013」(12月開催、於:東京ビッグサイト)にて出展・紹介します。「エコプロダクツ2013」では、消費財や産業資材、エネルギー、金融、各種サービスまで、あらゆる分野のエコプロダクツやサービスが出展対象であり、RCSは2010年より毎年出展しています。

エコデザインサークルReco.lab
廃材教室

Reco.labが滋賀県大津市のプロムナード青山にて、地域の子供を対象に廃材教室を実施しました。

この廃材教室は、子供たちに、リサイクルの必要性や、環境負荷の少ない商品を選ぶことの重要性を伝えるために、地域の企業やNPOの協力を得て、定期的に実施しています。

教室では、工務店から提供してもらった建築廃材を加工し、万年カレンダー(サイコロ状の角材に月と日にちを色マジックで書き込み、数字を組み合わせるカレンダー)を一緒に手作りしました。Reco.labはこうした啓発活動のほかにも、キャンパス内でグリーンカーテン(ゴーヤを育てて、日光をさえぎって室内の使用電力低下を図る活動)にも積極的に取り組んでいます。

立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)
ヒューマン・エコロジー社会の構築に向けた取り組み


幹細胞樹立による琵琶湖固有種の保存と増殖

立命館大学は、持続可能で豊かな社会の構築を目指し、日本が緊急に解決すべき領域に特化した研究を推進するため、立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)を2008年4月に設立し、環境分野ではこれまでに4つのプロジェクトを支援してきました。

そのひとつが化学物質による水質汚染に関する研究で、琵琶湖固有魚類の細胞株を樹立し、生物資源として個体の復元も視野に保存・活用すると同時に、細胞株を用いた水質バイオセンサーの研究開発を行っています。このセンサーにより琵琶湖の水質が固有種に与える影響を評価することが可能となり、ヒトの視点のみならず、琵琶湖固有魚類の視点を加えた、生態系としての包括的水質環境評価システムの構築につながることが期待されます。

立命館サステイナビリティ学研究センター
サステイナビリティ学の研究・教育活動の推進


エコプロダクツ2011 展示写真


プログレス・レポート会議

立命館大学は、サステイナビリティ学の研究教育の推進が21世紀の大学に課せられた重大な使命であるとの認識のもと、立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)を2007年1月に開設しました。RCSでは、地球環境、社会環境、人間環境を相互に調和させる新しいパラダイムの構築を目指し、学部・機関横断的、文理融合的な研究教育を進めています。

これらの研究活動の一部を、今年度も「エコプロダクツ2012」(12月開催、於:東京ビッグサイト)にて、社会に広く発信するため、BKCと連携し出展します。

RCSでは、若手研究者の育成や教育への貢献も積極的に進めています。研究の報告と助言、共同研究につなげる一歩として、プログレス・レポート会議を定期的に開催、若手研究者をセンター全体でサポートしています。

また、教育への貢献活動では、11月から12月にかけて、モンテ・カセム政策科学部教授による「2012年度サステイナビリティ学講座」を開講、大学院生のみならず希望する学部生へも受講可能にし、サステイナビリティ学の推進に取り組んでいます。

エコプロダクツ2012とは・・・

1999年から開催されている日本最大級(来場者数約18万人)の環境展示会です。消費財や産業資材、エネルギー、金融、各種サービスまで、あらゆる分野のエコプロダクツやサービスが出展対象となっており、RCSも2010年より出展しています。

学生有志団体 "Cubes"
地域交流での環境活動企画「第2回 ごみプレ!」開催

2011年10月15日(土)、びわこ・くさつキャンパスで、学生有志団体The Cubesが「第2回 ごみプレ!」を開催しました。このイベントは、地域の小学生たちに楽しく環境問題について学んでもらうことを目的として、2010年度から実施されています。

当日は、チームに分かれて制限時間内に拾ったごみの量と内容を競うごみ拾いや、オリジナルの環境問題クイズ、分別について意識を高める分別玉入れなど、多数の企画を行い、チームごとの総合得点を競いました。参加した子供たちからは、「すごく楽しかった。また参加したい」「たくさんのごみが捨てられていて驚いた」「ポイ捨てはだめだと思った」などの声が寄せられていました。

このイベントは、昨年度実施された「立命館大学創立110周年記念学生企画」にも採択さており、地域と大学との架け橋となる学生の取り組みとして、今後の展開が期待されます。

学生と地域との協働の取り組み[衣笠キャンパス、びわこ・くさつキャンパス]
地域における清掃活動

2011年11月27日(日)、びわこ・くさつキャンパスの学生と立命館大学関係者が、毎年11月末に草津市で実施されている「草津市ごみ一斉清掃」にあわせてキャンパス周辺の美化清掃活動を行いました。2011年度は南草津駅周辺・市営駐輪場から野路小林町内(南田山地下道含む)を重点地域に、それぞれのグループに分かれてごみ拾いを行い、多数の課外活動団体の学生も参加しました。

このように、日頃お世話になっている地域に対する感謝の気持ちを込めて、多くの学生団体が積極的にこの事業に参加しています。

立命館サステイナビリティ学研究センター
直線翼垂直軸風車による発電システムの開発

立命館大学は、サステイナビリティ学の研究教育の推進が21世紀の大学に課せられた重大な使命であるとの認識のもと、立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)を2007年1月に開設しました。RCSでは、地球環境、社会環境、人間環境を相互に調和させる新しいパラダイムの構築を目指して、学部・機関横断的、文理融合的な研究教育を一歩一歩進めています。

総合理工学研究機構・酒井達雄研究室では「直線翼垂直軸風車による発電システムの開発」を進めています。直線翼垂直軸風車とは、風向の変化に応じて起動性を高めるため1段3枚翼のローターを二組作成し、位相をずらして各ローターを2段に重ねた高回転高効率風車です。生田産機工業株式会社と共同開発し、びわこ・くさつキャンパス内に設置して性能試験を行っています。直線翼垂直軸風車はどの方向からの風でも回転するため風向変動が激しい日本の風況に適しています。また、風切り音が殆んどなく低周波騒音も発生せず、ビルの屋上など街中で利用することが可能です。

学外への成果発信の取り組みとして、「直線翼垂直軸風車による発電システムの開発」をエコプロダクツ2010に出展した他、エコデザイン2010で「BKCビル屋上の風況測定と直線翼垂直軸風車による発電システムの基本性能確認」と題する論文を発表しています。RCSの取り組みについてはエコプロダクツ2011で広報するとともに、学内においてはモンテ・カセム政策科学部教授による「サステイナビリティ学講義」を実施するなど、サステイナビリティ学の推進に取り組んでいます。

エコプロダクツ2011とは?

1999年から開催されている日本最大級(来場者数約18万人)の環境展示会です。消費財や産業資材、エネルギー、金融、各種サービスまで、あらゆる分野のエコプロダクツやサービスが出展対象となっており、RCSも2010年より出展しています。

琵琶湖で学ぶ MOTTAINAI 共生学
-文理総合学習と地域連携による環境政策・環境マネジメント人材の育成-

ワンガリ・マータイ氏によって世界的な用語となったMOTTAINAIは、物質の廃棄や環境の人為的改変に際して、失われる物の価値を惜しんで発せられる素直な感性であり、物を大切にする精神を表現したものといえます。本プログラムでは、このMOTTAINAIを環境教育の導入的な概念と位置付け、経済学部、経営学部、理工学部3学部の共同運営によって10年以上の経験と蓄積を有する文理総合学習プログラム「環境・デザイン・インスティテュート」の新たなカリキュラムとして構築し、科学の目と社会的正義感に裏打ちされた「MOTTAINAI精神」の修得を、より高いレベルの環境教育の目標としました。

琵琶湖をフィールドとし、地域と連携した「琵琶湖環境学入門」、「特殊講義II環境マネジメント入門」を導入科目群として新たに開講し、「海外環境スタディ」、「APU(立命館アジア太平洋大学)連携セミナー」の国際科目群を設置するとともに、経済学部、経営学部、理工学部がそれぞれ提供する既存の講義科目(経済・経営系、理工系科目群)、演習・実習科目群、国内インターンシップ(実践科目群)からなる実践的なカリキュラムによる教学を推進しました。

プログラムを受講した学生からは、各科目のアンケート等において、「琵琶湖と共存するためには生活スタイルを改める必要があり、環境保全に対する考えが大きく変わった」「実際の現場に赴き、五感で感じ、理解することの大切さを知った」「途上国では環境分野において日本の技術や経営手法が求められており、今後、自分がどのように関わり、貢献していけるか研究したい」など、学際的かつ国際的な視野での学習意欲の向上が確認できました。

理工学部環境システム工学科・学生有志団体「環シスごみ騒動」

“BKC ごみ組成・分別率調査”、“ゴミ箱分別表示ラベル作成”

2010年10月16日(土)、びわこくさつ・キャンパス (BKC)にて、環境システム工学科4回生を中心とした有志団体「環シスごみ騒動」による『ごみ組成・分別率 調査』を実施しました。

この「環シスごみ騒動」では、ごみが排出され、「もやすごみ」「プラスチックごみ」などの分別が徹底されていない現状から、これまで袋数でしか把握されていな かったごみの組成を詳しく調べ、ごみの減量方法を考える際のベースにすることを目的に、ごみ組成・分別率調査を行いました。

調査の当日は、26名が作業に参加し、35種類に分類してごみの種類、量を調査しました。

その調査終了後、分別率向上のための“ゴミ箱分別表示ラベル”を試作、11月19日(金)より1週間の期間で、実証効果を行い、平均約10%の分別率上昇が確認できるなど、分別率向上が期待できる結果となりました。

環境サークル Reco.Lab [レコラボ]

学内循環型社会の実現を目指した エコキャンパス・プロジェクト

エコライフデザインサークル・Reco.Lab( レコラボ ) は、 BKCを拠点にキャンパスを中心とした学内循環型社会の実現を目標に活動をしています。

2010年度は、学内での地産地消を目指し、白菜や大根などの野菜を学内で栽培し、それらが大学内の食堂で調理され、メニューとして提供されました。

これまでも同サークルは、廃材を利用した「紙ペン」などエコ商品の開発・学内での販売や、菜の花を育てて菜種油をとり、廃食油を燃料化する「菜の花プロジェクト」 の学内実現に向けての活動など、さまざまなエコ活動に取り組んでいます。

また、2010年12月26日に開催された、全国から51団体が参加した、 「第8回全国大学環境活動コンテスト(ecocon2010)」において、Reco.lab がこれらの活動に基づいて提案した「大学を中心に捉えた循環型社会の創造」が入賞を果たしました。

エコ・テクノロジー研究センター

エコ・テクノロジー研究センターは、持続可能な社会を目指したエネルギー利用と資源循環、それに付随する環境システムの研究・開発を行い、その成果をもって広く社会に貢献することを目的としています。

■推進する研究領域

  1. 廃棄物の再資源化 (レアメタルなどのマテリアルリサイクル)
  2. 廃棄物のサーマルリサイクル
  3. 微量有機化学物質の発生抑制、活性炭による吸着除去等
  4. ガス状化学物質の生物処理
  5. バイオマスを利用した活性炭
  6. 下水汚泥の燃料化
  7. 次世代低公害車技術、革新的後処理システムの開発

琵琶湖Σ研究センター

琵琶湖Σ研究センターは、地球温暖化をはじめ琵琶湖の新たな環境問題がクローズアップされるなかで、環境計測・解析、シミュレーション、経済試算、行政と住民を巻き込んだ政策等の学際複合的な研究をすすめ、琵琶湖環境浄化―ひいては世界の淡水域 の環境浄化に貢献します。

■推進する研究領域

  1. 湖底環境のデータ収集・解析
  2. 琵琶湖内の流れや生物の変動予測のための琵琶湖シミュレーションの開発
  3. 微細気泡による酸素濃度増加法の確立
  4. 微生物を利用した物質循環系の精密診断と湖沼浄化法の標準化
  5. 提案する循環システムの費用対効果の多次元評価
  6. 世界の他の湖に利用可能な政策モデルの提案
  7. 水技術をコアとする環境産業の創成と技術経営戦略作成

立命館サステイナビリティ学 研究センター(RCS)

立命館大学は、サステイナビリティ学の研究教育の推進が21世紀の大学に課せられた重大な使命であるとの認識のもと、立命館サステイナビリティ学研究センター(RCS)を2007年1月に開設しました。RCSでは、地球環境、社会環境、人間環境を相互に調和させる新しいパラダイムの構築を目指して、学部・ 分野・機関横断的、文理融合的な研究教育を一歩一歩進めています。

1. 文理総合研究のプラットホームとして

RCSは、立命館大学 (衣笠キャンパス、びわこ・くさつキャンパス)、立命館アジア太平洋大学 (APU)の3キャンパスに所属する多様な研究分野の研究者が、知恵と能力と技術を出し合い、地域性や環境条件に応じた環境技術戦略と社会システムの改編を打ち出しています。

2. 3つの主要な研究課題

サステイナビリティを実現するための3つの主要な研究課題を設定し、各課題の下に個別の研究プロジェクトを展開しています。

主要研究課題
  1. 自然共生型生活圏の研究
  2. 低炭素社会構築の研究
  3. 水循環ガバナンスの研究

3. 多様なグローバルネットワーク

東アジア地域を中心に、私たちの技術と経験を生かしながら、現地の環境と生活に適応させる技術開発と政策提言、人材育成を実践しています。今後はアフリカやオセアニアとの連携も予定しています。

4.若手研究者の育成と教育への貢献

研究の報告と助言、共同研究につなげる一歩として、プログレス・レポート会議を定期的に開催し、若手研究者を組織的にサポートする体制を目指しています。また、RCSのネットワークをいかしたフィールドによる教育展開など、理論と実践型の教育にも貢献しています。

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