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Campus Master Plan

びわこ・くさつキャンパスの空間コンセプト

chapter4では、びわこ・くさつキャンパスの特色を踏まえ、目指すキャンパス像やキャンパス整備の空間コンセプトを設定する。

4.1びわこ・くさつキャンパスの空間コンセプト

世界水準の教育・研究、知見、技術を創出し、世界・地域へ発信するイノベイティブ・キャンパス

(R2020既存キャンパスの整備よりコンセプト引用)

滋賀、びわこ・くさつキャンパスで展開する社系、理系、スポーツ健康分野の教学特性や郊外に立地するキャンパスとしての特徴を最大限に活かしながら、びわこ・くさつキャンパスらしいキャンパス計画を行うことが望ましい。

今後は、フレームワークプランの検討を進め、整備の方向性を検討しながら、キャンパス計画のコンセプトを定めていく。下記のコンセプトについては、これまでの検討を踏まえた提案であり、今年度具体的に検討を進めるものである。

1、3つの主軸と緑地を活かす基本骨格

図4-1 コンセプトダイアグラム
図4-1コンセプトダイアグラム

フロンティア・アベニュー、キャンパスプロムナード、ビュートストリートの3つの主動線がセントラルサーカスで交わる軸を骨格とし、これにグリッド状の動線を重合した空間構成を基本とする。これらのキャンパス構造とキャンパス全体に広がる緑地を活かしながらゾーニングや空間デザインを行い、わかりやすく、過ごしやすいキャンパス空間を形成する。

2、敷地の地形や水系に配慮した、自然環境構造を活かしたキャンパス

かつて存在した水系軸をよりどころに、キャンパス内の微地形と緑地を活かし、滋賀・琵琶湖の豊かな自然と連続する、人や生き物、植物にやさしいエコキャンパスを目指す。

3、ヒト・モノ・コト+まちがつながる、まじわるキャンパスづくり

広大なキャンパスの様々な場所で行われている学びや研究、活動に出会えるキャンパスを創造する。出会うことで、新たなヒト・モノ・コトのつながりが生まれ、まじわりあい、新たなひらめきが生まれるキャンパスづくりを行う。また、キャンパス内に留まらず、地域との交流を大切にし、まちとつながり、まちとまじわる地域・社会に貢献するキャンパスを目指す。

4.2空間コンセプトに基づく基本的な考え方

びわこ・くさつキャンパスの空間コンセプトに基づく基本的な考え方

キャンパスの軸線の強化

  • 軸線を活かしたわかりやすいキャンパス空間をつくる。
  • 学部ゾーンをコンパクトに配置する。
  • 建物間移動がしやすいよう、細い動線にも配慮する。
  • みどりと連動した整備を行う。

良好な景観形成・周辺と連続した緑の整備

  • 自然を活かす緑豊かなキャンパスとして充実整備する。
  • キャンパス内の既存樹木を育て、キャンパス内動線上に木陰を創出する。
  • キャンパス内の自然緑地を保全しながら効果的に活用する。
  • 比叡山や琵琶湖などのキャンパス周辺の自然環境への眺望に配慮する。

屋外空間の整備、各種コモンズ施設などの改善拡充を通じたキャンパスのアメニティの向上

  • 多様なコミュニティでの活動が行える場づくりや学びや研究成果を発表できる環境づくりを行う。
  • キャンパスの魅力や活力向上のため、学生や教職員、地域の人々の心地よい居場所(広場やコモンズなど)をつくる。
  • まちと連携しやすいキャンパスを創造する。

4.3びわこ・くさつキャンパス空間構成の概要

びわこ・くさつキャンパス開設当初の中央広場(セントラルサーカス)からの放射型の3つの主要軸「フロンティアアベニュー」、「キャンパス・プロムナード」、「ビュートストリート」を再強化する。また、緑に囲まれた良好なキャンパス環境を活かすとともに、キャンパス内の広場や軸線上、建物間の緑化を積極的に推進し、キャンパス中心部も緑豊かなキャンパスを目指す。一方、学部・学科の増設に伴い、敷地内でいわばスプロールのような現象がみられるため、駐車場・駐輪場の集約化も含めた機能のリゾーニングとコンパクト化を進めながら、セントラルサーカスを中心とした3つの軸線を意識しながら学びや研究、活動に出会えるパブリックスペースの整備を進める。さらには、キャンパス内に留まらず、まちとつながるキャンパス創造を目指す。

図4-2 びわこ・くさつキャンパスの空間構成イメージ
図4-2びわこ・くさつキャンパスの空間構成イメージ