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Campus Master Plan

計画の実現に向けた検討と方策

chapter6では、具体的なキャンパス整備方針決定に向け、アカデミックプランを踏まえた上で具体的なアクションプランの検討状況を示す。
アクションプランの検討過程では、「キャンパスの利用状況の把握」と「キャンパス整備のフレームワークプラン」の条件に沿った整理・検討が不可欠である。
アカデミックプランに基づく施設整備課題のうち、優先して検討・決定すべき課題については、キャンパスマスタープランにおける俯瞰的な位置づけを明確にし、アクションプランの具体的な検討にあたってフレームワークプランとの整合性を保つために考慮が必要な条件の整理や必要に応じてガイドラインを設定する。

6.1衣笠キャンパスの検討状況

教学・研究の質の向上にむけ、現在全学的な検討が進められているアカデミックプランや各学部・研究科の教学展開、さらには学生の様々な自主活動を支え、衣笠キャンパスの教育・研究・学生生活条件の改善の取り組みを進める。衣笠キャンパスは、法的条件(高さ制限、建蔽率、景観規制など)の制約が多く、キャンパス内の多くの既存施設建替え時には、既存施設より低い施設しか建設することができない(詳細は3章にて前述)。そのため、衣笠キャンパスの教学条件整備を進めるためにも、将来の建替えを見越して、地上の容積を確保できる敷地北側へのボリュームシフトや地下の有効活用などを考慮した技術的な検討かつ長期的な建替え計画の検討が重要となる。つまり、キャンパス全体の床面積分布の検討が必要である。また、キャンパス敷地北側を除き、キャンパス周囲が住宅街となっており、近隣住宅地への配慮が必要である。

【検討課題】

  • キャンパスイメージの向上、快適なキャンパス空間の創造
  • 衣笠キャンパスの狭隘化
    -周辺用地の拡充
    -未活用施設の活用方針の検討
    -利用状況の見直しによる既存施設の有効活用
  • 老朽化に伴う、既存施設の改修計画
  • 既存学部の改革にあわせた施設整備
表6-1 キャンパス整備の検討課題
表6-1キャンパス整備の検討課題

6.2朱雀キャンパスの検討状況

朱雀キャンパスの施設規模や立地特性に応じた将来の活用計画を検討することが必要である。

【検討課題】

  • 経営管理研究科の大阪いばらきキャンパス移転後スペースの活用計画の検討
  • 教職研究科(教職大学院)設置委員会の検討を踏まえ、必要な施設整備についての検討が必要

6.3アクションプランの今後の進め方と配慮事項

6.3.1アクションプラン検討の進め方

アクションプランの検討では、フレームワークプランで掲げたキャンパス整備の方向性を実現するために、アカデミックプランだけでなく、経営戦略や財務条件、既存施設の利用状況など必要な条件とのすりあわせを行いながら実現可能性を踏まえた検討を進めるものである。アクションプランの具体的な検討にあたっては、マスタープランにおける俯瞰的な位置づけを明確にし、フレームワークプランとの整合性を保つために考慮が必要な条件の整理や必要に応じてガイドラインを設定する。また、複数の検討課題から具体的なアクションプランを導くため、6.4で述べるリーディングプロジェクトを活用し、面的な広がりを持った計画の検討を同時に行うものとする。アクションプランの検討対象は、具体的な整備を決めるための検討や整備対象が決まっている場合など、検討レベルにより様々なケースが存在するものである。そのため、アクションプランの検討の進め方は次のような目的に応じてに異なるため、目的に応じた進め方を検討する必要がある。

【アクションプランの検討目的(例)】

  1. アカデミックプランの実現に向けたキャンパス整備
  2. 建物の安全性確保のため施設条件の改善
  3. 狭隘化解消のための施設再編・拡充
  4. 老朽化解消・キャンパスイメージ向上のための改善

6.3.2アクションプラン検討の際の配慮事項

検討において、次のことに配慮する必要がある。

  • 整備目的や検討することの意義を明確にする
  • 既存キャンパス、既存施設の条件把握(キャンパスの現状把握やニーズの把握等)
  • 想定される全ての案から、実現可能性の高い複数案について詳細な検討を行う
  • フレームワークプランとの整合性を保つために必要な条件整理を行う
  • フレームワークプランにおけるアクションプラン検討の位置づけを明確にする
  • 複数の評価軸を設定し、想定されるアカデミックプランの実現のためにどのシナリオを選択するか判断できるようする
  • 関連する学部・研究科や部局と連携しながら整備課題の具体化を進める

下記の内容等について、条件整理を行う必要がある。

  • 必要機能、目的の整理
  • 既存施設の利用状況、既存施設の整備状況の把握
  • 時間軸を考慮した改修・改築シミュレーション
  • 築年数、耐久年数、法的条件の整理
  • 利用者のニーズの把握(学生、教員、職員、地域など)     など

上記は、フレームワークプランの検討・見直しの際においても配慮すべき事項である。

6.4リーディングプロジェクト(重点検討課題)

6.4.1リーディングプロジェクトの設定

目指すべきキャンパスの実現に向けキャンパス整備計画全体の調和を図るため、リーディングプロジェクトを活用する。継続して検討されるフレームワークプランと優先的に検討すべき複数の個別整備課題について整合性を保ちながら複合的に検討を進めるため、リーディングプロジェクトを設定し、マスタープランにおける検討の位置づけを明確にし、上位計画との整合性を保ちながら個別の整備課題を迅速かつ円滑に進めることとする。本マスタープランにおいては、2013年度の検討によって設定された以下の2つのリーディングプロジェクトを継承し、検討を行う。

①キャンパスモール(仮称)の創造(学而館・現図書館跡地利用計画)

②グリーンプロムナード/MLA軸(仮称)の形成(正門周辺の再整備計画)

図6-1 リーディンクプロジェクトエリア
図6-1リーディンクプロジェクトエリア

※上記①②の名称は、目指すキャンパス像を検討して行く中で決定する。

※MLAとは、一般に「MLA連携」としてミュージアム・ライブラリ・アーカイブの文化的情報資源などの連携を示す用語として広く普及・使用されている。リーディングプロジェクト設定においては、大学としてのミュージアム・ライブラリ・アーカイブ機能の円滑な連携について検討する目的で引用したものであり、設定エリアにMLA機能を全て集約することを検討したり、その他の機能を排除するものではない。

6.4.2リーディングプロジェクトに設定した背景

1、グリーンプロムナード/MLA軸(仮称)の形成

図6-2 正門周辺の現状課題整理
図6-2正門周辺の現状課題整理

【正門周辺の物理的変化】

①究論館建設(2015年4月供用開始)

②平井嘉一郎記念図書館建設(2016年4月開館予定) 

③旧堂本別邸、正門近くの民家2013年度本学所有

④未耐震建物(学生会館)の整備方針の検討

エリアの特徴

  • 正門周辺エリアへ平井嘉一郎記念図書館建設による新たな機能参入に伴い、新たなニーズの把握や安全・安心への対応など、正門周辺の再整備方針を総合的に検討する。
  • 正門という大学の顔となる場所の整備方針を検討する。
  • 正門前にバス停があり、観光客が多く行き来する立地を活かした、地域連携や社会とのつながりという観点を発展させた環境の創造、場の整備について検討する。
  • きぬかけの路の活性化につながる周辺用地の活用方針を検討する。

2、キャンパスモール(仮称)の創造

図6-3 キャンパスモールの現状課題整理
図6-3キャンパスモールの現状課題整理

【キャンパス中心の物理的変化】

①現図書館の機能移転(2016年1月使用中止見込み)

②現図書館の解体予定

③学而館内の一部機能移転(2015年3月) 

④その他

エリアの特徴

  • キャンパス中心エリアからの図書館機能移転による、移動や活動の行いやすいオープンスペースの形成を目指す。
  • 現図書館解体後、跡地の広場としてのの整備方針について検討する。
  • 大阪いばらきキャンパスに移転した政策科学部、政策科学研究科の利用スペースの活用計画を検討する。
  • キャンパスの中心として学生、研究者の専門的な学びの拠点となる環境整備方針を検討する。
  • 学生、教職員の積極的な交流を促す環境づくりを検討する。