テクニック編

レジュメの作り方

1. レジュメとは何か

レジュメ résumé とは、フランス語で「要約」を意味します。大学では主に以下の3種類のレジュメを使用します。

  1. ① 講義で配布されるレジュメ(講義内容を要約したもの、教員が作成し授業内で学生に配布)
  2. ② 本や論文の内容を報告(プレゼンテーション)する時に使用するレジュメ(講読する本や論文=テキストの内容を要約したもので、報告担当の学生が作成し、報告を聞く人に配布する。例えば基礎演習や国際関係学セミナー、専門演習での文献講読の際に作成、使用)。
  3. ③ 研究報告の際に使用するレジュメ(個人、あるいはグループが、特定のテーマに関して調査・研究したことを要約したもの。報告者、あるいは報告グループが作成、報告を聞く人に配布)。

この3つに共通するのは、「話す(報告する)内容を、聞く人にわかりやすく伝えるための補助的なプリント」という点です。ここでは、②③の「学生が自分で作成するレジュメ」の作り方、利用の仕方について説明します。

2. レジュメの様式

講読文献(テキスト)の内容の報告や、研究報告のためのレジュメは、報告の手助けとなるものです。報告内容をまとめたものを、人数分プリントアウトし、報告の前に配布します(授業によっては、manaba+Rにレジュメのファイルをアップします)。口頭での報告、パワーポイントなどと組み合わせ、報告内容が聞く人により明快に伝わることを目的として作成します。聞く人の手元に残るものなので、後から報告内容を思いだしたり、勉強したりする時にも役立ちます。

レジュメには、以下の事項を書くことが必要です。

  1. ① タイトル(テキストや報告章のタイトル)
  2. ② 日付と授業名(あるいは場所)
  3. ③ 報告者の氏名(グループ報告の場合は全員の名前)
  4. ④ ページ数(ページの1番下の部分に入れる)
  5. ⑤ 参考文献、資料のリスト(レジュメの最後に入れる。リストの作り方については、「論文、レポートの書き方」の参考文献リストの書き方を参照のこと)

3. テキスト報告用レジュメの作り方

国際関係学部では、1回生の基礎演習で『プライマリー国際関係学』の各章を、担当グループが要約して報告します。2回生の国際関係学セミナーでは、クラスごとに決まった文献の内容を、グループ、もしくは個人が要約して報告し、理解を深めます。このような「テキスト」の内容を報告するレジュメを作る時には、以下の点に注意して下さい。

  1. ① 文献の内容を正確に、的確に要約する。
    • 章ごと、節ごと、段落ごとに、内容を短い文章で説明する(箇条書き等)
      テキストの文章をそのまま写すのではなく、短く、伝わりやすい文章に書き直す
    • 章ごと、節ごと、段落ごとにキーワードを見つけて、それを中心に要約する
      その節、段落では、主に何について論じているのかをしっかり把握し、提示する
  2. ② 内容の論理的な関係、展開がわかるように工夫してまとめる
    • 矢印(→、↓、⇔など)や記号(=、+、*、☆など)を使う、重要な箇所にアンダーラインを引く、フォント(文字の大きさ)を変える、文字の太さや形を変える(ゴシック体、イタリックなど)。
    • 「しかし」「その一方で」といった接続語を文頭に補い、前の文との関係を示す。
  3. ③ 指定された枚数、指定された時間内の報告に収まるように要約する。

*論文は、章タイトルの下に節タイトル、そしてその節の中に小見出しを付けて、それぞれの箇所で何について書いているか、そしてどこからどこまでが「ひとまとまり」であるかを示してあることが多いです。レジュメは基本的にその流れに沿って、「この節/この小見出しの中に何が書かれているか」を短い文章で示す、いわば論文の「見取り図」「骨組み」を描く作業と言えます(テキストをまとめたレジュメの例を、最後に載せておきますので、参照して下さい)。

4. 研究報告用のレジュメの作り方

国際関係学部では、3回生から始まるゼミにおいて、自身の卒業論文のテーマを決定し、それに向けての研究を進めていきます。そして研究内容や成果について、ゼミ内で研究究報告を行います。

研究報告のレジュメは、テキスト報告のレジュメとは異なり、自分自身で構成を組み立てる必要があります。研究報告のレジュメを作成する際には、以下の点に注意して下さい。

  1. ① 研究内容にふさわしいタイトルを付ける
  2. ② 最初に問題設定を行う(リサーチクエスチョンを立てる)=「はじめに」でそれについて書く
    何について報告するのか、そのテーマにした理由は何か、どのような方法で研究を行ったか、どのような研究を参照したかなど
  3. ③ 研究の内容(1,2,3…)(起・承・転を意識する)
  4. ④ 結論(=おわりに)で、全体のまとめを書く
  5. ⑤ 参考文献、資料リストを付ける

*研究成果をよりわかりやすく示すために、資料として図やグラフ等をレジュメに載せることもあります。分量に合わせて、レジュメの中に入れるか、資料としてレジュメの最後に付けるかを判断して下さい(基本的に、量が多い場合は最後に資料としてまとめる)。
レジュメの最後には、参考文献、サイトの一覧を付けて下さい(リストについては、IRナビ「論文・レポートの書き方」の「参考文献リストの付け方」を参照のこと)。

5. その他

レジュメの作り方や枚数については、各授業で指示が出ることもあるので、それを守って下さい。

レジュメは、基本的に「報告を聞く人の手助けになる」ことを念頭に置いて作ります。報告を聞きながらメモを取ることができるよう、余白を多めに作ることも大切です。またパワーポイントと併用する場合は、レジュメとパワーポイントの使い分けを意識して下さい。レジュメは手元に残る、見返すことができるという特徴を持ちますので、それを念頭に置いて作成しましょう。

6. 具体例

学部の基本文献リストに載っているベネディクト・アンダーソン(2007)『定本・想像の共同体:ナショナリズムの起源と流行』(書籍工房早山)の「Ⅰ序」の最初の部分をレジュメ化しました。形式など、参考にして下さい(できればテキストの該当部分も読んで下さい)。

執筆者:中本 真生子
執筆日:2018年2月4日(2021年2月28日改定)