総合科学技術研究機構 長谷川知子教授/RARAフェローが、第22回(令和7(2025)年度)「日本学術振興会賞」を受賞
総合科学技術研究機構の長谷川知子教授/RARAフェローが、第22回(令和7(2025)年度)「日本学術振興会賞」を受賞されました。本学の自然科学系分野の研究者による本賞の受賞は初めてであり、本学にとっても大きな快挙となりました。
日本学術振興会賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を見い出し、早い段階から顕彰することで、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的としている賞です。
長谷川教授は、農業、土地利用、経済、環境などを統合的に解析するコンピューターシミュレーションモデル、いわゆる統合評価モデルを用いて、気候変動を中心とした地球環境問題に関連する研究を行っています。とりわけ、将来の温室効果ガスの排出量を見通し、その削減方策の検討、気候変動による影響の経済的分析などに取り組んでいます。
長谷川教授の功績は近年、高く評価されており、2023年には輝く女性研究者賞(ジュンアシダ賞)を受賞、昨年度は文部科学大臣表彰科学技術分野科学技術賞(研究部門)、内閣府女性のチャレンジ賞 特別部門賞、京都府あけぼの賞を受賞しています。また、2025年11月には、クラリベイト・アナリティクス社が発表する高被引用論文著者(Highly Cited Researchers 2025)に7年連続の選出が発表されたばかりであり、今後益々の活躍が期待されております。
長谷川知子教授コメント
このたびは、このような名誉ある賞を賜り、誠に光栄に存じます。本受賞は、これまで取り組んでまいりました、気候変動およびその対策に伴う食料問題ならびに生物多様性への影響評価に関する研究に加え、国立環境研究所、京都大学、ならびにアジアの研究者の皆様とともに推進してまいりましたアジア太平洋統合評価モデル(The Asia-Pacific Integrated Model: AIM)の開発および適用を通じた、農業・土地利用部門における気候変動関連研究、さらに多数の国内外の研究機関および研究者の皆様との共同研究の成果が結実したものと受け止めております。
これまで長年にわたり多大なるご指導とご協力を賜りました共同研究者の皆様、ならびに日頃より温かいご支援を賜っております本学関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。今回の受賞を励みとし、今後も本分野の一層の発展に寄与するとともに、研究成果の社会への還元に努めてまいる所存です。



