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2024.05.17


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ゲスト講義実施報告(AI専門家:Dr. Leon Kuan Yew様)
「応用情報処理」(担当教員:植松大輝先生)の授業にて、日系企業にてAI専門家として勤務されているDr. Leon Kuan Yew様をゲスト講師としてお招きし講義を行っていただきました。
応用情報処理では学部生が卒業論文に必要なコンピュータスキルを習得することを目的としています。これらのツールは日々進歩しており、ただ単に使い方を覚える事よりも、新しい機能を独力で学ぶ力を養うことがより重要となります。
昨今のChatGPTに代表されるような生成系AI(人工知能)をベースとしたツールの発達と普及により、WordやExcelの使用法さえもAIツールを通じて飛躍的に効果的な学習が可能になりつつあります。
こういった現状を踏まえ、京都市内の日系企業にAIの専門家として勤務するDr. Leon Kuan Yew様を招聘し「AIとは何か」という基礎から「AIツールの効果的な使い方」、最新のAIツールの開発事情などをテーマに講義していただきました。
学生からはAIについて知識を深めることができた、今後活用していきたい、可能性を感じた、などの感想があり、なかなか聞けない専門家からの講義で、大変貴重な時間となりました。
2024.05.10


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ゲスト講義実施報告(元キャリア外交官:二階堂幸弘様)
「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、元キャリア外交官で、現在は複数の大学の講師を務められている二階堂幸弘様をゲスト講師としてお招きし、外交全般について興味深い講義を行っていただきました。
まず、ご自身の外交官人生における仕事の内容や、勤務地のお話を中心に自己紹介があった後、日本外交の目的(日本の国益を守って高める、及び世界平和に貢献する)と日本外交の最近の特徴(日本及び日本文化を世界に紹介すること、国民のための国民による外交など)について説明がありました。
二階堂様が考える外交とは、一言でいえばDiplomacy for the people by the peopleです。日本文化については、外国の日本に対する関心の変化に伴って、対象が車や家電といった物から文化を経て心や自然に変化しており、行動様態も鑑賞から参加・体験型に変化しているとの指摘がありました。
これらの変化に対して、日本側では対応するメカニズムと人材の不足が課題となっているとのことです。
最近では、日本企業支援も外務省の仕事となっており、経済局では官民連携の促進に力を入れているそうです。
また、外交の仕事には日本国内のパートナーとの協力関係が必須であり、JICA・国際交流基金・JETRO・JNTO等との連携協力によって幅広い分野に対応しているとの説明がありました。
次に、在外公館の種類と業務内容、大使館の組織、外務省職員の待遇と採用など、学生たちが就職との関係で知りたい内容について、普段なかなか尋ねることの出来ない内容までざっくばらんに話してくださいました。
最後に、国際社会で活躍するためのノウハウについて、二階堂様ご自身の経験から学生たちにアドバイスをいただきました。外務省職員を目指す学生にとっては、多くの情報とモチベーションが得られる授業となりました。
2024.05.10

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ゲスト講義実施報告(共同通信社:福留佳純様)
「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:白戸圭一先生)の授業にて、共同通信社にてカメラマンとして勤務されている福留佳純様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。
授業の冒頭、白戸先生より、ゲストの福留様が本学部を2022年3月に卒業後、共同通信社に就職し、現在はカメラマンとして勤務されていることを説明されました。
授業の狙いは、学生の年齢に近い卒業生に在学中の就職活動について振り返ってもらいつつ、現在の仕事の内容や魅力を説明してもらい、マスメディアで働くことを考えている学生たちに、有益な情報を提供してもらうことです。
福留様は通信社の役割や仕事の流れ、一日の過ごし方などについて、多数の図表を記載したパワーポイントを使用しながら丁寧に説明しつつ、学生時代の就職活動の体験について詳しく振り返り、どのような準備や取り組みが必要とされているかについて説明されました。
また、福留様は、2024年元日に発生した能登半島沖地震の被災地に地震発生直後に取材に入った経験について、自身が撮影した多数の写真を見せながら詳細に語られました。
学生たちからは、就職活動や仕事の内容等に関する多数の質問が寄せられました。
福留様は、自身が学生時代にカンボジアで働いた経験などを織り交ぜながら、就活に関する様々な情報に右往左往するのは逆効果であり、読書、旅行、他者ときちんと話せるようコミュニケーションを取ることなどが重要であると指摘されました。
内定を得るためには、その場しのぎの就活に関するノウハウの習得ではなく、基礎学力や豊富な人生経験こそが重要であると強調されました。
学生からは、被災地の住民取材の難しさなどについて質問があり、福留様は取材対象者の住民との関係構築の重要性などについて詳述されました。
2024.05.01


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ゲスト講義実施報告(JICAトンガ王国支所長:高島宏明様)
「専門演習」(担当教員:嶋田晴行先生)の授業にて、これまで35年間以上、JICA職員として国際協力に携わり援助の最前線で活躍されてきた、現在JICAトンガ王国支所長の高島宏明様にトンガをはじめとする太平洋諸国の政治・経済状況と援助の動向についてトンガよりリモートで講演いただきました。
中でも米国と中国が互いの影響力を競い合うという国際政治の構図が太平洋諸国へも当てはまる点、日本の50年以上にわたる海外協力隊などの支援(例:そろばんの普及、日本語の普及)がトンガにおける教育面で重要な役割を担っている点、そして何より日本にいる学生にとって馴染みがあるとは言えない太平洋諸国の現状を現地からの報告で伺えた点は、今後ゼミで国際協力・援助に関する学習を深める上で大変貴重な機会となりました。
2024.04.25



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ゲスト講義実施報告「超SDGS時代における未来共創に向けて~私たち一人ひとりが為すべきこと~」(特定非営利活動法人 Forum2050代表 戸田隆夫様)
「専門演習」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、元独立行政法人国際協力機構(JICA)審議役で、現在はForum2050を主催されている戸田隆夫様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。
戸田様には”超SDGS時代における未来共創に向けて~私たち一人ひとりが為すべきこと~”と題する講義を行っていただき、授業は、学生たちとの対話を重視し、インタラクションを重ねていく方式で行われました。
本授業では、従来の国際協力の常識を疑って、新たな発想で物事の有り様を考え行動を起こしていく重要性を学生たちに理解してもらうことを目的とし、戸田様はまず、学生たちに「未来をどう捉えているのか」について質問を投げかけました。
学生たちの回答は、必ずしも明るい未来を想定しているものではありませんでした。
戸田様は、現在のSDGsの達成状況が芳しくないことについて触れ、地球温暖化への対応が待ったなしであること、COVID-19のパンデミック期には先進国での死亡者が途上国の死亡者の数を大きく上回り、既に先進国が途上国のロールモデルにはなりえないことが判明したこと、並びに国内外での経済格差が広がっていることから、我々の未来が複雑かつ不安定であることを指摘されました。
そのうえで、今後、SDGsを越えた未来に向けてリーダーがすべきことを学生たちに説明されました。
次に、学生たちを小学校教育のアドバイザーだと想定のうえ、途上国で予算もその他のリソースも乏しい小学校を立て直すために国の大統領にどのようなアドバイスをするかという質問を行いました。(これは実際にニジェールで実施されたJICAの「みんなの学校プロジェクト」のケースであるが、学生たちはそのことを知らされていない)
学生たちの回答は、外からの援助に頼る意見が多かったですが、戸田氏は、コミュニティや親を学校運営に参加させるという維持可能な開発に基づいた学校運営を行った実例を話し、sustainable developmentを考える上で、発想の転換が重要であることを説明されました。
今回の授業は、物事を柔軟に考えることで維持可能な開発を生み出していくことができることを学生たちに伝える貴重な時間となりました。
2024.04.19


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ゲスト講義実施報告(JICA安全管理部次長:今井 健様)
「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、JICAにて安全管理部次長として勤務されている今井健様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。
今井様には政府開発援助(ODA)を含む国際協力の在り方について講義を行って頂いた後、ODAに関連したタンザニアのケースを題材とするグループ・ディスカッションを行う時間を取り、学生たちに考えさせる授業を展開して頂きました。
講義では「何故、国際協力が必要なのか」を考えることから始めました。
冒頭、学生たちが国際協力に従事したいと考える際に陥りやすい感情的な理由(途上国の貧困に苦しむ人たちを助けたい等々)を正し、国際協力には「国益」という視点が入ってくることを強調されました。
次に、近年のJICAによる国際協力のトレンドが、民間連携事業(中小企業・SDGsビジネス支援事業、及び海外投融資)であることに触れ、どんな形であっても国際協力は可能であることを学生たちに伝えられました。
最後に、タンザニア南部の農村部(住民1500人で、最も近い町まで車で未舗装の道を3km、低い就学率という条件設定)を援助するODAプロジェクトを立ち上げる予算を取るために上司を説得しなければならないという目的の下、グループで効率的なプログラム案を作るというワークショップを行いました。この回答は、個人のレポートとして1週間以内に提出される予定です。
今井様は、各人のレポート内容にコメントを付けての返却することを学生たちに約束し授業は終了しました。授業終了後には、質問の長い行列ができ、今井様には30分ほどを学生の質問に丁寧に回答頂きました。