在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2019

日本史研究学域

美術と古代史への関心から考古学へ

坊 知理 さん
考古学・文化遺産専攻 3回生

京都府立山城高等学校/京都府

美術と古代史への関心から考古学へ

私は受験勉強をする中で、日本の古代史に興味を持つようになりました。立命館大学文学部は考古学という魅力的な分野が学べることを知り、入学を決めました。私が研究している古墳時代は、文献も残っていませんし、もちろんその時代を生きた人から直接話を聞くこともできません。しかし、遺跡を発掘調査することで出土したさまざまな遺物から、その暮らしぶりや文化を紐解くことができます。

また私は以前から美術に興味があり、埴輪をはじめとする古代の日本人が作った造形物を見るのも、とても楽しいと感じています。1回生のときには滋賀県にある縄文時代の杉沢遺跡に、発掘調査に行きました。教室で学ぶだけでなく、フィールドワークに出て実際に遺跡に触れることで、得た知識が血肉になっています。

先行研究が少ない「船形埴輪」に取り組む

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大好きな埴輪との2ショット。埴輪って、愛らしいですよね(笑)

埴輪は3世紀頃から日本各地で作られ始めた素焼きの焼き物で、兵士などの人物像や馬や犬などの動物、家などを模して制作されました。その中で私がいま、卒業論文のテーマにしたいと考えているのは「船」の形をした埴輪です。人物埴輪に関しては沢山の先行研究がありますが、船形埴輪に関しては出土品が少ないこともあって、研究室の先輩たちの中にも卒業論文で取り組んだ人はいません。

今は船形埴輪に関する研究資料を集めて読み込んでいる段階ですが、卒業論文を書く前には実際に各地の船形埴輪を見に行く予定です。埴輪は造形の美的なレベルが高く、見た目にも興味を惹かれますが、歴史的な知識を持って見ると、古代の日本人がどういう考えをそれらに込めたのか、想像することができます。船形埴輪の研究を通じて、海洋国家である日本の古代の歴史の一端に迫ることが、今の目標です。

仲間との演劇活動で大学生活が充実

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演劇サークルの公演で舞台に立つ様子

考古学以外に大学で力を入れて取り組んでいるのが、演劇サークル「劇団月光斜」の活動です。高校のときから「大学に入ったら演劇をやりたい!」と考えており、エンターテインメント精神にあふれた月光斜の公演を見て衝撃を受け、入団しました。劇団では役者を務めるとともに、舞台美術の制作も担当しています。公演前にはペンキまみれになってもいいようにジャージを着て、トンカチ片手に舞台美術を作っていますが、もともと美術好きだった私にとって、仲間とともにものづくりができることは何より楽しいことです。

勉強とアルバイトをしながら公演に向けて舞台稽古をするのは大変ですが、演劇をしている時間が今一番楽しく、大学生活を充実させてくれていると感じます。これまでに看護士、精神科医、お姫様、おてんばな女の子などを演じましたが、現実の自分とまったく違うキャラクターになりきるのはとても面白く、観客が楽しんでくれる姿を見るのが大きなやりがいになっています。


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