在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2019

言語コミュニケーション学域

研究と課外活動で、新しいアイディアを世に出す楽しみを知った

本井 佑衣 さん
言語コミュニケーション専攻 5回生

富山県立魚津高等学校/富山県

立命館大学文学部を目指したきっかけ

立命館大学の文学部を受けたのは、高校生の時に所属していた放送部での活動を通して、「人の話す音声」に興味を持ったのがきっかけでした。私の高校の放送部は、NHKが毎年開催する「全国高校放送コンテスト」で、毎年のように入賞しており、私もアナウンス部門で優秀賞をいただいたことがあります。

そんな経験から、大学でも音声についてもっと深く学びたいと思っていたところ、立命館大学文学部のコミュニケーション学域で学べることを知って、入学を決めました。また、もともと英語教師を目指していたので、英語教員の免許が取れるというのも魅力でした。

漫才の対話のリズムを研究

今は、言語学とコミュニケーション学を専門に研究する、岡本雅史先生の研究室に所属して、「漫才における発話のリズム」をテーマに研究を行っています。テンポのいい対話を行う模範的な例として漫才対話のデータを分析しています。また、高低アクセントや音の強さ、対話の中に生まれる間などを楽譜に書き起こしたりして、発話のリズムを可視化できるように研究を進めています。

珍しい研究テーマなので先生にも面白がっていただき、2019年3月に行われた社会言語科学会では、私の研究をパネル発表させてもらいました。学部生が発表するということが珍しく、テーマが「漫才の発話」とあって、ギャラリーが30人ぐらい集まり、自分でも関心の高さには驚きました。

上手な漫才コンビの会話のリズムを分析すると、対話主導者のつくるモーラの一定のリズムや、話の長さによって作られるリズムに次話者が合わせようとする動きが見られることがわかりました。ボケとツッコミの応酬で、観衆がどっと笑うかどうかは、本当にコンマ何秒の「間」によって変わることがデータでもはっきり現れて、面白さを感じているところです。

人が聞いていて「面白い」と感じる会話のリズムやテンポがさらに明らかになれば、ビジネスや日常会話にも活かせるのではないかと思います。また、いますごい勢いで普及しているロボットやAIと人間との音声コミュニケーションにも応用できます。学部だけではそこまでテーマを深められないので、これから大学院に進んで、さらに研究を進めていこうと考えているところです。

社会言語学会でのパネル発表の様子

社会言語学会でのパネル発表の様子

学生ベンチャーコンテストで入賞

課外活動では「watnow」という学生ベンチャーの団体に入って、学生向けのWebサービスやアプリを作る活動に取り組みました。理系と文系の人たちが入り交ざったチームで、私自身入ったときは、プログラミングなどの知識がまったくなかったのですが、自由にアイディアを出し合ってそれをみんなで形にしていく過程が、とても面白かったですね。

私が考えたアイディアの一つで、「青春18きっぷを使っている人同士が、登録するとお互いの位置情報がわかって、旅の途中でコミュニケーションできる」というサービスは、学生対象のベンチャーイベントで優秀賞をいただくことができました。

やりたいことに、文学部ならきっと出会える

こんなふうに、自分の研究や考えていることを形にして、新しいサービスとして世の中に出すことで、多くの人の暮らしを豊かにすることが私の目標です。「自分はこれまでにないものを生み出し、形にしていくことが好きなんだ」と気づいたのは、立命館大学での研究と課外活動のおかげです。

立命館大学文学部の楽しさは、魅力的な教授のもとで、自分のやりたい研究を自由にやらせてもらえる環境が整っている、ということです。私自身、高校生のときには、大学で漫才の研究をするとはまったく想像もしていませんでした。文学部の先生方の研究されているテーマは本当に多種多様なので、今自分のやりたいことがわからなくても、入学後にはきっと「これをやってみたい!」と思える研究や分野に出会えると思います。

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