在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2023

国際コミュニケーション学域

英語をめぐる多様な学びを糧に英語教師への夢を追いかける。

田岡 雅依 さん
英語圏文化専攻 3回生

育英西高等学校/奈良県

もともと英語が大の苦手だった私が、英語を好きになったのは、中学生の時に出会った英語の先生がきっかけでした。どこがわからないのかを根気よく聞き、私に合った勉強法を一緒に見つけてくださった先生のおかげで、自分でも驚くほど力がつきました。「こんな先生になりたい」と、英語の教師を志したのは、それからです。
立命館大学文学部との出会いは、高校2年生の夏、オープンキャンパスでプレ講義を聴講したことでした。講義のテーマは「ハワイの中の日本、日本の中のハワイ」。講義を聴いて、それまで「南の島」というイメージしかなかったハワイと日本の間に人と人との交流の歴史があることを知って、視界が開けるような高揚感を覚え、「この大学で学びたい!」と心に決めました。
現在は、あの時のプレ講義で話をされていた先生のゼミに所属し、「海」をかけ橋にした人やもののつながりについて学んでいます。今は卒業論文の執筆に向けて研究テーマを探しているところです。先生の豊富な知識から、一見研究には直結しそうにない事柄でも捉え方次第で学術的なテーマになることを教わり、自分の興味を追求するおもしろさを感じています。

オープンキャンパスで先生が話しているところ

また国際コミュニケーション学域で学んで驚いたのが、英語に関わる学びの多様さです。英語のルーツを探る授業もその一つです。今、多くの国々で世界共通語として英語が使われているものの、歴史を振り返れば、世界の中の小さな国・地域で話されていたにすぎませんでした。それがどうしてこれほど多くの国・地域で話される言語になったのか。そうした英語の歴史を学ぶことも、おもしろいと思っています。また英単語の中にはドイツ語をはじめラテン語、フランス語などを起源に持つ言葉があり、そこにはそれぞれの文化が反映されています。英語のルーツをひも解く中で「言語が文化の産物である」ということを知って、ますます興味が膨らんできました。

ゼミの交流会

課外活動として、学内の国際交流コモンズ「BBP (Beyond Borders Plaza)」の学生スタッフとしての活動にも力を注いでいます。BBPには、国籍も言語も、価値観も多様な多くの留学生や、そんな留学生とつながりたい日本人学生が集まります。そうした学生同士が、さまざまなボーダーを超えて交流するのをサポートするのがやりがいです。
忘れられないのは、日本語も英語もほとんど話せないイタリア人留学生がBBPに来た時、身振り手振りはもちろん、イラストを描いたり、タブレットで動画を見せたり、さまざまな手段をフルに使ってコミュニケーションを取ったことです。言語もツールの一つにすぎないということを体感しました。たとえ言葉がなくても、互いに気持ちを伝え合うことができると実感できた貴重な経験でした。いつか英語教師になった時、こうした経験を役立てたいと思います。

BBP (Beyond Borders Plaza)の学生スタッフとして活動の様子

また京都府下の小学校で、半年間の「学校インターン」にも挑戦しています。学校現場ではどのように子どもたちが英語と接する機会を得ているのか、大学の講義では知り得ないことをたくさん発見したいと考えています。

これまでの経験をさらなる学びの糧にして、将来は中学校・高等学校の英語教諭になることを目標としています。ただ英語という「教科」を教えるだけでなく、英語をめぐる多様な側面を伝えられる教師になりたいと思っています。

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