在学生の声

4,000名超の文学部生、一人ひとりがオンリーワンの活動を行っています。その活動の一端を紹介します。

2023

日本史研究学域

発掘現場に赴き、遺物に触れ、考古学を学ぶ醍醐味を満喫。

手嶋 響紀 さん
考古学・文化遺産専攻 3回生

東京都立立川高等学校/東京都

小学3年生の時、長野県にある野尻湖遺跡で市民参加型の発掘作業に参加して以来、毎年のように通うほど考古学に魅せられました。高校生になる頃には「ずっと考古学をやりたい」と心に決め、考古学の教育・研究が充実している立命館大学文学部を志望しました。
あらゆる時代を専門にする教授陣がいて、実際に遺跡や発掘現場で学べる機会も豊富にあるところが、考古学・文化遺産専攻の魅力です。それまで関心を持っていた旧石器時代に留まらず、さまざまな時代や研究手法を学び、知識や視野が大きく広がりました。2回生の「考古学実習Ⅲ」で、京都府京都市で使われていた窯跡を調査したこともその一つです。ここで近代の遺跡や遺物の調査方法や測量などを教わりました。

課外活動としては学術部考古学研究会に所属し、学生主体で平安時代のものと考えられる遺跡の調査を行っています。3回生になって、後輩に調査や遺物の実測の方法などを教える機会も増えてきました。自分自身も未熟な中で教えることには非常に難しさを感じますが、教えた後輩が、それまで以上に考古学に興味を持ってくれるようになる姿を見ると、自分が学ぶのとは違う楽しさを感じます。

考古学研究会のフィールドワークの際に訪れた古墳の写真

1、2回生の時には考古学研究会に加えて体育会馬術部に所属し、馬術競技にも挑戦しました。毎日早朝に厩舎に通い、餌やりや毛並みの手入れといった世話をして馬と信頼関係を築き、ようやく乗りこなせるようになった時は、嬉しかったです。2回生の夏には大会にも出場し、満足できる結果を残すことができるなど充実した時間を過ごすことができました。

体育会馬術部での写真

現在は旧石器・縄文時代を専門にするゼミに所属し、教授の指導の下、遺物の実測等、様々な考古学に関する手法を学んでいます。ゼミの作業は、実際に縄文遺跡から出土した遺物を触って測定し、データを記録できるのが醍醐味です。数千年前、数万年前の人々が作り、使っていたものを、長い時を経て今、私が手にしていると考えると、胸が高鳴ります。
現在私が特に焦点を当てて研究をしたいと思っているのが、旧石器時代です。数万年前、初めて日本列島にやって来た日本人の祖先は、いったいどのような暮らしをしていたのか、解き明かしたいと考えています。まだ文字もなかった時代で当時を窺うことのできる文献もなく、出土品も少なく、わからないことだらけですが、だからこそ興味が膨らみます。数万年前の人々が作り、使っていた石器から当時の暮らしに思いを馳せると、心が躍ります。

将来も考古学の研究を続けていきたい。そのために大学院に進学し、より専門性を高めることを考えています。いつか考古学の専門家として、その魅力を多くの人に伝えていくことが、目標です。

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