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2025年のTOPICS

2025.06.03

ゲスト講義実施報告「ウクライナ情勢と日本にとっての意味」(元外務省・ウクライナ特命全権大使 松田邦紀様)

「日本外交論 」(担当教員:山本 忠通 客員教授)の授業にて、元外務省・ウクライナ特命全権大使の松田 邦紀様をゲスト講師としてお招きし、「ウクライナ情勢と日本にとっての意味」というテーマでご講演いただきました。
ゲストスピーカー(6.3松田様)3

講義では、ウクライナ戦争の本質、戦争の全体像、戦況、停戦・和平に向けた外交努力、ウクライナの内政、日本にとってのこの戦争の意味、といった内容についてお話いただきました。

ゲストスピーカー(6.3松田様)2

ゲストスピーカー(6.3松田様)1

2024年までウクライナで外交の最前線に立たれていた松田様のお話は大変分かりやすく、リアルなウクライナの状況を解説いただきました。
国際関係学を学ぶ学生達にとって、専門家の方から実際のお話を伺うことができた今回の講義は大変貴重な学びの機会となりました。

ゲストスピーカー(6.3松田様)5



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2025.05.15

ゲスト講義実施報告(編集者・ライター 早川タダノリ様)

「日本文化・社会論」(担当教員:山口智美先生)の授業にて、編集者・ライターの早川タダノリ様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。
テーマは「『いただきます』と日本文化」。

ゲストスピーカー(5.15早川様)1

冒頭では「日本人は清潔好き」「日本人は礼儀正しい」といった日本文化にまつわる定型的な言説が取り上げられました。これらはいわゆる「日本文化論」としてさまざまな書籍や記事で語られることが多いのですが、早川先生はそれらが「日本」や「日本人」という広範な主語で語られる点(いわゆる「主語がデカイ」問題)、そして多くが明確な根拠を欠いていることを指摘されました。

ゲストスピーカー(5.15早川様)2

続いて、そうした日本文化論の代表的な事例として、誰もが知り「食育」などの文脈でもしばしば言及される「いただきます」の慣習が取り上げられました。
「いただきます」の起源については、縄文時代にまでさかのぼるとする説などさまざまな言説が存在しますが、歴史的な研究に基づいて検証すると、実際にこの表現が全国的に普及したのは戦後のことだということです。この事例を通じて、早川先生は「創られた伝統」がいかにして生まれ、そこにどのような論者のメッセージや価値観が込められるのかを分析しました。ただ単に「伝統は作られたものだ」と指摘するだけでは不十分であり、それがどのような意図や主張とともに流布されているのかを読み解く姿勢が重要であると結論づけられました。

ゲストスピーカー(5.15早川様)3

日常的で誰もが親しんでいる「いただきます」という慣習を題材としながら、日本文化論が陥りがちな一般化の危うさや、伝統とされるものが構築されたものである事例など、具体的かつ丁寧に考察する本講義は、学生にとっても非常にわかりやすく、これまでの自身の思い込みや受け取ってきた「常識」を見直す契機となる、大変刺激的な学びの機会となりました。
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2025.04.30

2025年の「学部校友会総会・レセプション・パーティー」を6月28日(土)に東京で開催。卒業生の皆さんのご来場をお待ちしています。

2025.04.25

ゲスト講義実施報告(テレビ静岡記者 齊藤力公様)

「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:白戸圭一先生)の授業にて、本学部卒業生であり現在テレビ静岡にて記者として勤務されている齊藤力公様をゲスト講師としてお招きし、仕事の魅力や記者の日常・就職活動体験などについて講義していただきました。

ゲストスピーカー(4.25齊藤様)1

テレビ記者として4年目の齊藤様は、社会部記者として静岡県内で各種の事件・事故などを取材してきた体験について、映像を交えながら受講生に説明をしてくださいました。これまで取材してきた事柄の中には、県知事の突然の辞職、保育園児が通園バス内に閉じ込められて熱中症で亡くなった悲惨な事故、直近では女優が静岡県内で逮捕された事件など、人々の耳目を集めた出来事が多数存在しており、大変忙しい日々を送ってこられたことが分かりました。

ゲストスピーカー(4.25齊藤様)2

こうした忙しさの中でも、齊藤様は静岡県内の原子力発電所の再稼働に向けた電力会社の取り組みや、地元市民の受け止め方などについて精力的に取材してこられた体験を披露され、「自分なりのテーマを持って取材に取り組んでいくことが、仕事の充実につながる。
とにかく面白い職業なので、関心のある人はぜひ記者の道へ進んで欲しい。」と後輩にあたる受講生たちに語り掛けてらっしゃいました。

ゲストスピーカー(4.25齊藤様)3

卒業生の豊富な体験談を織り込んだ話には強い説得力があり、受講生たちは講義後も齊藤様へ質問して熱心に情報収集に努めていました。

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2025.04.25

ゲスト講義実施報告(読売新聞松山支局記者 宇仁菅玲香様)

「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:白戸圭一先生)の授業にて、本学部卒業生であり読売新聞松山支局にて記者として勤務されている宇仁菅玲香様をゲスト講師としてお招きし、仕事の魅力や記者の日常、就職活動体験などについて講義していただきました。

ゲストスピーカー(4.25宇仁菅様)1

記者2年目になったばかりの宇仁菅さんは、在学中に就職活動で複数のメディアを受験したものの、なかなか内定を獲得することができずに苦戦した経験を振り返り、
「本当にこの仕事がしたいのならば、卒業後に1年間就職浪人する覚悟だった」とまで語られていました。
また、1年間記者として働いた経験を踏まえて、記者の仕事の面白さは、森羅万象の様々な出来事に遭遇する「新鮮さ」があると紹介され、「早朝から深夜まで取材し通しで、十分な睡眠をとることができない日々が続くかと思えば、とにかく仕事がなくて暇を持て余すこともある。土日祝日に勤務が入ることもあれば、平日に休みが続くこともある。一般の企業で働くのと違って不規則であるが、そうした職業人生を送りたい人にはぴったりの職業ではないか」と仕事の魅力を語られました。

ゲストスピーカー(4.25宇仁菅様)2

同じ日に招聘されていた齊藤様と一緒で、卒業生としての豊富な体験談を織り込んだ話には強い説得力があり、学生たちは講義後もゲストのお二人に質問して熱心に情報収集に努めていました。

ゲストスピーカー(4.25宇仁菅様)3
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2025.04.22

国際関係学とは何か?「世界で存在感を高めるアフリカを知り 世界の中の日本をとらえ直す」(岩田 拓夫先生)

2025.04.22

国際関係学とは何か?「連合国占領期の日本で何があったか 今の日本にどのような影響を与えるか」(フレンチ トーマス ウィリアム先生)

2025.04.18

ゲスト講義実施報告(JICA(国際協力機構)関西センター 次長 今井健様)

「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、JICA(国際協力機構)関西センターに勤務されている今井健様をゲスト講師としてお招きし講義を行っていただきました。

ゲストスピーカー(4.18今井様)2

今回の今井様の講義は「国際協力にかかる考え方」が学生にとって“目からうろこ”となり今後のゲスト講師の方々の講義の基礎となると考え、今年度一番最初のプロフェッショナルワークショップのゲスト講師として招聘しました。
その考え方とは、「国際協力は、共創、還流の発想から成り立ち、ビジネスとして捉えるべきである」というものです。一般的に、学生たちが憧れる国際協力とは、貧しい国や地域に対して援助を行うというものですが、そこには、相互依存関係にある国際社会の共創・還流の視座が抜け落ちています。

ゲストスピーカー(4.18今井様)3

今井様の授業は、まず「国際協力とは何か」に触れ、グローバル化した社会において人・モノ・金が国家間で自由に移動する現代社会において、世界の人口の85%が暮らす途上国と日本は密接に繋がっていることを貿易と援助の還流の視点から説明されました。
これは、ODA大綱でも明確に述べられており、貿易関係の促進、人道的配慮と地球的規模の課題解決、並びに相互依存関係の促進が日本のODAの3つの柱となっています。これらは、SDGsに繋がる考え方です。

次に「日本の国際協力の体制とJICA」についての説明がありました。
ODAは、二国間協力と多国間協力がありますが、その内のJICAは二国間協力を担当し、実施モダリティには技術協力、有償協力、並びに無償協力があります。
国際的にODAによる援助量が減る中、その減少部分を補完するのは、民間ビジネスであり、現在、JICAも民間連携事業を促進しており、日本の中小企業・SDGsビジネスを支援していると説明がありました。これによって、途上国にとっては援助漬けの悪循環を回避することができるとのことです。

ゲストスピーカー(4.18今井様)サムネイル

毎回、授業の最後は学生にレポート課題を与えてもらっていますが、今回の課題は「タンザニアのムトワラ州マサシ県においては、女性の就学率が低いため改善して欲しいという要望がタンザニア政府から日本に通知された。自分なら、どのように女性の就学率を上げるのか?」というものでした。
レポート執筆の前に、授業ではこの課題についてグループ・ディスカッションを行って、学生間で議論を行いました。授業後、何人もの学生が個人的に今井様に質問を行い、キャリア相談であったり、国際協力について、いろいろな現場の話を伺うことができたようでした。
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2025.04.18

ゲスト講義実施報告(立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部 佐藤洋一郎様)

「Professional Workshop」(担当教員:CHADHA Astha先生)の授業にて、立命館アジア太平洋大学アジア太平洋学部(元学部長)教授でらっしゃる佐藤洋一郎先生をゲスト講師としてお招きしました。

ゲストスピーカー(4.18佐藤様)1

佐藤先生はこれまでに、関西外国語ハワイ大学、オークランド大学、アジア太平洋安全保障研究センター(米国国防総省、2001~2009年)で勤務し、ユソク・イシャク東南アジア研究所の上級客員研究員(2023年)も務めてらっしゃいました。

ゲストスピーカー(4.18佐藤様)2

佐藤先生は始めにアメリカ・ニュージーランド・日本の名門大学でのキャリアについて語られ、その後、日米関係・マラッカ海峡の安全保障 ・日本の対南太平洋政策・インド太平洋における海洋安全保障問題の4つについて講義してくださいました。

ゲストスピーカー(4.18佐藤様)3

講義後、学生たちからは、卒業後の進路選択や大学院で研究を続ける可能性について相談があり、佐藤先生は就職市場での競争力を維持するためにスキルを常に最新の状態に保つことが重要であるとのアドバイスをくださいました。
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2025.04.21

2025年度春学期客員教授のご紹介(YOO Ho Yeol先生)

2025年度春学期、YOO Ho Yeol先生を客員教授としてお招きし、講義をおこなっていただいています。
YOO先生は高麗大学の名誉教授であり、北朝鮮研究をご専門とされています。


YOO Ho Yeol先生①

「北朝鮮の政治と外交」をテーマとした本授業には、多くの受講生が集まりました。
受講生は各自メモを取りながらYOO先生の講義に耳を傾けていました。


YOO Ho Yeol先生②

YOO先生は、学部生向けの本授業に加え、「東アジアの国際関係」をテーマとした大学院生向けの授業もご担当されており、7月中旬の春学期終了まで引き続き授業をご担当されます。

YOO Ho Yeol先生③

YOO Ho Yeol先生④

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