教員紹介

  • 文字学

日本文学研究学域

コーパスで日本語の実態に迫る
キーワード :
コーパス、語彙、表記

小椋 秀樹教授

所属専攻:
日本語情報学専攻
専門分野:
コーパス日本語学、国語政策
コーパスを使った日本語の表記の研究に取り組んでいます。コーパスとは,実際に使われた言葉を大量に集めて,コンピューターで使えるようにしたデータベースです。コーパスから実例を取り出して分析することで,「ディスプレー」と「ディスプレイ」はどちらが多く使われているか,これらの表記に使い分けがあるのかといった言葉の使われ方に関する問題をより正確に明らかにできます。頭で考えていたのと違う結果や想定していなかった結果が出ることもあります。これがコーパスを使った研究の面白さです。また,このような研究成果は国語辞典の充実や言葉の教育,情報科学などへの貢献につながります。日本語研究は,意外と実用的な研究なのです。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

日本語を研究していますが,大学に入学した頃に思い描いていた進路とはかなり離れたところにいます。高校生のときには想像もできない,実に多彩な研究の世界が大学には広がっています。今の考えにとらわれず,いろんな分野に触れてください。思っていたのとは違うけど,楽しく充実した学生生活,そして進路へとつながっていきます。

COLUMN

文学と工学が越境する「日本語コーパス」の学び

日本語情報学専攻

小椋 秀樹

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東アジア研究学域

古代兵学思想の源流をさぐる
キーワード :
銀雀山漢墓竹簡、古代兵書、兵陰陽

石井 真美子教授

所属専攻:
中国文学・思想専攻
専門分野:
古代中国思想、出土文献
『孫子』等の古代兵書について研究しています。『孫子』は今から2500年ほど前に書かれたものですが、戦に関する極意がつまっていて、後世の兵書に大きな影響を与えました。「いかに効率よく勝利をおさめるか」に加え、前提として「戦わないことが最善」の重要性が説かれています。戦乱の時代において、従来の大義名分を掲げる立場とは異なり、実際の経験にもとづき「戦とは騙し合いである」「戦には多大な出費と犠牲がともなう」と現実主義の立場で説き、結果としてむしろ反戦の内容になっているのが奥深い点です。最近は古代兵法の一種である、呪術を応用した「兵陰陽」について、実際のどの地理・風習等に源流があるのかを研究しています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

世界は皆さんが思っているよりずっと広く深いものです。私の研究分野である古代中国についても、日々新たな資料の発見があり、学説が変わっています。大学ではぜひ多くのことを貪欲に学び、固定観念や利害等に縛られずに、広い視野を育んでほしいと思います。

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