課題研究
課題研究
第1期~第3期には、SSH主対象であったSSコースの生徒達を対象に課題研究の取組を行ってきました。第3期途中、2013年度高校入学生から、文理関わらず課題研究を課す教育課程にすることにいたしました(ただし、MSコースは除く)。課題研究が生徒の成長を大きく促す教育手段であるという考えによるものです。その完成年度が第4期初年度の2015年度でした。
高校1年の途中から、課題研究への意識を持たせ、2年、3年の総合的探究の時間を使って、課題研究を進めることになります。本校では、受験がないカリキュラムのため、3年生の卒業前に課題研究の最終発表会を行う計画としています。
課題研究で求めるものは多くあります。研究結果として大きな成果が伴えば嬉しいことではありますが、目的は決してコンテスト等での成果ではなく、研究テーマを定めることや綿密な研究計画を立てること、計画にしたがって実験や調査を進めること、実験結果の分析や論理的な推論、そして、得られた成果を発表するという一連の作業を経験することに意味があります。特に、研究テーマに関しては、可能な限り高校生らしい目線で、独創的なテーマを見つけられるように指導しています。
全生徒が中間発表会と最終発表会で発表します。ポスター発表、口頭発表等、発表形式はいろいろありますが、得られた成果を的確に伝えることも重要な能力となります。SSG(Super Science Global)クラスの生徒は英語での発表になります。
過去の主な研究を紹介します。
課題研究の成果
年度 | テーマ | 受賞 |
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2019年 | 「アルテミアの最適な育成環境について(Optimal Cultivating Conditions for Artemia)」 | ・Thailand-Japan Students Science Fair 2019 口頭発表 ・International Students Science Fair 2019 口頭発表 ・令和元年度 SSH生徒研究発表会 ポスター発表 ・Japan Super Science Fair 2019 口頭発表 |
「空気による低圧グロー放電中のプラズマの発光スペクトルの起因に関する研究(Observations on the Effect of Low Pressure Glow Discharge in a Vacuum Tube)」 | ・プラズマ・核融合学会 第14回 高校生シンポジウム ポスター優秀賞 ・KSA Science Fair 2019 口頭発表 ・Japan Super Science Fair 2019 口頭発表 |
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「環境にやさしい容器の開発(Practical Use of Ooho as an Eco Friendly Container)」 | ・KSA Science Fair 2019 口頭発表 Excellent Project Presentation 賞 ・Japan Super Science Fair 2019 口頭発表 |
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2018年 | 「液状化における被害削減可能な杭開発(Creating a picket to reduce damage from liquefaction)」 | ・Thailand-Japan Students Science Fair 2018 口頭発表 ・14th International Students Science Fair Most Ambitious Research 賞 ・平成30年度SSH生徒研究発表会ポスター発表 ・ASMS International Science Fair 2018 ポスター発表 ・Japan Super Science Fair 2018 口頭発表 ・第62回読売新聞社主催日本学生科学賞 京都府 最優秀賞 ・立命館高等学校 課題研究成果発表会 口頭発表 Sumiyoshi International Science Forum 招待発表(口頭発表) |
「超電導コイルを用いた「ギロアクチュエータ」の開発(Guiro Actuator using superconducting coil)」 | ・Japan Super Science Fair 2018 ・第16回高校生科学技術チャレンジ(JSEC)協力社賞 竹中工務店 ・立命館高等学校 課題研究成果発表会 口頭発表 |
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2017年 | 「ゲル法による結晶成長の遷移(Transition of Crystals Using the Gel Method)」 | ・13th International Students Science Fair in Korea Excellent Poster Presentation 賞 ・平成29年度SSH生徒研究発表会ポスター発表 ・Japan Super Science Fair 2017 口頭発表 ・課題研究成果発表会 口頭発表 |
2016年 | 「カフェインの植物成長阻害作用―コーヒー粕の有効利用―(Caffeine as a Growth Inhibitor for Plants)」 | ・12th International Students Science Fair in Singapore ポスター発表 ・平成28年度SSH生徒研究発表会 ポスター発表 ポスター発表賞・生徒投票賞 ・Japan Super Science Fair 2016 口頭発表 ・国際理解講座 口頭発表 ・課題研究成果発表会 口頭発表 |
2015年 | 「納豆の粘りに含まれるポリグルタミン酸による水質浄化(A study of the extraction of PGA from natto)」 | ・第49回私学理科研究発表会優秀賞 ・Singapore International Science Challenge 2015 口頭発表・ポスター発表 ・SKYSEF Motivation for Future Award ・課題研究成果発表会 口頭発表 |
「人の密集の出口渋滞と壁によるその緩和策(Reducing Exit Congestion: An Investigation of Effective Walls)」 | ・第13回高校生科学技術チャレンジ 予備審査通過 ・平成27年度スーパーサイエンスハイスクール 生徒研究発表会ポスター発表 ・11th International Students Science Fair in Australia |
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2014年 | 「ツマグロヒョウモンの適応戦略(Adaptive Strategy of Argyreus hyperbius)」 | ・第12回高校生科学技術チャレンジ予備審査通過 ・平成26年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会ポスター発表 |
「嗅覚と視覚の関係性(The Relationships between Sence of Smell and Sight)」 | ・Sunburst Brain Camp in Singapore 1st Prize ・Waseda International Science and Engineering Symposium 2014 口頭発表 2nd Prize ・10th International Students Science Fair in Russia 口頭発表・ポスター発表 |
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2012年 | JSEC | ファイナリスト、佳作2本 |
日本学生科学賞京都府予選 | 最優秀賞1本、読売賞4本、学校賞 | |
2011年 | 「水質と水生物質の相関関係の分析」 | 日本学生科学賞全国審査 入選2等 |
「塩山幾何学を用いたボロノイ図の解析」 | SSH生徒研究発表会ポスター賞 JSECファイナリスト |
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「鏡像による多面体の作成」 | JSEC朝日新聞社賞 ISEFレポーター参加 |
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2010年 | 「折り紙を用いた多面体の切断・分割と空間の充填」 | JSEC文部科学大臣賞 ISEF参加 |
「ヤマトヒメミミズ ~その生態と砕片分離の誘発~」 |
日本学生科学賞京都府予選 最優秀賞 京都府代表 |
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「Chladni 図形の解析と予想」 | プラズマ・核融合学会 高校生シンポジウム優秀賞 |
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2009年 | 「カプレカー操作の拡張と可視化、収束条件とその証明について」 | SSH生徒研究発表会ポスター賞 |
「高温超伝導物質~YBCOの合成~」 | 核融合学会高校生シンポジウム優秀賞 | |
「宇宙での生物の成長を細胞・組織レベルから」 | 衛星設計コンテスト宇宙科学振興会賞 | |
VEX Robotics Competition | Creative Award | |
「高橋の数のn進数への拡張」 | 神奈川大学論文コンテスト 努力賞 | |
2008年 | 「ゾウリムシの電気走性におけるpHの変化について」 | 工学院大学全国高等学校理科 論文コンテスト 佳作 |
JAXA衛星設計コンテスト | ジュニア部門奨励賞 | |
2007年 | 「線形合同法による乱数列の生成」 | SSH生徒研究発表会ポスター賞 |
「長周期疑似乱数列の実用化を目指して」 | JSEC朝日新聞社賞 ISEFレポーター参加 |
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国際マイクロロボットメイズコンテスト | カテゴリー0,1 優勝 | |
2006年 | 「粘菌の情報工学への応用 ~真の知能を持つロボットを目指して~」 |
JSECアジレント・テクノロジー賞 ISEFグランドアワード4等 |
「ガラス中の金属イオンの挙動に関する研究」 | 日本学生科学賞京都府予選 読売賞 京都府代表 |
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2005年 | 「列車内の気圧 ~「耳ツン」の科学~」 | 日本学生科学賞全国審査 入選3等 |
「音で速さを測る」 | 日本物理学会Jrセッション優秀賞 | |
2004年 | 「自作実験器具を使った温室効果の検証」 | SSH生徒研究発表会JST理事長賞 |
「砂糖の状態変化 カラメルの正体」 | 日本学生科学賞京都府予選 読売賞 京都府代表 |
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「水によってタイル間に生じる力 ~光触媒を使うとくっつく力は強くなる~」 |
日本物理学会Jrセッション大賞 |
過去11年間の主要指導成果
- JSECで4回の受賞(うち2回はISSFへ出場)
- 日本学生科学賞で全国2等、3等を3回受賞
- 日本物理学会高校生セッションで大賞
- SSH生徒研究発表会でJST理事長賞など