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2026.06.12
Pursuing International Justice Across Borders: Academic Growth, Moot Court Experience, and Future Legal Aspirations(Thet Htar San)
2026.06.11
Collaborative research "Re-interpreting Japan’s Cold War Security Policy"(Prof. Thomas French)
2026.06.10

講義では、大学時代の旧ユーゴスラビアでの難民キャンプでのボランティアを原点に、スリランカのNGO、JICA、UNHCR、内閣府、民間コンサル、アフガニスタンでの勤務へとつながる古本様の歩みを通して、国際協力の仕事が一つの組織に限られず、現場経験と専門性の積み重ねによって形づくられることを学びました。

学生からは、「人道支援は『消防車』のようなもので、不可欠である一方、それだけでは根本的な解決にはならないと実感した」「難民は支援を受けるだけの存在ではなく、機会や環境が与えられれば自ら力を発揮できる存在であることを学んだ」「難民を単なる支援対象としてではなく、労働や納税を通じて社会に貢献できる存在として捉える『インクルージョン』の考え方も非常に興味深い」といった感想が寄せられました。

プロフィール 古本秀彦(ふるもと・ひでひこ)
駒澤大学法学部政治学科卒、サセックス大学にて現代紛争平和学修士取得。NGO勤務を経て国際協力機構(JICA)ジュニア専門員(平和構築)。その後、広島平和構築人材育成センターの立ち上げや民間コンサルでの勤務を経て、2010年より国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)でイラン・イエメンのプログラム担当官を歴任。内閣府国際平和協力研究員を経て、2015年からUNHCR駐日事務所渉外担当官、2020~2023年は上級パートナーシップ専門官としてJICAへ出向。2024~2025年はUNHCRアフガニスタンにて再統合ユニット長を務め、現職。専門はHDPネクサス、資金調達、パートナーシップ構築等。
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ゲスト講義実施報告「人道と開発と平和の連携を考える―国際機関の役割と全社会的な連携の可能性」(国際協力機構(JICA)中部センター 古本秀彦様)
2026年6月10日、「国際連合入門」(担当教員:金児真依)の授業にて「人道と開発と平和の連携を考える―国際機関の役割と全社会的な連携の可能性」というテーマで、国際協力機構(JICA)中部センター市民参加協力課の古本秀彦様にお話しいただきました。
古本様は、UNHCR職員としてもイラン、イエメン、日本、アフガニスタンなどでご活躍され、NGO、内閣府、民間コンサルなど幅広い現場で、一貫して平和構築に取り組んでこられました。175人の受講生は、古本様の各国での現場経験を真剣に聴き、活発に質問していました。
中心となったHDPネクサスについては、人道支援・開発・平和構築を別々に進めるのではなく、緊急の保護と中長期の自立、社会の安定を結びつけ、危機の根本原因に取り組む考え方として説明されました。一方で、組織文化や資金の仕組みの違い、調整にかかる時間など、連携には現場ならではの難しさもあることが示されました。
具体例として、アフガニスタンにおける帰還民への国境における支援(登録、短期生活資金、予防接種、地雷回避教育)、帰還先における定住支援(生計向上、社会サービスへのアクセス)などが紹介されました。
ザンビアについては元難民の社会への統合とコミュニティ開発、ウガンダに関しては難民を地域社会に包摂し、稲作支援や地方行政の能力強化を進める事例を通じて、UNHCR、JICA、UNDP、政府、民間企業がそれぞれの強みを活かして協働する重要性を学びました。ユニクロの古着回収や豊田通商による自動車整備士育成の例からは、難民にとっても企業にとっても社会にとっても利益のある「ウィンウィン」の連携が、支援の持続可能性を高めることが理解されました。
また、人道危機が長期化する一方で資金縮減が進む現実についても議論され、支援のあり方を自分たちの課題として考える機会となりました。
駒澤大学法学部政治学科卒、サセックス大学にて現代紛争平和学修士取得。NGO勤務を経て国際協力機構(JICA)ジュニア専門員(平和構築)。その後、広島平和構築人材育成センターの立ち上げや民間コンサルでの勤務を経て、2010年より国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)でイラン・イエメンのプログラム担当官を歴任。内閣府国際平和協力研究員を経て、2015年からUNHCR駐日事務所渉外担当官、2020~2023年は上級パートナーシップ専門官としてJICAへ出向。2024~2025年はUNHCRアフガニスタンにて再統合ユニット長を務め、現職。専門はHDPネクサス、資金調達、パートナーシップ構築等。
2026.06.05



プロフィール 佐藤さや香
東京都出身。上智大学卒業後、米国タフツ大学フレッチャー法律外交大学院修了。WFP日本事務所でのインターン、コンサルタントを経て、2010年、JPOとしてWFPへ派遣。イエメン、エジプト、中央アフリカ共和国などで7年間にわたり緊急食糧支援を担当。その後、ワシントンDC及びバンコクで9年間資金調達・パートナーシップ業務に従事し、2026年夏に再び現場であるニジェール事務所へ赴任予定。既婚、3児の母。
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ゲスト講義実施報告(国連世界食糧計画アジア太平洋地域事務所パートナーシップ部長 佐藤さや香様)
2026年6月5日、「Professional Workshop」(担当教員:金児真依)の授業にて、9か国から集まった受講生たちが、国連世界食糧計画(WFP)アジア太平洋地域事務所でパートナーシップ部長を務められる佐藤さや香さんのお話を聴きました。
米国タフツ大学フレッチャー法律外交大学院で修士号を取得された佐藤さんは、2010年、JPOとしてWFPへ派遣され、その後アフリカ諸国で緊急食糧支援を担当されたのち、ワシントンDC及びバンコクで資金調達・パートナーシップ業務に従事されてきました。
講義では、国際機関で働くための道筋と、現場で求められる判断力についてお話しいただきました。
前半では、通っていた中学校の校歌である「Let there be peace on earth and let it begin with me」という言葉が国連を志す原点となったこと、大学・大学院での学び、インターン等を経てWFPに入職された経緯が紹介されました。
佐藤さんは、国際機関を目指すうえでは、単に「国連で働きたい」と漠然と考えるだけでなく、自分がなぜその仕事をしたいのか、世界を舞台にできる一流のプロフェッショナルとなるためにどの分野で専門性を磨くのかを明確にすることが重要だと述べられました。
また、国連職員の仕事の魅力だけでなく、競争の激しさや家庭生活との両立の難しさなど、実際的なキャリアの現実についても率直に語られました。その一方で、数億ドル規模の契約や各国政府との調整(人道外交)を通じて、多くの人びとの生活に影響を与えることができる点は大きなやりがいであるとの説明がありました。
国連や政府との会議などで表舞台に立つ人を支える裏方の仕事の重要性も紹介され、学生にとって国際機関の仕事を具体的にイメージする機会となりました。
後半では、紛争後の架空の国を舞台に、WFPの職員になって限られた予算をどのように配分するかを決める人道支援シミュレーションが行われました。
学生たちは、人命救助と長期的復興のどちらをどの程度重視するか等を議論しました。人道支援の現場では唯一の正解があるのではなく、限られた情報と資金の中で根拠をもって判断し、説明する力が求められることを学びました。
学生からは、「講師のダイナミックでインタラクティブな講義スタイルが本当に凄かった」「グループワークを通じて、人道支援を行うには良い意図だけでは足りず、非常に困難な判断を、責任をもって積み重ねる能力が必要なのだと学んだ」といった感想が寄せられました。
今回の講義は、学生にとって国際機関で働くためのキャリア形成と、人道支援の意思決定の難しさと意義を同時に理解する貴重な機会となりました。東京都出身。上智大学卒業後、米国タフツ大学フレッチャー法律外交大学院修了。WFP日本事務所でのインターン、コンサルタントを経て、2010年、JPOとしてWFPへ派遣。イエメン、エジプト、中央アフリカ共和国などで7年間にわたり緊急食糧支援を担当。その後、ワシントンDC及びバンコクで9年間資金調達・パートナーシップ業務に従事し、2026年夏に再び現場であるニジェール事務所へ赴任予定。既婚、3児の母。
2026.06.02


プロフィール 田川慶
東京都出身。大学で開発経済学を専攻後、民間の信託銀行で3年間勤務。青年海外協力隊村落開発普及員としてニジェールへ2年間赴任。アメリカのコロンビア国際関係公共政策大学院で国際関係学修士号を取得。2004年よりブルンジ、コンゴ民主共和国、及びコートジボワールで計9年間国連平和維持活動(PKO)に民政官や政務官として従事、2013年より国連事務局・国連アフリカ特別顧問室(UNOSAA) プログラムオフィサー。
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ゲスト講義実施報告(国連事務局・国連アフリカ特別顧問室プログラムオフィサー・元PKO民政/政務官 田川 慶様)
2026年6月2 日、国際機構論(担当教員:金児真依)の授業にて、ニューヨーク国連本部とオンラインでつなぎ、国連事務局・国連アフリカ特別顧問室(UNOSAA) プログラムオフィサーで元PKO民政/政務官でもあられる田川慶様に、お話しいただきました。
今回の講義では、田川さんのキャリアとアフリカでのPKO・国連事務局でのご経験に基づき、主に「人道・開発・平和の連携(HDPネクサス)」についてご説明いただきました。
大学で開発経済学を学んだのち、信託銀行で勤務されるも、自身の人生で本当にやりたいことは何かを真剣に考えられた結果、安定した仕事を離れ、青年海外協力隊としてニジェールの村落開発に赴くことを決めた田川さん。
その後、コロンビア大学大学院で国際関係論修士号を取得され、フランス語圏ニジェールでの経験も活かしてブルンジ、コンゴ民主共和国、コートジボワールのPKOに民政官・政務官として参加されたことから、国際機関のキャリアが一つの直線ではなく、経験と専門性の積み重ねによって開かれていくことを学びました。
PKOの制度については、現在の国連の平和(維持)活動の展開、人員、予算、軍・警察・文民が一体となる複合的なミッションの特徴について説明がありました。ブルンジでは地方政府支援や大統領・地方選挙支援、治安・政党活動に関する情報収集、小規模社会経済開発プロジェクトに取り組まれ、識字率や交通インフラなど現地の状況を踏まえながら選挙を支えた実務を紹介されました。
コンゴ民主共和国東部では、治安が不安定な地域で政務官として情報収集や報告を担当し、反政府勢力と政府軍の対話、武装解除・動員解除・社会復帰(DDR)につながる過程についても説明されました。コートジボワールについての話では、国家統治機能の再興、選挙支援、民族融和支援などを通じ、国連が当事者の信頼を得ながら「世界が見ている」という存在感を示すことの意味を学ぶ機会となりました。
講義の後半では、緊急支援、復興、持続的平和が段階的に一方向へ進むのではなく、相互に補完し合う必要があることを、学校や橋、給水施設などの修復といった具体的な社会経済開発の事例を交えて説明されました。
平和は目に見えにくい一方で、開発の成果は人びとに見えやすく、政府への信頼回復や雇用創出、反政府勢力への流入の防止にもつながるとの指摘が印象的でした。また、紛争を経験した国では、政府への信頼、民族融和、自国への帰属意識、周縁化された人びとの包摂が、再び紛争へ戻らないための重要な課題であることが示されました。
さらに、現在の国連アフリカ特別顧問室での業務に関連して、アフリカではSDGs達成に向けた課題が大きい一方で、モバイル金融や女性の政治参加、再生可能エネルギー、鉱物資源、若い労働力など大きな可能性があること、「課題の多いアフリカ」から「有望なアフリカ」へと見方を転換する必要があることが説明されました。
TICADをはじめとする日本の役割についても紹介され、日本の大学生にとって国連や国際協力の仕事は決して遠い世界ではないというメッセージが伝えられました。
学生たちからは、
「字が読めない人でも投票できるような工夫について伺い、民主化を進める難しさと同時に、誰もが政治参加できる環境づくりの重要性を感じた」
「正直『国際機関ってすごく遠い存在』というイメージが少し変わった。(…)開発や平和構築は、一方的な支援ではなく現地の人々と一緒に作っていくものだという点が印象に残った」
「銀行員という安定したお仕事から一念発起して国連で実際に勤務されているという経歴がすごく印象に残っている。(…)世界平和に向けて着実に積み重ねておられてすごくかっこいい生き方だと感じた。」
といった感想が寄せられました。
プロフィール 田川慶
東京都出身。大学で開発経済学を専攻後、民間の信託銀行で3年間勤務。青年海外協力隊村落開発普及員としてニジェールへ2年間赴任。アメリカのコロンビア国際関係公共政策大学院で国際関係学修士号を取得。2004年よりブルンジ、コンゴ民主共和国、及びコートジボワールで計9年間国連平和維持活動(PKO)に民政官や政務官として従事、2013年より国連事務局・国連アフリカ特別顧問室(UNOSAA) プログラムオフィサー。
2026.06.01
海外未経験だった私がJDPの段階的に成長できるカリキュラムで世界に踏み出した4年間。将来は日本と東アジアをつなぐビジネスに携わり、留学経験を実社会で活かしたい(4回生 大川 純菜さん)
2026.06.05

伊藤氏は講義冒頭で、出版業界の現状について説明しました。

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ゲスト講義実施報告(筑摩書房 取締役 編集局長 伊藤 大五郎様)
6月5日の「プロフェッショナルワークショップ(メディア)」は、筑摩書房取締役編集局長の伊藤大五郎氏をお招きし、書籍を巡る日本社会の現状、出版業界の状況、書籍編集の実務など「本」をめぐる様々な問題をお話しいただきました。
伊藤氏の講演に先立ち、本授業担当者の白戸から受講生に対し、伊藤氏がこれまでに白戸が執筆した書籍3冊の編集を担当した優れたベテラン編集者であることを紹介しました。
出版物の売上高のピークは1990年代半ばであったが、近年は特に紙の雑誌(週刊誌、月刊誌)の売り上げが急速に減少していること。一方、コミックの電子書籍の売り上げが急増しているために、2010年代に入って以降の出版物の総売り上げ額は、ほぼ横ばい状態であるといいます。
続いて伊藤氏は、編集者の仕事について、自らが編集したいくつかの書籍を例に挙げながら、どのような書籍を作りたいかのテーマ設定と、筆者の発掘が重要であると説明しました。
実際の編集作業で使用した書籍のゲラを示しながら、編集者が筆者とのやり取りを通して本を作り上げていく過程を紹介し、学生たちに編集や校正の仕事の面白さを伝えました。
講義の最後に伊藤氏は、出版社は新卒者の採用が少ないことから、一般的な就職活動では入社が難しいものの、「新卒で出版社に入るのではなく、むしろ様々な社会人としての経験があった方がプラスになることもある」と語りました。
授業後、学生からは「出版業界に関して知りたかったことが全部分かり、大変意味のある講義だった」などの感想が寄せられました。