教員紹介
- オセアニア
南太平洋の島々と海の世界を、日本とつなげて考察する比較文学・比較文化研究をしています。比較文学者イ・オリョンの著書『縮み志向の日本人』によると、多くの日本論が「日本にあって西洋世界にないもの=日本独特のもの」と考えています。同じく比較文学者のエドワード・サイードは『オリエンタリズム』で、西洋世界は東洋を「自分で自分を語ることができないよそ者」とみて代弁してきたと述べています。「私たち」「よそ者」のイメージを作る競合は、西洋諸国が世界中を植民地化したことで世界共通のものになり、意外なところでつながっています。その見えない「つながり」を見つけ、意味を考えるのが面白いところです。
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私は、多文化主義を掲げるオーストラリアの都市社会で生活する先住民のアイデンティティについて、フィールドワークを通じて研究してきました。特に、先住民が日常生活のなかで主流社会と関わり合いながら、多層的なアイデンティティをどのように使い分けているのかに注目し、多文化主義の下で期待される先住民像にいかに対応してきたのかを明らかにしてきました。 近年は、自助努力や自己責任を重視する新自由主義的な社会状況のもとで、先住民と移民・難民、白人貧困層の間に、どのような新たな連帯や市民意識が形成されつつあるのかにも関心を広げています。分断や個人主義が強まる現代社会において、多文化共生がどのように可能なのかを探求しています。
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