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2022.06.24

【レポート】第7回ブックローンチを開催しました!Dr. 李眞惠がカザフスタンのコリアン・ディアスポラに関する自著について報告

 2022年6月22日(水)、立命館大学アジア・日本研究所、および立命館大学中東・イスラーム研究センター(CMEIS)の共催で、Book Launchがオンラインで行われました。今回は、Dr. 李眞惠(Jinhye Lee, OIC総合研究機構・専門研究員)が上梓した書籍『二つのアジアを生きる―現代カザフスタンにおける民族問題と高麗人(コリョ・サラム)ディアスポラの文化変容』(2022年2月刊)の紹介報告が行われました。

 Dr.李は、地域研究、ディアスポラ研究を専門としており、とくに中央アジアのカザフスタンにおける「高麗人(コリョ・サラム)」と呼ばれる人びとに焦点を当て研究を行っています。本報告では、書籍には記されなかった書籍の出版に関わる背景などが紹介されました。とくに、韓国出身のDr.李が、日本さらにはカザフスタンとどのように出会ったのかをはじめとして、著者自身の言語に関する興味や文化に対する関心などについて、非常に興味深い話が語られました。

 本書は、カザフスタンにおけるコリョ・サラムが、ソ連時代からその後の独立時代へと移り変わっていく中で、どのように生きてきたかを豊富な資料と現地調査から分析したものです。Dr.李は、日本での生活や研究生活を始めてから今年で9年が経ちましたが、自身も「ディアスポラ」として生きているように感じることがあるなど、Book launchという場だからこそ耳にすることができる大変貴重なお話を聞くことができました。質疑応答では、ディアスポラ研究への貢献やフィールド調査でのご苦労など、学術的に大変興味深い意見交換が行われました。

第7回ブックローンチ李先生photo1
報告をするDr.李

第7回ブックローンチ李先生photo2
当日の参加者の様子