所長室から
所長室からのご挨拶
アジア・日本研究所は、2015年12月の創設から9年がたち、まもなく10周年の年を迎えます。立命館発の「アジア・日本研究」という、名称としては新しく、内容的にはこれまで蓄積のあるアジアや日本に関する研究を、本学ならではの視点から総合し、発展させていくという営為を続けてきました。
その過程で、「アジア・日本研究推進プログラム」を通して、プロジェクト・リーダーの先生方が、いろいろな分野で独創的な研究を展開してきました。また、学術誌も、一気に英文2誌・和文1誌という意欲的な態勢を打ち立て、学内外あるいは国内外の研究者の皆さまが研究成果を発信してくださいプラットフォームを提供してきました。さらに、若手研究者のキャリアパス形成支援でも、新機軸を打ち出して、「次世代研究者育成」の仕組みを通じて、専門領域での深みと社会実装への高い意欲を兼ね備えた人材を輩出するようになりました。
もう1つ注力しているのは、時代の要請でもある「研究のDX化」です。これは、ICTの技術を研究に活用することのみならず、研究成果や研究活動に関わる情報をデジタル化時代らしい形で発信することを意味しています。つまり、これは、技術の活用について研究の側から「あるべき姿」を提示するという努力です。アジア・日本研究は、学際的な研究分野であり、自然科学系の研究もたくさんありますが、やはり人文・社会系の研究者も多い領域なので、そこでDX化をどのように進めるかを探求することには、大きな意味があると思います。
また、研究は、1人1人の研究者が個性を持って実施するものなので、1人1人の個性の発信も心がけていきたいと思い、「アジアと日本(研究者エッセイシリーズ)」や「AJI学術エッセイシリーズ」のシリーズも掲載しています。このたびは、「研究所便り」も、その考え方でリニューアルすることになりました。
所長室からも、エッセイ的な発信をしていきたいと思います。
どうぞ、こちらのコーナーもご愛読ください。
(2024年9月24日記)