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2017.03.13

国際カンファレンス「アジアの都市・地域研究の課題と展望」を開催

2017年2月23日(木)に、立命館アジア・日本研究機構、OIC総合研究機構が共催し、国際カンファレンス「アジアの都市・地域研究の課題と展望」を大阪いばらきキャンパス(OIC)にて開催しました。

現在、アジア全体で人口増加、経済成長、環境汚染、エネルギーの枯渇、食糧問題などの重大な政策課題が押し寄せています。それと並行して、日本をはじめとする東アジア諸国では少子高齢化や成熟経済のあり方などが新たな課題となっています。これらの課題は複合的な要因から生じており、文理融合など学際的な取り組みが求められています。

本カンファレンスでは、アメリカとオーストラリアでアジア研究を牽引する研究機関での活動紹介と、本学の研究高度化制度のひとつである「アジア・日本研究推進プログラム」のもとでプロジェクト型研究を実施している研究グループからの報告が行われました。また、国際的なジャーナルに数多く論文を投稿し、福井県水月湖の年縞堆積物の調査と解析で地質学的年代測定の世界標準を決定する成果をあげている中川毅古気候学研究センター長からの報告もあり、多岐に渡る「アジア」研究の取り組みの報告の機会となりました。またパネルディスカッションでは、これからのアジアにおいて多様性を尊重したサステイナブルな社会をどう築いていくべきかという点を中心に、今後のアジアの都市・地域研究のあり方を様々な視点から議論されました。また同日に実施されたポスターセッションでは、本学の博士後期課程在籍者を中心とした若手研究者が発表を行い、活発な意見交換が行われました。

翌24日(金)には、「グローバル化する大阪の光と影」をコンセプトとした現地調査を大阪市内で実施しました。
グランフロント大阪(大阪市北区)では、グローバル化が大阪にもたらした産業構造転換の大きな動向を理解するため、独立行政法人都市再生機構を訪問し、ナレッジキャピタル等の施設を視察しました。また釜ケ崎地区(大阪市西成区)においては、釜ケ崎のまち再生フォーラムの協力を得、労働・貧困問題を有する地域と支援の状況を実際にフィールドワークを行い、都市政策の在り方について参加者間での意見交換を行いました。最後に視察を行った大阪湾エリア(大阪市住之江区)では、大阪市湾岸局の担当者から大阪港の発展の歴史の説明があり、その後夢洲コンテナターミナルの視察を行いました。

23日(木)のカンファレンスの様子は本学ホームページ(英語版)でも報告されています。

The Challenges and Prospects for Urban and Regional Studies on Asia