若手研究者プロフィール

靳 春雨 JIN, Chunyu

立命館アジア・日本研究機構 専門研究員

専門:中国文学研究、宋代詞学と文献研究、日本と中国の詞学研究
研究者データベース
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学位:中国文学思想(立命館大学)、2019年
博士論文:「『燕喜詞』研究」
最近の論文:山口剛と詞―「槐南朱批『梧桐雨』」と「荷塘印影」を手がかりとして、『学林』第70号、中国芸文研究会、pp.46-65、2020年。
「立命館大学図書館西園寺文庫所蔵『詞綜』研究」、『東亜漢籍研究』第14号、高麗大学校漢字漢文研究所、pp.169~203、2020年。
最近の研究テーマ:日本における詞籍と詞学への受容、明治大正期の漢詩人、日中文人の詞学交流
科学研究費助成事業 若手研究 2022年4月 - 2024年3月
「東アジア漢字圏の文化交流と日本漢文学:近藤元粋校訂漢籍と和刻本漢籍出版の考察から」
キーワード:中国文学 / 日本漢文学 / 和刻本漢籍 / 日中文化交流
<研究概要>
東アジアには、日本・中国さらに韓国を含めた漢字文化圏の長い歴史があるが、明治以降は西洋との交流の蔭に隠れて、その実態と意義が看過されてきた。 本研究では、明治期に大きな貢献をなした近藤元粋(1850‐1922)を取り上げ、彼の漢籍編著書と和刻本漢籍の校訂に焦点を当てて、漢籍の受容様相と漢籍を通じた文化交流の位置付けを明らかにするものである。具体的には近藤元粋が注や評語を附した漢籍を分析し彼の業績の日中文化交流史的な意義を解明する。これを通じて、東アジアにおける漢籍を通じた文化交流の今日的な意義を再考し、日本漢文学研究の展望を切り拓くことをもめざす。