文字サイズ


数理科学科〈 数学コース・データサイエンスコース 〉

2020年4月 数理科学科〈数学コース・データサイエンスコース〉を新設 ・数学を通じて人類の福祉と発展に貢献する
・数学とともに豊かな人生を歩む

数理科学科の特色

歴史の重み

前進の数学物理学科(1949年設立)から70年の歴史を持ち,同窓会組織は,国内でも有数の規模で,活発な活動を展開しています。

数物会ウェブサイト

多様性

1学年の定員が97名で、国公立大学の数学系学科に比べて多様な学生が集まってきます。本学科で学べる最先端の数学に興味を持って数学の研究者を目指す学生もいれば、本学科が提供する経営系の学びを生かしてベンチャー企業の立ち上げを目指すような学生もいます。2020年からは2つのコースになりましたが、共通の科目も多く、異なる興味を持つ多様な学生が同じ講義を受講して新しい活気をもたらすという本学科の伝統は受け継がれます。

親しみやすさ

他大学に比べて若い教員が多く、学生と教員の距離が近いため、気軽に質問ができる雰囲気があります。また、数学研究会などのサークルの活動も活発で、少人数のセミナーを自主的に開いてより高度な学びを獲得する、そんな伝統が受け継がれています。

2コース制について

本学科では1998年にファイナンスコースを開設して以来、今日まで様々なかたちをとりながらも、通常の数学系学科で学ぶ内容を網羅するカリキュラムと主にファイナンスを軸として経済経営系の科目を取り入れたカリキュラムの(広い意味での)2コース制を維持してきました。

2020年度より、数理科学科は数学コース・データサイエンスコースの2コース制が新たに導入されました。両コースとも現代数学の修得が軸となっており、1回生時に線形代数と微積分学を学び、その基礎の上に代数学・幾何学・解析学の専門科目を学んでいきます。それに加えて、データサイエンスコースにおいては本学科の特長である確率および数理ファイナンス分野と、それに密接にかかわり、近年著しく発展しているデータサイエンス分野を取り込んだ教育プログラムを学ぶことができます。また、数学コースにおいては教員・研究者志望の学生のニーズに応えた少人数ゼミナールや、数学の隣接分野としての物理学を系統的に学べる数理物理プログラムがカリキュラムに配置されています。

本学科のデータサイエンスコースについて

社会において急激に増大するニーズに合わせて、各大学がデータサイエンス学部・学科・コース・プログラムを次々に開設しています。その中で,本学科のデータサイエンスコースの特長は、
・高度な数学に基づくものである。
・ファイナンス分野への応用に強みがある。
という2点に要約できます。 データサイエンスは統計学を基盤としており、統計学は確率論を、確率論は解析学を基盤としています。またデータサイエンスの最も重要な応用先はビジネス・マネジメントであり、それと表裏一体であるのはファイナンスです。これらを一貫して学べるのは本学科のみです。
特に高度な数学をバックグラウンドに持つデータサイエンティストはそのニーズに対して希少な存在です。本学科はこの20年間で高度な数学に特化したファイナンス教育プログラムの成果で金融専門職に数多くの人材を輩出してきました。その延長線上にデータサイエンス高度専門職は位置しており、最もハードコアな部分を習得している本学科の卒業生の活躍が大いに期待されます。

目指せる職業

本学科の卒業生の就職先として特長的なのは金融系企業への就職です。これは20年間に及ぶファイナンスプログラムの賜物です。また、伝統的にたくさんの教員を輩出しているため、教職関係への就職にも強みがあります。今後はデータサイエンス分野への進出(メーカー等)が期待できます。

  • 教員
  • 銀行など金融関連企業
  • SE
  • 公務員

就職実績

プログラムの特徴

ファイナンスプログラム

ファイナンスプログラム

国内では嚆矢となる、1998年に始まった文理融合プログラムを引き継ぐもので、今や世界標準となったファイナンス分野における高度な数学の使用に対応する一方、ビジネスシーンで直接活用できるような知識体系を、数学と絡めながら学ぶことができるよう設計されています。
数理ファイナンスや保険数理などの主要科目のほか、ミクロ経済学,マクロ経済学といった経済学の基礎科目とともに、財務会計論、金融論といったビジネス系の科目を学ぶことができます。3回生、4回生時には専門演習という少人数ゼミナール形式の授業で、経済系・経営系の学びを深めることができます。

数理物理プログラム

数理物理プログラム

数学物理学科の伝統を引き継ぐ本学科ならではの教育プログラムです。
本プログラムで具体的な自然現象に触れつつ数学を学修することで、数学のより深い理解が得られます。また、物理学を学ぶと様々な分野の数学が有機的に活用されるため、数学諸分野を横断的に俯瞰する視点が得られます。数理物理プログラムに配置される科目は4つの科目群に分かれています。
入門科目:力学入門・振動波動入門・電磁気学入門・熱力学入門
基礎科目:力学(剛体の力学)・相対論と量子論の世界・基礎熱力学・熱力学入門
基幹科目:数理物理学の世界
発展科目:解析力学,連続体物理学,熱統計力学I・II,量子力学I・II・III,相対性理論

入門科目と基礎科目を履修することにより、物理学の主要分野である力学・電磁気学・熱統計力学・量子力学・相対性理論の入り口にまで至る、物理学の扱う自然現象の概観を得ることができます。さらに、基幹科目である「数理物理の世界」を履修することで、入門科目・基礎科目で学んだ物理学における自然現象と関わる数学について学び、数理物理学の諸問題と数学・物理学からのアプローチを理解することができます。さらに,発展科目においては、数学に関係が深い物理学における理論の進んだ内容に関して学修します。

数理科学科のカリキュラム

教員紹介

確率微分方程式、モンテカルロシミュレーション

KOHATSU-HIGA Arturo 教授

所属学科
数理科学科
研究室
コハツ研究室

微分方程式、準古典解析、超局所解析

藤家 雪朗 教授

所属学科
数理科学科
研究室
藤家研究室

数理科学科教員一覧

進路決定者VOICE

時代に則し、企業や個人を基盤から支える

立命館大学理工学部数理科学科及び研究科の特徴は「教員と学生の数が他大学に比べて多いこと」と「修士課程において、ファイナンス系の知識が学習しやすい環境があること」です。大学への進学希望者の方々は偏差値や受験の得意科目で進路を決定する人が多いと思います。偏差値が自分と離れすぎていると問題が起こることはあるかもしれませんが、どんな人と大学生活を共にしたいかという点も大事だと思います。とはいえ、高校生のうちに進学先にどんな人が居るかなど分からない方が多いでしょう。そこで、前述した人の多さは立命館大学の強みでしょう。また、就職を気にする方もいらっしゃると思います。数学の汎用性と需要は共に高いので選択肢は多いです。

もっと詳しく

T. N. さん

基礎理工学専攻数理科学コース 2回生
株式会社ジャパンネット銀行

もっと詳しく