立命館創立者である中川小十郎に関する研究論文・図録集を刊行いたしました。
中川小十郎は、幕末に丹波馬路村(亀岡市馬路町)に生まれ、明治の時代環境と人々に恵まれ、立志の気概をもって東京を目指した一人です。
帝国大学卒業後は、国家官僚として西園寺公望文部大臣に師事して京都帝国大学創立に関与し、官職を辞した後日本女子大学の創立、広岡浅子の加島屋経営、現大同生命保険株式会社の創立に携わりました。
学校法人立命館の前身である「京都法政学校」は、この事歴の中で学び経験し、そして確信した中川小十郎の生涯の目的として開校されました。
これまで、中川小十郎に関する研究は進んでおりませんでしたが、中川小十郎の御子孫、馬路町の小十郎関係の方々のご協力の下一次史料を収集・蓄積し、2015年3月、目録化を完成いたしました。
本冊子は、蓄積した一次史料に基づき、目録化に携わった立命館大学文学部日本史学の研究者により中川小十郎の事歴を明らかにしたものです。
なお、掲載の時代範囲は、幕末から大正時代までで、その後の昭和の始めから小十郎が亡くなる昭和19年までの事歴は、引続き研究を行っております。