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2024年のTOPICS

2024.05.24

ゲスト講義実施報告(筑摩書房:取締役 伊藤大五郎様)

「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:白戸圭一先生)の授業にて、筑摩書房の取締役でらっしゃる伊藤大五郎様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。

講演前の授業にて白戸先生より、ゲストの伊藤様は、これまでに白戸先生が執筆された書籍の編集を3度にわたって担当された優れた書籍編集者でらっしゃることが紹介されました。また、伊藤様の講演に先立ち、白戸先生より出版業界の概況について説明がありました。

ゲストスピーカー伊藤様2024

伊藤様は、出版社はテレビ局や新聞社に比べて規模が小さく、新卒者の採用が少ないことから、就職産業や大学のキャリアセンターを利用した一般的な就職活動では不十分なため、個人的人脈の開拓や中途入社を前提とした人生設計が需要であることなどについて話してくださりました。
また、著者と編集者の間でやり取りした書籍ゲラの実物を見せながら、編集の仕事内容について詳細に説明し、学生たちに編集や校閲の仕事の魅力を伝えていただきました。

ゲストスピーカー伊藤様2024

学生たちは、伊藤様が編集者と著者の間の意思疎通など、書籍出版に至るプロセスを詳細に説明してくださったことで関心が高まり、売れる本の作り方やテーマ設定の方法などに関する質問が相次ぎました。また、出版社への就職の方法について、伊藤様が自身の大学卒業後の経験を基に「中途入社が一般的である」「表向きは新卒募集していなくても、新卒者が応募してくれば、その学生の熱意を買って選考対象とすることもある」など、業界の実態について本音を語って教えてくださったことで、講師と学生との心理的距離が縮まり、授業時間が終了した後もカジュアルな形での意見交換が続きました。

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2024.05.23

ゲスト講義実施報告(JICA国際協力専門員 三次啓都様)

「国際連合入門」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、元国連食糧農業機関(FAO)の事務局長補佐であり、現在はJICAにて国際協力専門員として勤務されている三次啓都様をゲスト講師としてお招きしました。

ゲストスピーカー三次様1

2020年12月まで4年半に渡り、国連食糧農業機関(FAO)事務局長補佐(No.2)としてローマの本部で勤務されていた三次啓都様に、FAOのミッションと活動について講義して頂きました。
まず授業の冒頭に、半世紀を経て森林減少が進んでいく様子をYou-tubeの動画で確認し、環境破壊が考えている以上のスピードで進行している現実が紹介されました。
地球上の陸地の3分の1が森林ですが、統計上、アフリカと南米での森林減少が顕著です。
アジアでは森林増加の傾向が示されているものの、これは中国のみが造林を行っている結果であるとのことでした。
また、カカオ・コーヒー・ゴム・パームオイル等の生産量が増加するに従って、生産に要する土地の確保のため森林が伐採されている現状が紹介されました。

ゲストスピーカー三次様3

次に、FAOのミッションと活動について説明がありました。世界の食糧と農業にかかるデータを分析し、グローバル・スタンダードを基盤とした規範を作成してモニターしていることや、技術協力や能力強化のプロジェクトを実施するといった活動が紹介されました。
現在、世界中で深刻となっている食糧危機については、その原因が紛争、貧困、並びに気候変動にあるという研究結果だと説明がありました。ウクライナ・ロシア戦争による食糧危機はピークを越えたものの、ウクライナ国土に撒かれた地雷によって農地が奪われているとのことです。

ゲストスピーカー三次様2

FAOは、SDGsの231あるインディケーターの内10%ほどについて責任をもってモニターしているそうです。世界全体で食糧供給は十分にあるが、公平な供給がうまく行われていないことが大きな問題であるとの説明がありました。
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2024.05.17

ゲスト講義実施報告(福岡県教育庁北九州教育事務所:主任指導主事 木谷公祐様)

「Professional Workshop」(担当教員:CHADHA Astha先生)の授業にて、福岡県教育庁北九州教育事務所にて主任指導主事として勤務されている木谷公祐様をゲスト講師としてお招きし講義していただきました。

ゲストスピーカー木谷様1

木谷様は最初に、言葉を使わずにお互いを理解できることを体感してもらうために、ボディーランゲージのみでコミュニケーションをとるワークを行いました。

講義では次の3つの内容をポイントにお話しいただきました。
1) 自分に合ったライフスタイルを見つけること 
2)日本の教育機関における現在の課題
3)将来に必要な教育と自分に合った職場の選び方

ゲストスピーカー木谷様2

また、木谷様は、学生間のいじめやストレスにどのように対処すればよいかアドバイスをくださり、どんな知識にも価値があるため無駄な学びはないことをご教示してくださいました。
 
講義の最後に、学生たちは木谷様とチャダ・アスタ先生の前で、自分のキャリアプランを発表しました。
学生はプレゼンテーションについてフィードバックを受け、自身の興味やスキルをもとに今後のキャリアについて話し合いました。

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2024.05.31

学部の授業で初めて出会った「日本外交」。学生時代の初心を胸に外交官として広い世界を舞台に仕事に励んでいます(卒業生 青木 瞬さん:外務省 在カメルーン日本国大使館)

2024.05.28

ゲスト講義実施報告「ロシアのウクライナ侵略と国際の安全保障」(元外務省 ウクライナ大使 倉井 高志 様)

「日本外交論」(担当教員:山本 忠通 客員教授)の授業にて、元外務省の倉井 高志様をゲスト講師としてお招きし、「ロシアのウクライナ侵略と国際の安全保障」というタイトルで講演いただきました。

倉井様2024①

倉井様は、アンドロポフ死去後のソ連を皮切りに特命全権公使として最後の勤務を終えるまで、4度にわたってモスクワの日本大使館に勤務。
ロシアのほかは在ウィーン国際機関日本政府代表部公使、在韓国日本大使館公使、在パキスタン大使、在ウクライナ大使などを歴任されました。
日本では、安全保障政策課首席事務官、中東欧課長、情報課長、国際情報統括官組織参事官等、安全保障・情報分野や東ヨーロッパ関係を多く手がけられた方です。

倉井様2024②

講義では、「ウクライナという国」、「ロシアのウクライナ侵攻」、「核兵器の問題」という3つの視点からロシアのウクライナ侵略と国際社会の安全保障についてお話いただきました。
ロシア・ウクライナ問題というまさに現在の国際関係の安全保障における重要なトピックについて、専門家から実際のお話を伺うことができる、大変貴重な機会となりました。

倉井様2024③

倉井様2024④

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2024.05.17

ゲスト講義実施報告(AI専門家:Dr. Leon Kuan Yew様)

「応用情報処理」(担当教員:植松大輝先生)の授業にて、日系企業にてAI専門家として勤務されているDr. Leon Kuan Yew様をゲスト講師としてお招きし講義を行っていただきました。

ゲストスピーカーLeong様2

応用情報処理では学部生が卒業論文に必要なコンピュータスキルを習得することを目的としています。これらのツールは日々進歩しており、ただ単に使い方を覚える事よりも、新しい機能を独力で学ぶ力を養うことがより重要となります。
昨今のChatGPTに代表されるような生成系AI(人工知能)をベースとしたツールの発達と普及により、WordやExcelの使用法さえもAIツールを通じて飛躍的に効果的な学習が可能になりつつあります。

ゲストスピーカーLeong様3

こういった現状を踏まえ、京都市内の日系企業にAIの専門家として勤務するDr. Leon Kuan Yew様を招聘し「AIとは何か」という基礎から「AIツールの効果的な使い方」、最新のAIツールの開発事情などをテーマに講義していただきました。
学生からはAIについて知識を深めることができた、今後活用していきたい、可能性を感じた、などの感想があり、なかなか聞けない専門家からの講義で、大変貴重な時間となりました。

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2024.05.27

「自分にはできないだろう」と諦めていた頃、挑戦する同級生を見て、私も行動的になれました(卒業生 木村 春香さん:富士通Japan株式会社)

2024.05.24

将来は途上国の教育推進に携わりたい。国際関係学部で育んだ目標、尊敬できる仲間にも出会えた(3回生 内田 有咲さん)

2024.05.10

ゲスト講義実施報告(元キャリア外交官:二階堂幸弘様)

「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、元キャリア外交官で、現在は複数の大学の講師を務められている二階堂幸弘様をゲスト講師としてお招きし、外交全般について興味深い講義を行っていただきました。

ゲストスピーカー二階堂様1

まず、ご自身の外交官人生における仕事の内容や、勤務地のお話を中心に自己紹介があった後、日本外交の目的(日本の国益を守って高める、及び世界平和に貢献する)と日本外交の最近の特徴(日本及び日本文化を世界に紹介すること、国民のための国民による外交など)について説明がありました。
二階堂様が考える外交とは、一言でいえばDiplomacy for the people by the peopleです。日本文化については、外国の日本に対する関心の変化に伴って、対象が車や家電といった物から文化を経て心や自然に変化しており、行動様態も鑑賞から参加・体験型に変化しているとの指摘がありました。
これらの変化に対して、日本側では対応するメカニズムと人材の不足が課題となっているとのことです。
最近では、日本企業支援も外務省の仕事となっており、経済局では官民連携の促進に力を入れているそうです。

ゲストスピーカー二階堂様2

また、外交の仕事には日本国内のパートナーとの協力関係が必須であり、JICA・国際交流基金・JETRO・JNTO等との連携協力によって幅広い分野に対応しているとの説明がありました。
次に、在外公館の種類と業務内容、大使館の組織、外務省職員の待遇と採用など、学生たちが就職との関係で知りたい内容について、普段なかなか尋ねることの出来ない内容までざっくばらんに話してくださいました。
最後に、国際社会で活躍するためのノウハウについて、二階堂様ご自身の経験から学生たちにアドバイスをいただきました。外務省職員を目指す学生にとっては、多くの情報とモチベーションが得られる授業となりました。
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2024.05.10

ゲスト講義実施報告(共同通信社:福留佳純様)

「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:白戸圭一先生)の授業にて、共同通信社にてカメラマンとして勤務されている福留佳純様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。

授業の冒頭、白戸先生より、ゲストの福留様が本学部を2022年3月に卒業後、共同通信社に就職し、現在はカメラマンとして勤務されていることを説明されました。
授業の狙いは、学生の年齢に近い卒業生に在学中の就職活動について振り返ってもらいつつ、現在の仕事の内容や魅力を説明してもらい、マスメディアで働くことを考えている学生たちに、有益な情報を提供してもらうことです。

福留様は通信社の役割や仕事の流れ、一日の過ごし方などについて、多数の図表を記載したパワーポイントを使用しながら丁寧に説明しつつ、学生時代の就職活動の体験について詳しく振り返り、どのような準備や取り組みが必要とされているかについて説明されました。

ゲストスピーカー福留様

また、福留様は、2024年元日に発生した能登半島沖地震の被災地に地震発生直後に取材に入った経験について、自身が撮影した多数の写真を見せながら詳細に語られました。
学生たちからは、就職活動や仕事の内容等に関する多数の質問が寄せられました。
福留様は、自身が学生時代にカンボジアで働いた経験などを織り交ぜながら、就活に関する様々な情報に右往左往するのは逆効果であり、読書、旅行、他者ときちんと話せるようコミュニケーションを取ることなどが重要であると指摘されました。
内定を得るためには、その場しのぎの就活に関するノウハウの習得ではなく、基礎学力や豊富な人生経験こそが重要であると強調されました。

学生からは、被災地の住民取材の難しさなどについて質問があり、福留様は取材対象者の住民との関係構築の重要性などについて詳述されました。
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