アジア・マップ Vol.02 | タイ
タイ21世紀年表
上智大学総合グローバル学部 櫻田智恵
| 1999年 |
「強靭なビルマ学生戦線」が、日本人を含む人質を取り、バンコクのミャンマー大使館を占拠 プーミポン国王、72歳誕生日の大規模記念式典開催 BTS（バンコク・スカイトレイン／国王生誕72歳記念高架鉄道）開業 |
| 2000年 |
新作映画「アンナと王様」の国内上映禁止 テレビでの喫煙場面の放映禁止が閣議決定 史上初めての上院議員選挙実施 IMFによる経済対策プログラムから離脱 |
| 2001年 |
小選挙区比例代表並立制が導入された1997年憲法下で、初の下院選挙実施 タックシン・チンナワット、首相就任 30バーツ健康保険プログラム開始、全県へ拡大 日本との通貨スワップ協定に調印 映画「スリヨータイ」公開。王族が監督と主演を務め話題に |
| 2002年 |
タイ電話公団（TOT）、民営化計画で株式会社TOTコーポレーションに 国民皆保険制度を目指した国民健康保険法が成立 |
| 2003年 |
カンボジアのタイ大使館襲撃事件を受け、一時的に国境を封鎖 麻薬撲滅キャンペーン開始、容疑者の射殺事件急増 タックシン首相、貧困根絶プロジェクト発表 |
| 2004年 |
国民IDカードのIC化開始 南部ナラーティワート県タクバイ郡で、当局とイスラーム教徒衝突（タクバイ事件） 地下鉄が正式開通 インド洋大津波が発生。南部６件の死者数5300名を超える |
| 2005年 |
南部問題に対応するため、国家和解委員会発足 タックシン政権批判が加熱。年末には約８万人が集会に。 |
| 2006年 |
タックシン首相支持派と反対派の対立が激化 国軍によるクーデタ 国王在位60周年記念式典開催 スワンナムプーム新国際空港が開港 スラユット内閣発足 バンコクで同時多発爆破テロが発生。３名が死亡。 |
| 2007年 |
在留邦人４万人突破 泰日工業大学開校 タックシン前首相夫妻に汚職防止法違反等で逮捕状発行 憲法修正案に対する史上初の国民投票 2007年憲法発効 |
| 2008年 |
プーミポン国王の姉、ガンラヤニー殿下逝去 サマック内閣発足 プレア・ヴィヒア（カオ・プラ・ヴィハーン）遺跡の世界遺産登録をめぐり、カンボジアと対立 民主主義市民連合（PAD）と反独裁民主戦線（UDD）が衝突、バンコクに非常事態宣言 ソムチャイ内閣発足 PAD、ドンムアン空港とスワンナムプーム空港を封鎖 アピシット内閣発足 |
| 2009年 |
大学入試共通能力テストの初実施 タイとカンボジア国境で両軍衝突 新型インフルエンザの初感染者が確認され、バンコク内の学校が休校に |
| 2010年 |
PADとUDDのデモが頻発、軍との衝突も 治安部隊とデモ隊との大規模衝突発生、取材中の日本人ジャーナリストが死亡 陸軍少将、マスコミ取材中に狙撃され死亡、 バンコク市内数カ所で放火事件発生、商業施設（日系含む）の一部が焼け落ち エアポートレイルリンク正式開通 |
| 2011年 |
国際裁判所からタイ＝カンボジア国境紛争の係争地域から両軍の撤退を命じられる タイ初の女性首相インラック就任 100年に一度の大洪水発生。ドンムアン空港、工業団地等が浸水 |
| 2012年 |
2005年以降の政治デモの犠牲者遺族に450万バーツの補償金支払いを決定 籾米担保融資制度による入札開始 反政府デモ隊が警察部隊と衝突、逮捕者138人超え |
| 2013年 |
プレア・ヴィヒア遺跡のカンボジア帰属が確定 反政府運動、「国王を元首とする民主主義のためのタイ改革人民委員会」（PDRC）設立 |
| 2014年 |
インラック首相、および閣僚ら10名失職 2014年クーデタ発生、2007年憲法停止 国王、プラユット暫定内閣を承認、国家改革評議会（NRC）発足 ワチラーロンコーン皇太子、妃の欽賜姓を剥奪、離婚 |
| 2015年 |
インラック前首相の弾劾可決 相続税法が施行 |
| 2016年 |
プーミポン国王崩御。プレーム枢密院議長が摂政代行に。 不敬罪容疑での逮捕者急増 マハー・ワチラーロンコーン新国王即位 |
| 2017年 |
天皇皇后両陛下、前国王弔問のため訪タイ 2017年憲法交付 タイ＝中国間の高速鉄道事業契約の調印、着工 プーミポン前国王の葬儀、および関連儀式の実施 |
| 2018年 |
王室財産管理局保有の資産、国王個人名義に変更 タムルアン洞窟で遭難した少年ら13名が全員救出、世界的ニュースに 西日本豪雨災害への義援金に500万バーツを拠出 |
| 2019年 |
国王の姉ウボンラット王女、首相候補に 8年ぶりの下院選挙実施 ワチラーロンコーン国王、スティダー陸軍大将を王妃として迎える 国王戴冠式 プレーム枢密院議長逝去 国王、シニーナート陸軍少将を実質的な第二王妃（側室）として迎えるも、約３ヶ月で称号と階級の剥奪 |
| 2020年 |
タイ国際航空経営破綻、事業更生法適用へ 新型コロナに関連して非常事態宣言。集会禁止、学校の休校などの措置 反政府デモ激化、タイ史上初めて王室「君主制改革の10項目の要求」を掲げた学生集会開催 国王、シニーナートへの実質的な第二王妃の称号回復 |
| 2021年 |
新型コロナウイルスのワクチン生産をめぐり、王室の関与が疑われ議会紛糾 王室批判をしたとして、反政府活動家ら不敬罪で起訴 タイ国鉄、バンコクのターミナル駅をフアラムポーン駅からバーンスー中央駅へ |
| 2022年 |
内閣、電気自動車振興策を承認 シビル・パートナーシップ法案承認。同性カップルに異性婚と同等の権利が認められる 新型コロナウイルスに関連する非常事態宣言解除 国王の長女パッチャラキティヤーパー王女が軍用犬の訓練中に倒れて入院、意識不明 |
書誌情報
櫻田智恵 「タイ21世紀年表」『アジア・マップ：アジア・日本研究Webマガジン』Vol.2, TH.3.01（2024年4月1日掲載）
リンク： https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map_vol02/thailand/timeline/