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2023.07.07


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ゲスト講義実施報告(UUUM(ウーム)株式会社 LEE Pui Yiu様)
「プロフェッショナルワークショップ メディア」(担当教員:白戸圭一先生)の授業にて、UUUM(ウーム)株式会社に勤務されているLEE Pui Yiu様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。
香港出身のリさんは2023年3月の本学卒業後、ユーチューバーのマネジメント企業であるUUUM株式会社に就職し、現在は海外企業等に対してユーチューブ番組に広告を出すよう売り込む業務等を担当していらっしゃいます。
学生たちと歳の近い社会人1年生であることから、在学時の就職活動の経緯や社会人1年目の日常についてのパワーポイントを使った説明は、学生たちの強い関心を引いていました。また、ユーチューバーの人々との間でどのような仕事が行われるかについての話は、
テレビよりもユーチューブを視聴しながら日々を暮らしている現在の学生たちには殊更に興味深いものであり、受講生たちは身を乗り出して話を聞いていました。
本授業はこれまで、マスメディアへの就職に関心を持つ学生を対象に、新聞、テレビなどで働く人々を中心に招聘し、仕事の魅力等について話をしていただいてきました。こうした取り組みは今後も続けていく必要がありますが、一方で学生の間では、ジャーナリズムではなくエンターテインメント分野のメディア企業への関心が高まっています。
今回の授業は、そうした学生のニーズに応えるものでもあり、次年度以降も今回のリさんのようなゲストの招聘を行いたいと思っています。
2023.07.07


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ゲスト講義実施報告(三井住友銀行 大阪本店 長堀将幸様)
「プロフェッショナル・ワークショップ(ビジネス編)」第4回目のゲスト講師の講演は、2012年3月に国際関係学部を卒業し、現在三井住友銀行 大阪本店の承継アドバイザリー部で働かれている長堀将幸氏をお招きしました。
ご講演に先立ち、金融&メガバンクへの就職、ならびに三井住友銀行に関心のある受講生から、業界企業研究の成果報告として、三井住友銀行における働き方や業務概要、中国を中心とする国際化戦略、三菱UFJ銀行やみずほ銀行といった他のメガバンクの経営戦略との違い等について説明をしました。
また、報告班からは、長堀氏に対して、金融ないし三井住友銀行を就職先に選んだ理由や、行員のバックグラウンドやメガバンクでの仕事に求められる適正、仕事の内容ややりがい、労働時間、給与面での待遇等に関する質問が出されました。それを受けた長堀氏の講演では、本来はパイロットを志望したが叶わず、三井住友銀行に入行された経緯に始まり、以後今日までの約10年にわたる、仕事とプライベートのモチベーション・グラフをもとに、これまでの仕事の内容や、結婚や子供の誕生、育児といったプライベートでの出来事について語られました。
特に、入行後数年間にわたって味わった苦労や、コロナ禍での融資業務の大変さ、そして、事業承継という今の仕事の意義や面白さ、自らの使命感について熱く語られました。
ご講演の後、質疑応答に移りましたが、学生から業界の先行きを危ぶむ質問に対して、
金融業界は確かに大きな変化の最中にあり、銀行員として学ばなければならないことも多くて大変だが、法人営業の担当者として企業の経営者との交わりも多く、とてもやりがいのある仕事であり、収入もそれなりに高く、仕事量に見合ったものであると、金融(銀行)業界の魅力について語られました。そうした長堀氏の話に、今回三井住友銀行の報告を担当したメンバーをはじめ多くの受講生が感銘を受けたように思われます。
2023.07.07


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ゲスト講義実施報告(国際交流基金 日本研究部部長 原秀樹様)
「プロフェッショナルワークショップ」(担当教員:石川幸子先生)の授業で、国際交流基金にて日本研究部部長として勤務されている原秀樹様をゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。
今回は、「自分だけの真実と新しい日本論」というトピックでワークショップ型の授業を実施していただきました。
まず、前段として国際交流基金の業務と国際協力における役割について基本的な情報が共有されました。国際交流基金は、1972年に創設され、現在、日本以外では24か国に25の事務所を構えています。 基金の仕事は、アートと文化の交流、海外における日本語教育の普及、並びに日本研究とその分野での知的交流の3つに分かれています。
その後、ワークショップ型の授業に切り替わり、グーグルフォームを使用して学生たちの意見を集約するなどのテクニックを使用されながら、学生たちに考えさせる授業を展開されました。「自分だけの真実」を見つけることは世界の人達と共に創る新しい「日本論」に繋がっていくという原氏の持論に基づいて、まずは、「自分だけの真実」とは何かについて考えました。これは、自らが時間をかけて観察した結果であると言えますが、しかしそれは物事の一側面でしかなく、事実の全容解明には、多くの人の協力が必要になります。だからこそ、各人が自分の真実を持つべきだという理論でした。
個人(individual)はin(否)とdividual(分ける)から成り立っており、自分には多くの側面がある「分人」という考え方が基本にあます。このような認識にたてば、外国の人々も多面性を持っている個人であり、新しい「日本論」は、より多面的な理解、より共感しやすい、そして比較可能な有用性を持つものになり、日本人のみならず世界の人々にとって役に立てるという認識が示されました。
学生たちは、「自分探しをするのは無駄。それよりも自分の中の多様性を認めることが、ひいては他国・ 他人の多様性も認めることに繋がり、新しい日本論を生み出す原動力になる」という「分人」という考え方に驚き、かつ共感していたようでした。最終的には、日本研究は、海外の研究者も含め多くの側面からアプローチすることで、全体像が見えてくるのだという原氏の見解に日本研究の奥深さを感じていた様子でした。
2023.07.06


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ゲスト講義実施報告(国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)織田靖子様)
「Itroduction to UN」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に勤務されている織田靖子様をゲスト講師としてお招きし、“Working with the UN”というタイトルで講義を行っていただきました。
織田さんは、1992年にJPOとしてザンビアで勤務したのを皮切りに、その後モザンビーク、エチオピア、モンテネグロ、パキスタン、ウガンダなど、多くの赴任地で経験を積まれており、2016年から2020年まで中央アジア地域事務所の所長でらっしゃいました。
講義は、まず、国連の基礎から始まり、学生たちにとっては授業の復習にもなりました。
UNHCRの話では、その成り立ちから、業務の内容まで多岐に渡りましたが、特に、ウガンダ国内の南スーダン難民キャンプでの仕事や、南スーダン帰還民の定住の取り組みなどが写真と共に紹介され、臨場感溢れる授業となりました。UNHCRの現状では、世界137か国に活動拠点を構え、約18800人のスタッフが勤務しているとのことです。また、毎年、想定された予算額の50%しか国々からの資金援助が集まらず、常に資金不足の状態でのオペレーションを余儀なくされているとの報告もありました。
(UNHCRの予算は、国連の通常予算とは別に各国の拠出金で成り立っているため)。
難民問題も関連するSDGsについては、各国で活動する国連機関が共同でUNカントリー・チームを組み、それぞれの専門性を持ち寄って協力しながら対応しているとの話がありました。
学生たちは、世界の難民支援の現場の話を興味深く聞いており、UNHCRと庇護国の関係(ノンルフルモン原則)や難民とキャンプ周辺の住民との摩擦の問題など多岐に渡っていました。
国連ファミリーの活動は多面的であり、時として矛盾をはらんでいることがあります。学生たちにとっては現場の様子を知ることで国連活動の意義と課題を考えることになり教育効果は大きかったと思います。
2023.07.04






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ゲスト講義実施報告「経済外交」(外務省経済局 竹谷 厚 審議官)
「日本外交論」(担当教員:山本 忠通 客員教授)の授業にて、外務省経済局の竹谷 厚審議官をゲスト講師としてお招きし、「経済外交」をテーマにご講演いただきました。
竹谷審議官は、通商産業省(現:経済産業省)入省後、在アメリカ大使館での勤務や、気候変動・エネルギー関連など、様々な国際交渉に従事されてきた方で、日本貿易振興機構バンコク事務所長も務められた方です。
現職の外務省経済局では、ASEANとの通商協定や日本企業支援、エネルギー、万博等をご担当されています。
現職の外務省経済局では、ASEANとの通商協定や日本企業支援、エネルギー、万博等をご担当されています。
講義では「経済外交とは何か」というテーマで、経済の現状やこれまでの歴史を踏まえた上で、経済外交の具体的な取り組みについてお話いただきました。
国際関係学を学ぶ学生達にとって、専門家の方から実際の経済外交のお話を伺うことができた今回の講義は大変貴重な学びの機会となりました。
2023.6.30


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ゲスト講義実施報告(住友商事 建機販売事業第2部 加藤稚日志様)
「プロフェッショナル・ワークショップ(ビジネス編)」第3回目のゲスト講師講演は、
2020年3月に国際関係学部を卒業し、現在住友商事、建機販売事業第2部で働かれている加藤稚日志氏をお招きしました。
ご講演に先立ち、総合商社の就職を志望する受講生から、業界企業研究の成果報告として、いわゆる5大総合商社の中で中堅に位置する、住友商事の業務概要や、社員の処遇や働き方、同業他社との違い等について説明がありました。また、報告班からは、加藤氏に対して、住友商事を就職先に選んだ理由や総合商社が求める人材像、業務内容や入社前と入社後の印象の違い、就活への取り組み等に関する質問が出ました。
受講生による業界企業研究報告に対しては、加藤氏からは、社会人4年目に入った先輩の立場から、ネットで得られる情報だけでなく、数字やデータに基づくより深い分析の必要性が指摘されました。
続く講演では、住友商事で現在担当している建設機械販売に関する業務内容の解説や大学時代の過ごし方、就活への取り組み方、内定獲得に至る経緯と現在の仕事のやりがい、他の総合商社との違い、そして後輩たちの就活へのアドバイス等について話されました。講演の後、質疑応答に移りましたが、フロアからは、学生に人気だが狭き門である総合商社で内定を得るためにやっておくべきことや、必要な英語力の水準、海外赴任の機会や頻度などについての質問が出ました。
加藤氏は、それらの質問に丁寧に答えると共に、総合商社に限らず、民間企業では具体的な数字で成果が求められることや、国際関係学部生であっても簿記や財務など一定の専門知識を身につけておいた方が良いこと、自分はそうではなかったが、就職活動は早く始めた方が良いこと、面接にあたっては、面接官との会話のキャッチボールや話の一貫性が重要であり、キャリアセンターの模擬面接など大学の
サポートを積極的に利用すべきことなどを語られました。受講生は、加藤氏の率直な語りに魅せられると同時に、面接をはじめ就活への取り組みに貴重な示唆を得ることができたように思われます。
2023.06.30


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ゲスト講義実施報告(わかやまeかんぱにい理事 中嶋悦子様)
「プロフェッショナル・ワークショップ」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、わかやまeかんぱにいにて理事をされている中嶋悦子様をゲスト講師としてお招きしました。
本授業は、将来、国際協力や外交官等の職業を目指したいと考えている学部生を対象として開講されていますが、まず、国際的に活躍するためには「るつぼ体験」(自分の価値観・人生観を再構築する経験)が必要であるとの認識に基づいて、昨年に引き続き「るつぼ体験」の一例である青年海外協力隊(JOCV)の活動を紹介する目的で、本学部の卒業生である中嶋さんをお招きし、大学卒業後JOCVに応募するまでの経歴、JOCVとしてネパールで従事した村落開発、並びにその後の展開についてお話を伺いました。
「人のためだと思って行った活動が、結局、人生観を転換させる自分育ての活動であった」という結論が、まさに中嶋さんのるつぼ体験を物語っていました。ネパール派遣前研修で身に着けたネパール語を駆使して現地の女性たちに語り掛けている動画は、それを観ている学生たちに「自分たちの可能性を開花させることに自信を持て」と言わんばかりの説得力を持っていました。中嶋さんはJOCVの活動を契機として、帰国後も積極的に地元での国際協力、SDGs促進活動に取り組んでおり、若い時の「るつぼ体験」の効果を体現している講義でした。
本授業のTAである研究科2回生の学生は、この秋からJOCVの訓練を経てアフリカの認知に派遣されることが決まっています。他のゼミ生も応募を検討しており、若者の「るつぼ体験」願望が広がりつつあること を感じています。授業後、応募を検討して書類の準備を進めているゼミ生に対しても、個別に中嶋さんからアドバイスを頂戴する機会もあり、同窓の先輩JOCV体験談は、学生たちに親近感をもって受け止められ、履修生に自分たちの可能性を信じさせるのに大きな効果があったと考えます。
2023.6.30


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ゲスト講義実施報告(UNFAO顧問 兼 独立行政法人国際協力機構(JICA)国際協力専門員 三次啓都様)
「国際連合入門」(担当教員:石川幸子先生)の授業にて、2020年12月まで4年半にわたり国連食糧農業機関(UNFAO)の事務局長補としてローマの本部に勤務され、現在は、UNFAOの顧問兼、独立行政法人国際協力機構(JICA)の国際協力専門員として活躍されている三次啓都氏をゲスト講師としてお招きしてUNFAOの仕事について講義を行っていただきました。
まず、国連システム内のFAOの位置づけと、専門機関の役割と機能について説明があった後、FAOが担当する業務について講義が行われました。
FAOはSDGsのナンバー2,5,6,12,14並びに15を重点的に担当しており、”ゼロ・ハンガー“と”ゼロ森林破壊“を掲げて環境・社会・経済の循環を重視しながらプロジェクトを実施しているとのことでした。
次に、喫緊の課題である食糧安全保障については、どれだけ食糧があるか、それにアクセスできるのか、加工できるのか、安定的に供給できるのかの4点が重要であり、特に、COVID-19で物理的、経済的に食糧にアクセスすることが困難になったとともに、現在では世界の紛争が食量危機の最大の原因になっているとの説明がありました。
最後に、森林伐採について、アジアやヨーロッパでは森林面積が増えているのに対し、アフリカと南米では劇的に減少しているとの説明があり、その80%の原因は農業であるとの指摘がありました。
授業終了後には、多数の学生が質問の列に並びました。彼らの質問は森林伐採の現状、食料危機の現場での国連職員の役割と心構え、FAOの職員になるための準備等、学生の質問の内容は多岐に渡っていました。
FAOの内部で仕事をした経験に裏付けられた講義は大変興味深く、学生たちの好奇心と学習意欲を刺激するものでありました。
2023.06.26
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ゲスト講義実施報告(日本社会事業大学 非常勤講師 橋本恭子様)
「東アジア研究A」(担当教員:園田節子先生)の授業にて、橋本恭子先生をゲスト講師としてお招きし、台湾のフェミニズムとレズビアン・フェミニズムを地域研究の視点から講義を行って頂きました。
比較文学、台湾文学を専門とされる橋本先生は、フランスと台湾、日本で研究し、代表的著書『《華麗島文学志》とその時代』(三元社、2012年)のほか、張小虹や李玟萱の著作を精力的に翻訳されるとともに、首都圏で男女平等推進委員を多く務められています。
講義は、台湾のフェミニズム運動史を概観する内容でした。
まず導入部で台湾と日本のジェンダーギャップ比較を数値で確認し、日本統治から現在までの台湾におけるフェミニズム運動の中でどのような事件や進展があったか、さらにその特徴や具体的な活動を明確にしながら、最後に日本社会について問う、重厚な構成でした。
講義中、中央-地方・社会階層・学歴へのまなざし、運動を一気に推し進める象徴的な死、民主化や中台関係、他の社会運動とのかかわりが運動に間接的・直接的に与えた影響などの重要な議論が示されました。
授業後の学生フィードバックには、台湾との比較を通して日本のジェンダー平等に向けた教育などの動向に対するコメントが集中しました。特に日本は1990年代末に男女共同参画社会基本法の制定に続く一連の法律や制度がしっかりと確立・整備されているにも拘わらず、2000年前半のバックラッシュによってそれらが市民に降りてこず機能しない状況にある、という点への関心の高さが表われました。
2023.6.23


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ゲスト講義実施報告(筑摩書房 取締役編集局長 伊藤大五郎様)
「プロフェッショナルワークショップ(メディア)」(担当教員:白戸圭一先生)の授業にて、筑摩書房 取締役編集局長の伊藤大五郎様をお招きし講義を行って頂きました。
ゲスト講義の前の授業にて白戸先生から受講生に対し、ゲストの伊藤氏がこれまでに白戸先生が執筆した書籍の編集を3度にわたって担当してくださった優れた書籍編集者であることを紹介しました。
また、伊藤氏の講演に先立ち、白戸先生より出版業界の概況について説明しました。
伊藤氏は、出版社はテレビ局や新聞社に比べて規模が小さく、新卒者の採用が少ないことから、就職産業や大学のキャリアセンターを利用した一般的な就職活動では不十分であり、個人的人脈の開拓や中途入社を前提とした人生設計が需要なことなどについても話してくださりました。
また、著者と編集者の間でやり取りした書籍ゲラの実物を見せながら、編集の仕事内容について詳細に説明し、学生たちに編集や校閲の仕事の魅力を伝えてくださいました。
学生たちは、伊藤氏が編集者と著者の間の意思疎通など書籍出版に至るプロセスを詳細に説明したことなどに関心を示し、売れる本の作り方やテーマ設定の方法などに関する質問が相次ぎました。
また、出版社への就職の方法について、伊藤氏が自身の大学卒業後の経験を基に「中途入社が一般的である」「表向きは新卒募集していなくても、新卒者が応募してくれば、その学生の熱意を買って選考対象とすることもある」などと業界の実態について本音を語ってくれたことで、講師と学生との心理的距離が縮まり、授業時間が終了した後もカジュアルな形での意見交換が続きました。