教員紹介

  • 図書館情報学

日本文学研究学域

デジタル情報社会におけるリアルな「場」としての図書館の社会的、教育的意義について考える

久野 和子教授

所属専攻:
日本語情報学専攻
専門分野:
図書館情報学
デジタル情報社会の中で、一時期は図書館不要論も唱えられましたが、今や公共図書館は地域活性化、まちづくりの中核として活況を呈しています。公共図書館は、静かな読書と勉強の場というイメージを脱却し、出会いと交流の場として、あらゆる人びとの生活と生涯学習を支えています。大学図書館でさえも会話や飲食のできるコモンズやカフェを擁し、学校図書館も生徒の心の居場所、交流の場ともなっています。「場としての図書館」研究は、複層的な機能と空間によって大きく変容する図書館の新たな意義と社会的、教育的価値を学術的に考察する図書館情報学の新しい分野です。なので、私は図書館の新たな可能性を開拓すべく、いつも研究に夢中になっています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

現代社会においては、人々の社会的格差や分断が拡大し、地域や家族のつながりが薄れ、環境破壊や自然災害、戦争などで多くの人々の生命と生活が脅かされています。実は、図書館はそうした課題解決にある程度寄与できる可能性と示唆を持っています。皆さんの身近にある図書館をぜひ広い視野をもって応援していただきたいです。

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日本文学研究学域

知を創造する「図書館」が社会や教育のイノベーションを促す
キーワード :
図書館イノベーション、図書館メディア、知識創造、教育実践開発

辻 高明准教授

所属専攻:
日本語情報学専攻
専門分野:
図書館情報学、人間情報学
皆さんは、図書館を「静かに勉強しないといけない場」「静寂を保って本を読む場」と思っていませんか?私は、大学 / 公共の図書館を「知の倉庫」から、「知の交流」や「知の創造」の場へと進化させていく実践と研究を行っています。つまり、本や資料を提供する場から、それらを媒介にして人々が交流する場、さらには、本や資料を含む様々な情報資源、道具、空間、他者といった構成要素が効果的に協奏して人々が「知を創造」する場へと変容していく図書館の姿を探究しています。特に、デジタル情報社会に求められるイノベートした図書館の機能や、図書館を舞台とした社会のイノベーティブな人材の育成など、「図書館イノベーション」をキーワードに、図書館の社会的・教育的なイノベーションについて日々考えています。まずは皆さん、入学後、大学の図書館に足を運んでください。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

研究をしたり論文を書くことは人間の知識創造の営みといえます。入学後は、自分なりの学術的問いを持ち、利用可能な調査や方法を用いてそれを検証し、さらに他者と協力しながら新たな知識を創造してください。図書館にはそのために必要な資源や環境が多く揃っています。そして、図書館を効果的に利用して、大学時代はもちろん、進化するデジタル情報社会で生涯成長し続けるための「学びのOS」をたくさん身に付けて欲しいです。

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