NEWS of AJI(アジア・日本研究所)
2023年5月15日発行

立命館大学アジア・日本研究所のニューズレター、第4号をお届けいたします。

目次
1.新任の専門研究員が赴任しました
2.ハードカバーの英書の新シリーズを創刊しました
3.「アジア・日本研究推進プログラム」が採択されました
4.「ノースウェスタン大学との協力協定に基づく成果発信プログラム」が採択されました
5.《AJI Webマガジン》『アジア・マップ』更新中です
6.ノースウェスタン大学と連携したMeridian180フォーラムが開催されました
7.学術3誌、投稿募集中です
8.書評ご希望の先生は、ご連絡ください
10.これからのシンポジウム等、イベントの予定

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1. 新任の専門研究員が赴任しました

新緑の季節を迎え、3年にわたるコロナ禍の厳しい時期も過ぎ、 全学で教学、研究の新しい活動がエネルギッシュに展開されています。

ここ、立命館大学アジア・日本研究所(AJI)でも、 新任の専門研究員7名が赴任して、ガイダンスが開催されました。

アジア・日本研究所では、アジア、日本、アジア・日本関係などをめぐる 学際的な研究をおこなっており、専門研究員の研究分野も、 人文・社会科学系、自然科学系の多岐の分野にわたっています。

プログラムとしては、専門研究員は「大学院連携次世代研究者育成プログラム」と 「アジア・日本研究推進プログラム」の2つに属しています。

小杉泰所長や所内各プログラムの担当の先生方から 歓迎の言葉やガイダンスの説明があり、それぞれの専門研究員からも、 抱負の言葉が述べられました。
それぞれの今後の研究の発展に、おおいに期待をしたいと思います。

https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/news/article.html/?id=422


2. ハードカバーの英書の新シリーズを創刊しました

研究成果のグローバル発信の一環として、 ハードカバーの英書の新シリーズ、 「Ritsumeikan University Asia-Japan Research series」を創刊しました。

アジア・日本研究の若手の先端的な研究を中心に、 世界に向けて発信を続けていきたいと思います。

2023年3月の第1回配本は、次の2冊です。

ムハンマド・リザ・ヌルディン(立命館アジア・日本研究機構 客員研究員)
『Islamic Civil Society Organizations and Their Role in Forming Social Capital in Disaster-Hit Communities in Southeast Asia: The Cases of Aceh and East Java, Indonesia』

松井信之(立命館大学アジア・日本研究機構 客員助教)
『Evolving Postwar Japanese Philosophy: Odyssey towards a Contemporary Cosmology through the Human Body, Technology, and Ecology』

https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/publication/research_series/nurdin/

https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/publication/research_series/matsui/

なお、このシリーズはハードカバー版だけで刊行しています。 学内の先生方でご関心のある方は、事務局までご連絡ください。 残部にゆとりがある限りで、差し上げたいと存じます。 所属・職位、ご専門分野、関心のありか等をお書きのうえ、 メールでご請求ください。


3.「アジア・日本研究推進プログラム」が採択されました

立命館アジア・日本研究機構では、2016年度より、 「アジア・日本研究推進プログラム」を学内で公募して、 研究プロジェクトを実施しています。
それぞれ、「共生」「共創」「協働」の3つの研究領域において、 アジアに対する学知の創出やアジア諸国の大学との研究連携などを強力に推進しています。

2023年度の新規プロジェクトは、次の通りです。

分野 リーダー テーマ(プロジェクト名)
共生 宮田 幸子(経営学部) アジアのジェンダー課題に関する因果推論とジェンダー平等の実現に向けた政策提言
共創 高屋和子(経済学部) 世界経済の分断と東アジア地域協力の意義 ―中国の台頭と「二重の双循環」を中心に―
協働 足立研幾(国際関係学部) 国際人口移動時代における寛容な社会創出を目指して~アジアの事例分析から考察する日本への示唆

各プロジェクトの活動や成果については、随時、ホームページに掲載の予定です。

https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/research/project2023/


4.「ノースウェスタン大学との協力協定に基づく成果発信プログラム」が採択されました

本大学では、ノースウェスタン大学とMOUを結び、Meridian180を中心に 連携を続けてきました。

「Meridian180」(経度180度)という名称は、 イギリスにある0度から東に東経、西に西経が展開して、 両者が180度で太平洋の真ん中で出会う場所を意味しています。 つまり、この名前が象徴しているのは、西欧基準ではない、 真にグローバルな視点であり、アジア太平洋の重視という観点です。

研究部では、ノースウェスタン大学との連携と国際発信を強化するために、 毎年、「ノースウェスタン大学との協力協定に基づく成果発信プログラム」 を公募しています。今年度から、公募時期が変更となり、 去る2月に公募が締め切られ、厳密な審査がおこなわれて、 3月末には採択プロジェクトが決定されました。

それに従い、4月24日に、採択された研究チームが キックオフのミーティングを開催しました(オンライン)。 全体を統括している森裕之教授(政策科学部)の司会で、 全体の活動計画、ノースウェスタン大学との連携方針、 下記の各チームの活動案の検討がおこなわれ、今年度の活動がスタートしました。

「食・農の社会開発と科学技術」
阿良田麻里子(食マネジメント学部教授)、 吉積巳貴(食マネジメント学部教授)

「アジアにおける現地主導の災害管理と人道支援: 災害対応能力としてのローカルナレッジ」
廣野美和(グローバル教養学部教授)

「ポストコロナ時代の研究DXとマルチリンガリズム」
竹田敏之(立命館アジア・日本研究機構准教授)

「社会的価値を考慮した公共調達のあり方の研究」
岸道雄(政策科学部教授)

「多死都市の医療・介護サービスの空間的可視化」
吉田友彦(政策科学部教授)

今年度の多言語フォーラム(4言語を用いたワークショップ形式)は、 2024年1月を予定しています。

https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/news_letter/staff_office/?essay_id=34


5. 《AJI Webマガジン》『アジア・マップ』更新中です。

本研究所では、新企画として、1月10日に、 《AJI Webマガジン》『アジア・マップ』をホームページ上で公開しました。

これは、アジアの地図の上から、どこかの国をクリックすると、 その国について学内外の専門家が執筆しているページにジャンプするものです。
これを研究成果発信の「DX(デジタルトランスフォーメーション) の一環として、《AJI Webマガジン》と名づけました。

とても興味深い力作が、たくさん掲載されています。
各国のデータを見ることができるホームページは存在しますが、 学術的な専門家が、総説やエッセイで、知見や体験談を このように広く書いているホームページは非常に珍しいものです。

創刊後も、随時、更新をしています。

https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map//

どうぞ、ご愛読ください。


6.ノースウェスタン大学と連携したMeridian180フォーラムが開催されました

https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/news/article.html/?id=367


7.学術3誌、投稿募集中です

アジア・日本研究所では、学術誌として、英文2誌と和文1誌を刊行しています。

3誌のすべてで、ダブルブラインドの厳密な査読を実施しています。 きっちりとした査読をおこない、J-STAGEにも掲載されていますので、 学内外の皆さまから、学術的な成果の速報性が高いことを評価いただいています。

これからの投稿締切は、次の通りです。

『立命館アジア・日本研究学術年報』(和文):
2023年11月6日(月)23:59

『Journal of the Asia-Japan Research Institute of Ritsumeikan University』:
2024年1月9日(火)23:59

『Asia-Japan Research Academic Bulletin』:
随時受け付け、査読終了後ただちに掲載

アジア、日本、アジア・日本関係などで 発表されたい方は、ふるってご応募ください。

https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/publication/publication/


8.書評ご希望の先生は、ご連絡ください。

本研究所で刊行の学術3誌の書評欄は、 それぞれ別々のポリシーを採っています。

1)『AJI Journal』:
日本語およびアジア諸語で書かれた研究書や 資料的な価値のある本を、英語で紹介。 アジア・日本研究については、日本やアジアに優れた研究が たくさんあるにもかかわらず、海外では十分知られていないことに鑑みて、 それを紹介=発信することを目的としています。 そのため、英語とほかの西欧語の図書は書評の対象とはしていません。 刊年はしばらく前のものでも、紹介する価値があるものは収録しています。

2)『Academic Bulletin』:
何語で書かれた本でも、対象となります。 特に、立命館大学および立命館アジア太平洋大学(APU)の先生方が 英語で刊行された書物を、優先的に掲載しています。

3)『立命館アジア・日本研究学術年報』(和文):
本大学およびAPUの先生方の著編書(和文)を中心に 収録しています。本大学およびAPUの先生方の著編書であれば、 中国語や韓国語の書籍を例外として扱う場合があります。 また、アジア・日本研究に関わる日本語の書籍を学内の先生方が 書評されたい場合は、それも受け付けています。

ご自分または周りの先生で、書評を希望される新刊書があれば、 編集事務局までメールでご一報ください(書評者の紹介を合わせて、お願いしています)。
(aji-eb@st.ritsumei.ac.jp)

なお、書評執筆に対しては、薄謝ですが、執筆料をお支払いしています。


9.これからのシンポジウム等、イベントの予定

(1)立命館大学・オーストラリア国立大学公開講演会
5月18日(木)13:00-14:30
Ritsumeikan-ANU Public Lecture
"Election Observation:
Its Role in Measuring and Promoting Electoral Integrity"
講演者:Dr Kerryn Baker(オーストラリア国立大学)
https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=571341

(2)タイから法学の専門家をお招きしての講演会
5月19日(金)13:00-16:00
Asia-Japan Academic Lectures
"New Developments of Cyber Law in Southeast Asia: Thai perspectives"
講演者:Dr. Lasse Schuldt(タマサート大学)、Dr. Papawadee Tanodomdej(チュラロンコン大学)
https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=571012

(3)ブックローンチ 5月31日(水)17:00-18:00 矢藤優子(立命館大学総合心理学部 教授)
『現代中国の子育てと教育:発達心理学から見た課題と未来展望』 https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=571390

(4)AJI研究最前線セミナー
6月13日(火)13:00-14:00
報告者:角田 燎(立命館アジア・日本研究機構 専門研究員)
題名:戦後日本における旧軍人の生き方と戦争体験の評価:
陸軍将校戦友会の研究から
https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=572534

6月13日(火)14:15-15:15
報告者:Dr. Polina Ivanova (立命館アジア・日本研究機構 専門研究員)
題名:"Co-Creating Social Capital: Exploring Interactions between International Students and Civil Society in Japan"
https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=572535

◆ 発行元:立命館大学アジア・日本研究所
 e-mail: aji-res@st.ritsumei.ac.jp