立命館 史資料センターには「立命館オルゴール」がいくつか保管されています。この度、そのオルゴールを集めてみたところ、それぞれ木彫りの彫刻や色調が異なっていることが判明しました。
また立命館校友向け冊子『立命』の1965年~1968年まで、「母校の卒業記念品 立命館オルゴール」の広告が載っており、「母校のシンボル存心館からあの感激の校歌が流れます」、「校歌・赤き血汐・全曲入り」、「なつかしの校歌の全曲奏鳴が全く素晴らしい」といったうたい文句が描かれていたため、ずっと「あかき血潮~」の校歌がオルゴールになっているものと思い込んでいました。ところが今次、オルゴールを鳴らしてみたところ、なんと校歌は1台のみで、他は「学生歌」のオルゴールでした。
【赤き血汐~のオルゴール】
【学生歌①】 【学生歌②】
【学生歌③】
「赤き血汐」バージョンは、時計台部分が高く、植え込みが二つ付けられています。「学生歌」バージョンの①と②は植え込みが一つあって似ていますが、地面の形や彫り、屋上の彫り方や色調が異なっています。「学生歌③」には植え込みがありません。
それぞれ木彫りで製作されたもので、工房によって彫り方や色合いが異なっていたものと思われますが、それぞれ個性があって面白いです。
広告には「母校存心館縮図型現職木彫民芸品」として3,300円の値段がついているので、当時としては高価なものだったと思われます。週刊朝日編『値段の明治・大正・昭和風俗史 上』(1990年第3刷)の159頁で昭和40(1965)年の白米10㎏が1,125円、昭和43(1968)年では1,520円という時代なので、実際に購入した学生はそれほど多くないのではないでしょうか。
いずれにしてもオルゴールは健在であり、懐かしいメロディを聴くことが出来るので、感涙ものです。
【校友向け『立命』誌の広告1965年】
さて、上述の「学生歌」ですが、学園創立六十周年を記念して学生、教職員、校友から応募したものです。応募総数がのべ77件あり、当時理工学部1回生の岩崎紘久さんが入選しました。なんと賞金は7万円でした。この歌は「かがやける 明日をのぞみて~」で始まります。ちなみに佳作3点の賞金は各1万円なので、懸賞としてはかなり魅力的な企画だったようです。学園創立六十周年を盛大に祝い、記念学園歌はソノシートとして作成・配布されました。学生歌のオルゴールは、六十周年を記念して作成されたものだったようです。
【学園新聞への懸賞募集広告1960年】
【学生歌ソノシート表・裏】
立命館 史資料センター 調査研究員 佐々木浩二
