立命館大学 法科大学院 司法試験合格者インタビュー

Ritsumeikan University School of Law: Special Interview Series

  • 依頼者の幸せを一番に考えられる
    「町の法律家」としての
    弁護士を目指しています。

    松崎 竜一さん

    龍谷大学法学部出身
    既修者コース修了(2014年度)
    2018年司法試験合格

質問をしに行くと
どの先生も喜んで迎えてくれた

法学部1回生の時、近親者が過酷な勤務形態を強いられていたことに心を痛め、働く人を法律で助けられる弁護士を目指すようになったという松崎竜一さん。立命館大学法科大学院を選んだのは「一人で勉強することが苦手なので、手厚いサポート体制があることが魅力でした」。合格者ガイダンスの模擬授業では、大学の授業との違いを実感。「次々と当てられて、自分の意見を言わなければならない。入学後は必ず予習をして授業に臨まなければと感じました」。

入学当初、ハイレベルな授業内容についていけるか不安になっていた松崎さんだったが、声をかけられて仲間と一緒に勉強し始めると、みるみるうちに前向きになれたという。「一人で考えてもわからないことが、意見を出し合っていると見えてくることもあり、効率よく予習ができるようになったんです」。疑問点を出し合って先生に質問することも多かった。「どの先生も『よく来たね』『今日はどんな質問かな』と喜んで迎えてくださる。その熱意に感銘を受けました」。成績も上がり、2年目には奨励奨学金を受けるまでになった。

印象的だったのは実習科目のエクスターンシップ。弁護士事務所で2週間の研修を行った。「弁護士の仕事の現場を見られたのも良かったし、『こんなに充実した気持ちになれる仕事はなかなかないよ。早くこちらにおいで』と言っていただいたことも忘れられません」。

サポート体制

入学前から在学中、修了後も生活面・学習面で手厚くサポートします。

ひたすら書く練習を続けていると
勉強の量が質に転換する瞬間が訪れた。

ところが最初の受験で不合格。勉強不足だと考えた松崎さんは、教科書を読む勉強にのめりこんでしまう。「インプットばかりで書く練習ができていませんでした。時間内に答案を仕上げる感覚も、合格する答案のイメージも持てていなかったんです」。法務専修生として引き続き大学院に通いながら受験すること3回。短答式試験は毎年クリアしていたが、あと一歩で不合格となった昨年、「何が足りないんだろう」と自己分析し、「知識を詰め込むのではなく、弱点を分析しながら書く練習が必要なんだと、ようやく気づきました」。

そこで大きな助けになったのが、エクステンションセンターの弁護士ゼミだ。以前から受講はしていたが、昨年の弁護士ゼミは、先生が答案を添削してくれるだけでなく、受講者全員で互いに答案を添削し、意見を述べ合うスタイル。合格答案のイメージは、ここでつかめた。「人に自分の癖を指摘してもらうと同時に、人の答案を見て自分に足りないものを分析できる。このゼミに参加したことが私の転機になりました」。

当時の勉強時間は1日12、3時間。ひたすら答案を書く練習を重ねていると、突然、勉強の量が質に転化する瞬間がやってきたと振り返る。「今まで書けなかったことがすんなり書けたり、この表現はいいねとほめられたりすることが増え、全国模試の成績も前年に比べて上がっていきました」。週1日は試験のことを忘れて気分転換。モチベーションの管理も怠らなかった。

そして迎えた4回目の受験で見事合格した松崎さん。労働事件を中心に、手広い事案を扱う「町の法律家」としての弁護士を目指したいと語る。「自分の意見を押し付けるのではなく、どうすれば依頼者の幸せにつながるかを一緒に考えられる弁護士になれるよう努力したいと思います」。

エクステンションセンター

立命館大学には正課外で様々な資格取得をサポートするエクステンションセンターがあり、10名〜20名の弁護士が担当する弁護士ゼミや、模試の学内実施、大手事務所訪問会など多様なサポートを行っています。