立命館大学 法科大学院 司法試験合格者インタビュー

Ritsumeikan University School of Law: Special Interview Series

  • 自分に合った勉強法と、
    教師陣、仲間の支えがあったから
    合格に手が届いた。

    長谷川 調さん

    龍谷大学法学部出身
    既修者コース修了(2014年)
    2014年度司法試験合格

「法曹を育成する」視点で揃う
プログラムや実習が魅力。

幼い頃、家庭環境から辛い思いをしたことがあるという長谷川 調さん。いつしか「自分と同じ思いをしている人の役に立ちたい」という思いを強くするようになった。進路を決定づけたのは、大学で法学を学び、個人や家族だけでなく、社会的な問題にも目を向けるようになったこと。「民事紛争や労働問題、景観・環境問題など、個人同士では収拾のつかない問題でも、弁護士が介入することで解決できると知り、将来の仕事として真剣に法曹を考えるようになりました」

施設が充実し、勉強する環境が整っていることに加えて、奨学金制度が充実しているところも魅力であり、立命館大学法科大学院を選んだ。実際長谷川さんは、2年間にわたって成績上位をキープし、授業料を半額免除された。

立命館大学法科大学院の特長は、司法試験合格に終始せず、「法曹の育成」を教育目標に据えているところにある。法曹としての専門性を磨くべく、「先端・企業法務」「国際・公共法務」「生活・人権法務」の3つのプログラムを設けているのも、そのためだ。環境法務に関心を持つ長谷川さんは、国際・公共法務プログラムを履修。2年次には、「リーガル・クリニック(女性と人権)」にも参加した。「実習では、弁護士の法律相談を傍らで聞くだけでなく、相談を受ける立場も体験し、とても勉強になりました。依頼者から必要な情報を引き出すのは、思いのほか難しいものでした。相談をただ聞くだけでは、問題の根本を見極め、解決策を見出すことはできません。法曹の仕事は頭を使うことばかりだと考えがちですが、現場を見て、コミュニケーション力が不可欠だと実感しました」

奨学金制度

入学試験成績優秀者を対象とした「立命館大学法科大学院奨励奨学金制度」など多様な奨学金制度を設け、数多くの支給実績があります。

苦手を補う弁護士ゼミが
飛躍のきっかけになった。

勉強の方法は、人によって千差万別だ。自分の得意・不得意を明確に把握し、それに合った勉強法をいち早く見つけたことで、長谷川さんは最短距離で合格までたどり着いた。「私はとにかく暗記が苦手。必ず覚えなければならない判例や規範など必要最低限の要素を抽出すること、それらを丸覚えするのではなく、なぜそういう結論になるのか、自分自身が納得して論理的に読み解いていくことを意識して勉強しました」

論理的思考が身につくと、知らない問題が出てきても、同じように論理を組み立て、結論にたどり着くことができる。こうして自然と応用力が培われていった。

飛躍的に伸びたのは2年次、現役の弁護士が答案を添削する「弁護士ゼミ」を受講してからだ。「自分に足りないところを強化してもらったことが大きいですね」と、躍進の理由を語る。暗記が苦手と自覚する長谷川さんは、論理的思考力の高さでそれを補っていたが、論理の根拠となる規範や学説があやふやのままだと結論もぶれてしまう。「弁護士ゼミでの答案添削は非常に細やかで、論理のわずかな隙も指摘されます。おかげで『何となく覚えていること』を書くのではなく、『確かに覚えている規範』を用いて『確かな結論』を導き出せるようになりました。その結果、答案は見違えるように変わりました」

もう一つ大きな支えになったのは、自主ゼミで共に勉強した仲間の存在だ。「合格できたのは、挫けそうになった時には叱咤激励し、引っ張り上げてくれた仲間がいたからこそ」と感謝の言葉を惜しまない。共に勉強することで、一人で勉強する以上の実力がついていく。そこにも法科大学院で学ぶ良さがある。

「将来は市井の弱い立場の人のために役立つ弁護士になりたい」。法曹を目指した時の初心を改めて胸に刻んでいる。

弁護士ゼミ

立命館大学には正課外で様々な資格取得をサポートするエクステンションセンターがあり、10名~20名の弁護士が担当する弁護士ゼミや、模試の学内実施、大手事務所訪問会など多様なサポートを行っています。