Ritsumeikan University School of Law: Special Interview Series
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在学中受験の不合格から立て直し
修了後に一発合格。
国際セミナーへの参加も良い経験に。水野 真晴さん
立命館大学法学部出身
既修者コース修了(2023年度)
2024年司法試験合格
新入生サポーターの先輩を頼ると
効果的な勉強法をアドバイスされた。
法学部3回生の時、就職活動をしながら「私にとって面白いのはやはり法律だ」と再認識して法科大学院への進学を決めた水野さん。「司法試験はハードルが高すぎると思っていたのですが、一度チャレンジしてみようと思いました」。
進路決定が遅かったために未修の科目が3科目あり、最初は概要をつかめず予習が間に合わなかったという。そんな時、頼りになったのは、新入生サポーターとして担当してくれた司法修習生の先輩だ。「判例は先に結論を読んで概要を把握してから全文を読むといいとアドバイスされて。司法試験に合格した先輩から効果的な勉強の仕方を教われたのはとても良かったです」。他の科目も試行錯誤の連続だったが、先生方に質問や相談をしながら、秋学期には自分のペースで勉強が進められるようになっていた。
春休みには京都セミナーに参加。国際法務にも関心がある水野さんは、期間中に司法試験の勉強ができなくなったとしても将来のためにはなると考えたのだ。同じく法曹を目指すオーストラリアの学生と共に授業を受け「将来、弁護士としてまた会おう」と約束。「確実にモチベーションが上がりました。参加して良かったです」。
修了後にワシントン・セミナー参加。
現地で活躍する日本人弁護士に刺激を受けた。
2年目は、在学中の司法試験受験が可能となった初めての年。「ダメ元で」受験を決めたものの、受験勉強と大学院の勉強との両立に苦労した。短答式は合格したが、論文式は不合格。「次こそ絶対合格しよう」と切り替えた。秋学期からは履修科目も少なくなったので、弁護士ゼミで取り組む過去問の課題などに力を入れ、修了後も法務専修生として大学院内で勉強を続けた。
モチベーションを回復できたのは、エクステンションセンターの企画で出会った合格者の先輩の存在が大きかったと水野さんは言う。自分と同じ環境で勉強していた先輩が、授業やゼミをどう活用して合格できたのかが具体的にイメージでき「私にもできる」と思えたからだ。弁護士ゼミにも助けられた。「できていること、できていないことを切り分けて指摘してもらえたので、できていないことに思い切って時間を割くことができました」。積み重ねの結果、無事合格に至った。
合格発表前にはワシントンD.C.でのワシントン・セミナーにも参加。「在学中は時間や費用の面で躊躇があって。修了後に参加できるのはありがたかったです」。現地のロースクールで授業を受け、連邦議会や裁判所、弁護士事務所などを見学。中でも現地で活躍する日本人弁護士と話したことは将来に向けた水野さんのモチベーションを上げた。「日本の法曹との違いも興味深かったです。貴重な経験ができました」。
水野さんに、進学を迷っている人へのアドバイスをもらった。「私も、ずっと迷っていました。先輩の話を聞いてみる、法科大学院を目指す学生の自主ゼミに入ってみるなど、小さな行動を起こしてみることで必要な情報が入ってきました。できることから手をつけてみると状況が変わるのではないでしょうか。私も、もっと早くそうすれば良かったと思っています」。

ワシントン・セミナー
米国・ワシントンD.C.にあるアメリカン大学ワシントン・カレッジ・オブ・ローで行われる法科大学院生・大学生・弁護士を対象としたセミナー。米国における法曹実務の現場を体験する2週間のプログラムです。