教員紹介

  • 伝統芸能

日本文学研究学域

視覚資料による日本文化研究

赤間 亮教授

所属専攻:
日本文学専攻
専門分野:
日本文化、文化情報学
日本人は、視覚型表現に非常に優れているようです。歴史的にみても絵巻や絵本、浮世絵は、世界的にも注目されるジャンルですし、写真、マンガやアニメ、ビデオゲームと時代は推移しても世界を牽引してきました。これらの対象をデジタル技術を応用して、大量に集積した情報から比較分析する手法を使ってパズルのように結論を導き出します。海外の美術館や博物館、あるいは個人コレクターによって所蔵されている研究資源も数多くあるため、海外調査が多い点も魅力的です。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

研究する対象を文化資源と呼び、それぞれの資源の中に眠っている、あるいは隠れている魅力を見付け出していきます。日本の文化資源をすればするほど、海外の人々とのコミュニケーションが生れていく、不思議な研究室です。

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日本文学研究学域

『源氏物語』と◯◯◯◯
キーワード :
平安時代、貴族、京都

川崎 佐知子教授

所属専攻:
日本文学専攻
専門分野:
日本古典文学
たとえばNHKの大河ドラマの主人公になるような戦国武将でも、『源氏物語』を知っていました。立場や財力により程度の差はあったでしょうが、伝手を頼って稀少な本を求め大切に書写して豪華に飾り立てたり、京都で評判の知識人を自邸へ招き講釈を繰り返し受けたり…とみな結構貪欲でした。和歌や連歌の席でのしゃれた一言にも、周囲から畏れられる存在でありつづけるためにも、『源氏物語』はマストアイテムでした。
いずれも、現在に伝存する『源氏物語』の写本や派生作品、当時の日記・記録類から確認できる事実です。京都という場にも注意しなければなりません。芸能・絵画・音楽・儀礼など多岐にわたる分野に関心を持たねばなりません。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

なにかに熱中し、時間を気にせず取り組める、大学でのまなびの時間を大切にしてください。学べば学んだだけ、確実に自分のものになります。あなたが身につけた知識は、あなたの個性となるでしょう。財産ともなるでしょう。誰にも真似できません。誰も盗むことなどできません。立命館大学で、あなたが、大きく飛躍なさることを、期待しています。

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日本史研究学域

芸能の流行が人々にもたらす影響
キーワード :
新興芸能、芸能者、身分、集団

辻 浩和教授

所属専攻:
日本史学専攻
専門分野:
日本中世史、文化史、芸能史
今様や蹴鞠、猿楽といった芸能はもともと庶民の芸能でした。しかし、それらが流行すると関心を示す貴族や武士が増え、彼らの好みに合わせて芸の中身も変わりました。また、そうした芸能を専門とする芸能者たちが優遇されるようになると、彼らの芸や仕事の方法、組織・集団も変わっていきます。このような芸能の流行が人々にもたらす影響に関心があり、芸能を通じた文化的ネットワーク、身分を超えた交流を可能にする空間や場のしくみ、芸能実践の思想的背景などについて研究しています。芸能の流行と階層間移動に着目することで中世文化を動態的にとらえ、なぜ中世の人々が文化や芸能に熱中したのかを解き明かすことができるのではないかと思っています。

MESSAGE

受験生へのメッセージ

そんなに昔のことを研究して何になるのかとよく聞かれます。しかし遠い時代だからこそ、我々とは異なるものの見方、考え方に驚くことが多いのです。遠い時代の人々の目を通してはじめて、自分が当たり前だと思っていたことが実はそうでないことに気づきます。そうした自己の相対化にこそ、歴史を学ぶ意味があると思います。

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