NEWS of AJI(アジア・日本研究所)
2025年3月17日発行
立命館大学アジア・日本研究所のニューズレター、第14号をお届けします。
目次
1. 若手研究者向けのAJI研究高度化推進プログラム募集します
2. AJIグローバル・シンポジウム2025が開催されました
3. AJI Booksシリーズ新刊が刊行されました
4. アジア・日本研究グローバルフォーラムを開催しました
5. 『アジア・マップ:アジア・日本研究Webマガジン』(Vol.2)、新着記事続々公開
6. 第6回国際コロキアムを開催しました
7. AJIマルチリンガリズム研究会を開催しました
8. AJI学術エッセイシリーズ 松井信之「ビッグデータと日本哲学の融合へ:AI 革命時代に中村雄二郎の哲学を継承する」完結しました(全6回)
9. アジアと日本(研究者エッセイシリーズ)「アジアと日本 ことばの旅」更新中です(全8回)
10.AJI研究最前線セミナーが開催されました
11.これからのシンポジウム等、イベントの予定
《所長より》
3月となり京都や大阪では厳しい寒さが和らぎ、春めいた陽気も徐々に感じられるようになってきました。春期休暇とはいえ年度末とあり、4月からの新たなスタートに向けて慌ただしい日々が続く方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。研究所でも、ポスドクの若手研究員数名が新たなポストに着任し巣立っていく予定です。時間の流れが早く感じられるなかで、毎年この時期は、巣立っていく卒業生、修了生と過ごした日々を思い起こし、いつもとは少し違った時間の流れを感じることができる時期でもあります。皆さまの4月からのご健勝をお祈り申し上げます。
1.若手研究者向けのAJI研究高度化推進プログラム募集します
4月1日から、AJI研究高度化推進プログラムの公募が始まります。これは、アジアや日本に関する研究をしている学内の若手研究者の皆さまに、英語論文執筆、国際共著論文執筆、国際研究集会の開催について、財政的な支援をおこなうものです。
4月21日(月)正午が締切です。ふるって、ご応募ください。
詳細は、4月1日以降に研究部ホームページをご覧ください。
研究部ホームページhttps://www.ritsumei.ac.jp/research/member/
2.AJIグローバル・シンポジウム2025が開催されました
2025年1月25日(土)、AJIグローバル・シンポジウム2025「立命館発これからの平和創出と私たちの羅針盤:アジア・日本研究からの発信」を開催しました。
・基調講演:末近浩太先生(立命館大学国際関係学部 教授/RARAフェロー):「中東・西アジアと世界の戦乱がやむ日:平和をめざす3つの視点」
・パネル・ディスカッション「急増するアジアの移民と寛容な社会創出の課題」
《チェア》
足立研幾先生(国際関係学部 教授)
《報告者・報告タイトル》
村上剛先生(法学部 教授):「アジア諸国からの移民に対する日本人の態度と政治」
辻本登志子先生(国際関係学部 准教授):「韓国の移住労働者受入れに見る「外国人」と「国民」の権利の拮抗」(*ポスターに表記したタイトルから変更あり)
本名純先生(国際関係学部 教授):「インドネシアにおける移民の政治利用」
開催レポートおよび見逃し配信をこちらからご覧いただきます:
https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/news/article.html/?id=769
3.AJI Booksシリーズ新刊が刊行されました
研究所では、AJI Booksシリーズの刊行を進めています。シリーズの新刊として2025年2月に『現代の日本と韓国と在日を架橋する:文京洙先生に聞く研究史といきざま』(李眞惠 編)を刊行しました。同書を通じて、文京洙先生(立命館大学名誉教授/同大学アジア・日本研究所上席研究員)のこれまでの在日韓国人や韓国に関する研究について知ることができる内容となっています。また、李眞惠先生(立命館大学衣笠総合研究機構助教)がインタビューアーを務め、文先生のこれまでの研究の歩みについてお話を伺った章も所収されています。
是非、ご一読ください。
https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/publication/aji_books/
4.アジア・日本研究グローバルフォーラムを開催しました
2025年2月12日(水)、アジア・日本研究グローバルフォーラムを「アジアで医を語り、言葉を創出する:越境的人文研究の地平へ」(同時通訳:日・英・中)を開催しました。イベントは大阪いばらきキャンパスのスタジオから配信され、100名を超える方々に参加いただきました。また、イベントは、日本語・中国語・英語の3か国語の同時通訳とともに行われました。本イベントには、東アジア地域の医学史を専門とする研究者を日本および中国からお招きしました。医学の知識が用語の解釈と翻訳を通じて現地化されていくアジア地域の重層的な歴史を示すものとなりました。イベント・ポスターについては、3か国語でそれぞれ作成しました
(https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/news/article.html/?id=752)。
今後も、「グローバルフォーラム」の枠組のもとで、国際的かつ多言語的なアジア・日本研究を一層発展させていきます。今後の展開にご期待ください。
5.『アジア・マップ:アジア・日本研究Webマガジン』(Vol.2)、新着記事続々公開
2024年4月に配信を開始した『アジア・マップ:アジア・日本研究Webマガジン』(Vol.2)は、引き続き大変好評をいただいています。
(https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map_vol02/)
2025年1月後半以降も、Webマガジンの特性を活かして、執筆・編集が完了した記事を随時掲載し、新たに5本の記事が掲載されました。
是非、お読みください。
【新着記事】
1)栗林裕(岡山大学 学術研究院 社会文化科学学域 教授):《総説》「トルコという国 トルコ語ということば」
(https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map_vol02/turkey/country/)
2)岩倉洸(龍谷大学社会学部 実習助手):《総説》「アゼルバイジャンという国 現代アゼルバイジャンにおける国家と宗教の関係」
(https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map_vol02/azerbaijan/country/)
3)舟橋健太(龍谷大学社会学部 准教授):《総説》「インドという国 仏教からみるインドの社会と宗教」
(https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map_vol02/india/country2/)
4)村上弘(立命館大学 名誉教授):《総説》「日本という国 現代の日本政治:議会制民主主義と複数政党制の成果、そして問題点」
(https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map_vol02/japan/country02/)
5)奥真裕(北九州工業高等専門学校 講師):《総説》「トルクメン語について」
(https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/asia_map_vol02/turkmenistan/country/)
6.第6回国際コロキアムを開催しました
2025年2月4日(火)、第6回国際コロキアム “Asian Paths of Civilization and Development: Sustainability, Economic Equity, and Social Values in Asia: Explorations in Islamic Economics, Trust Studies, and Halal Studies”を開催しました。
研究所は、マレーシアの諸大学の研究交流の一環としてこの国際コロキアムを毎年開催してきました。今回は、本研究所の准教授アンマール・ハシャン先生を中心に、マレーシアとサウジアラビアから合計6名の研究者を招聘し、イスラーム経済をめぐる最新の研究動向について知見を共有しました。
イベント・ポスターはこちら:
https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=643484
7.AJIマルチリンガリズム研究会を開催しました
2025年1月9日(木)、AJIマルチリンガリズム研究会「アジア漢字文化圏の医学交流」を開催しました。研究所では、向静静先生(立命館アジア・日本研究機構 准教授)を中心に、アジア漢字文化圏における医学交流史に関する国際的研究ネットワークの形成に力を入れています。今回は、その一環として、西嶋佑太郎氏(京都大学人間・環境学研究科博士後期課程 日本学術振興会 特別研究員DC2)と對馬稔氏(京都大学文学研究科博士後期課程 日本学術振興会 特別研究員DC1)をお招きしました。お二人とも、気鋭のアジア医学史研究者としてご活躍されています。
イベント・ポスターはこちら:
https://www.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=641889
8.AJI学術エッセイシリーズ 松井信之「ビッグデータと日本哲学の融合へ:AI 革命時代に中村雄二郎の哲学を継承する」完結しました(全6回)
研究所では、2024年8月よりウェブ上で「AJI学術エッセイシリーズ」を開始しました。松井信之准教授(立命館アジア・日本研究機構)を一人目の執筆者として、専門である日本哲学史から今日の人工知能(AI)の発展や哲学とAIの接点に関して、全6回に渡って執筆いただきました。
現代のAIの発展の中で、これまであまり顧みられてこなかった日本の哲学者・中村雄二郎氏を再評価する議論を展開しています。
是非、ご一読ください:
https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/publication/essay2/
9.アジアと日本(研究者エッセイシリーズ)「アジアと日本 ことばの旅」更新中です(全8回)
研究所では、研究者エッセイシリーズ「アジアと日本 ことばの旅」をウェブ上で掲載しています。様々な地域研究の専門家が、これまで現地での滞在経験を絡めて、アジアの多様な言語や現地の生活について伝える刺激的な内容となっています。これまでペルシア語、ウルドゥー語、日本語、カザフスタンのコリア語、ネパール語、イエメンのアラビア語、ゾンカ語などを取り上げてきました。
是非、ご一読ください:
https://www.ritsumei.ac.jp/research/aji/publication/essay1/vol2/
10.AJI研究最前線セミナーが開催されました
2月と3月に、以下のセミナーを開催しました。
第76回(2月18日)Nguyen Thi Thu Hien氏(立命館大学大学院経済学研究科博士課程後期課程):“Farm Mechanization and Non-farm Employment in Rural Central Vietnam”
開催レポート(英語):
https://en.ritsumei.ac.jp/research/aji/news/article.html/?id=778
第77回(3月11日)Dr. 中原雅人(神戸大学 助教):“The Postwar History of the Self-Defense Forces and Disaster Relief: Focusing on the Changing Processes of Perception”
開催レポート:近日中にHP上に公開予定です。
11.これからのシンポジウム等、イベントの予定
(1)ワークショップ Dr. Orawan Srisompun (Assistant Professor, Faculty of Technology Mahasarakham University, Thailand): “Technical Efficiency of Sustainable Rice Farming: Evidence from Smallholder Farms in Central Northeast Thailand”
日時:2025年3月17日(月)10:30-12:00
ワークショップ詳細:
https://en.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=644388&version=English
(2)Open Workshop “East Asian Cooperation in the Decoupling of World Economy: Focusing on Rising China and ‘Double Twin Circles’ ” (アジア・日本研究推進プログラム、代表:高屋和子教授[立命館大学経済学部])
日時:3月24日(月)14:00-17:30
イベント詳細:
https://en.ritsumei.ac.jp/file.jsp?id=643437&version=English
◆ 発行元:立命館大学アジア・日本研究所
e-mail: aji-res@st.ritsumei.ac.jp