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<世界から立命館へ!> 軍人になる夢から文処理へ:パラバート・ブッディカ・カンダボダ先生

RADIANT10周年を記念した特別インタビュー第三弾では、立命館大学で働く海外出身の研究者にフォーカスし、研究のみならずプライベートの過ごし方についてもお話を伺いました。

今回は、国際教育推進機構の准教授、パラバート・ブッディカ・カンダボダ先生です。留学生から研究者の道に進まれた軌跡を、今日はリラックスしてお伺いしますね。

<立命館への道程>

RADIANT、以下R: まず、自己紹介と、立命館での今のポジションについて教えていただけますか?

パラバート・ブッディカ・カンダボダ先生、以下Kanda: はい、パラバート・ブッディカ・カンダボダです。今は国際教育推進機構の准教授をしています。実は2013年から働いているので、今年で13年目になるんですよ。最初は契約講師としてスタートしました。

R: 13年ですか、長いですね!立命館に来るまでのキャリアパス、ぜひ詳しく聞きたいです。もともとは研究者志望じゃなかったと伺いましたけど。

Kanda: ええ、まさにその通りで、我ながらかなり意外な道筋だと思っています!名古屋大学で修士と博士を取って、名大と愛知東邦大学で非常勤講師をした後、立命館に来ました。
 もっと昔に遡ると、日本での生活はAPU(立命館アジア太平洋大学)の学部に入学した時から始まっているんです。正直言って、四半世紀経った今でもまだ日本に住んで、ましてや研究者として働いているなんて、全然想像していませんでしたね!
 高校時代はいたって普通の生徒で、当時の夢は、父親のように軍人になって世界を巡ることでした。でも、大卒の資格があればもっと上の階級を目指せるかも、と気づいたのがこの紆余曲折の始まりです。ある時母から「軍人になりたければ、その前に博士号を取ってきなさい」と言われ、はい、って言ってしまったんです。その時、博士号がどういうものなのか、取るのに何年かかるのか、正直全然知らなかったんですけどね(笑)。来日することになったきっかけとしては、いろいろと進学先の大学を考えているときに以前日本に住んだ経験があった父が、「この道に進め」と後押ししてくれたことです。

R: すごい運命のめぐり合わせですね!日本での学生生活の始まりは大変でしたか?

Kanda: 大変でしたよ。APUでの最初の適応には本当に苦労しました。家を離れるのも初めてだったし、勉強面でも、友達づくりでも。でも、APUの2年生の時に出会った先生がターニングポイントになって、真剣に学問に興味を持つようになったんです。APUで学士を取った頃には、軍人になるという夢は消え始めていました。

R: 最終的に研究職として立命館大学を選んだ決め手は何だったんでしょう?

Kanda: 間違いなく仕事内容ですね。特に、語学研修と学生交流を組み合わせた長期留学プログラム、GGP(グローバル・ゲートウェイ・プログラム)にすごく魅力を感じました。もともとAPUにいたので、立命館のシステムに慣れていたのも大きかったと思いますよ。

R: 海外出身研究者として、着任当初、何か特に困ったことはありましたか?

Kanda: 他の人に比べたら、私の移行はかなりスムーズだったんじゃないでしょうか。着任した時点ですでに日本に10年以上住んでいたから、言葉や日本のやり方には慣れていましたし。特に、博士号取得の道のりでかなり苦労していたので、立命館での研究職への移行は、そこまで大変だとは感じませんでした。
ただ、立命館で、特に新しく来た海外の研究者向けに改善してほしい点が一つあります。着任時の初期サポートがほとんどなかったんです。まあ、私が積極的に求めなかったから気づかなかっただけかもしれませんが。もっと深刻なのは、有期契約や非常勤の研究者が、科研費のような必須の研究資金を確保するためのサポートがちょっと弱いと感じた点です。この支援を強化すれば、立命館を研究の場として選ぶ海外研究者の評価は間違いなく上がるでしょうね。

<研究と教育>

R: 次に、先生の研究内容について詳しく聞かせてください。主な研究分野を簡単に説明していただけますか?

Kanda: 私の主な研究は、応用言語学や心理言語学の観点から、シンハラ語、日本語、英語の文処理を扱うものです。

Kanda: 他にもいろいろなプロジェクトに関わっていますよ。例えば、CHIL(ハイブリッド型国際共修)の促進、大学生の自律支援センター(SALC)の学びと課題分析、大学生向けの留学プログラムなどですね。留学生との対話では新しい視点を得られるので、それが研究の基盤になることが多くて、このプロセスを本当に楽しんでいます。

R: 立命館の研究環境について、施設、組織、支援体制を総合的に見て、評価をお願いします。

Kanda: 評価ですね。施設は10点中8点、支援プログラムも8点ですね。ただ、組織体制は少し低めの6点かな。JSPS(日本学術振興会)の申請書や外部資金申請への支援に絞ると、評価は9点に跳ね上がります。あの専門的なサポートは本当に素晴らしいです。研究支援部門のスタッフは、私の研究内容について私自身よりも詳しいんじゃないかと感じるくらいですよ!
 とはいえ、最近導入された研究予算管理システム(BCM)にはちょっと戸惑っているんです。慣れるのがなかなか難しいですね。

<仕事から離れて>

R: 話題を変えて、お仕事以外のことを聞かせてください。今、どこにお住まいですか? どんな場所ですか?

Kanda: 京都市北区に住んでいます。建勲神社とか大徳寺、金閣寺といった美しい史跡に近い、とても素敵な地域です。買い物にも困らないですし、その他の生活に必要なものも揃っていて、全体的にすごく良い環境ですよ。

R: 休日はどのように過ごされているんですか?

Kanda: 休日は家族と過ごすのが中心ですね。家族との時間は本当に楽しいです。あと、友達や町内の方々とでバーベキューをするのも大好きです。時々、大分県の別府にいる以前のホストファミリーを訪ねる旅行に行ったりもします。

Kanda: スポーツを楽しむのも好きですね。これは、もともと軍人になりたかった夢と関係しているかもしれません。競争心は今も残っているんですよ!

R: 京都でご家族とよく訪れるお気に入りの場所はありますか?

Kanda: それほど頻繁ではないですが、鴨川の河畔と京都市動物園にはよく行きます。どちらもリラックスして出かけるのに最高の場所です。

R: 立命館大学の同僚とは、仕事以外でも交流がありますか?

Kanda: ええ、もちろん。定期的に会う同僚は数人いますよ。立命館の教職員以外にも、他の研究仲間、APUや名古屋大学の卒業生、スリランカ人コミュニティの人々とも、まずまず頻繁に交流していますね。

<今後の展望>

R: 最後に、今後の展望として、立命館大学での研究について聞かせてください。

Kanda: 2023年4月にテニュアを取得できたので、今後の道筋ははっきりしました。いくつかの分野に力を入れたいと思っています。今の研究手法をさらに深めること、それから、これまでのスキルを応用して、学生向けの研究重視型の授業をより良く発展させることですね。もちろん、ハイ・インパクトジャーナルに論文をもっと発表するという目標は常に持っています。この10年間で築いてきた基盤を、さらに発展させていくことが重要だと考えています。