立命館大学 法科大学院 司法試験合格者インタビュー

Ritsumeikan University School of Law: Special Interview Series

  • 中退も考えるほどの不安を乗り越え
    手厚いサポートも活かして現役合格。
    依頼者の心の支えになる弁護士へ。

    岡 祐里奈さん

    京都大学法学部出身
    既修者コース修了(2021年度)
    2022年司法試験合格

キャリアサポートルームでアドバイスを受けると
やるべきことの優先順位が明確になった。

大学時代は裁判所書記官を目指して勉強し、裁判の傍聴にも通っていた岡さん。ある窃盗事件の刑事裁判で、高齢の被告を一生懸命に弁護する弁護士の姿に感銘を受けた。「私も当事者に寄りそう仕事がしたい」そう思って目標を弁護士に変え、法科大学院へ進学することに決めた。

家族に金銭面での負担をかけたくないとの思いから、奨学金制度が充実し、受験へのサポートが手厚いと聞いた立命館へ。ところが授業が始まった矢先、コロナ禍のため大学が閉鎖。ほかの人が、どんなやり方で、どれだけ勉強しているのかが分からないままオンラインで授業が進む。ついていけるのだろうか、合格できなければすべてが無駄になるのではと悩む日々。夏には「中退」の二文字も頭に浮かぶようになっていた。

そんな時、学内のキャリアサポートルームを訪ねて岡さんの心境は一変する。苦しい思いを聞いてもらった後、企業や国・自治体には法科大学院修了者の採用枠があること、短答式試験の合格だけでも評価が得られることを教えられ、まずは修了を目標に頑張ってみては?と励まされたのだ。「それまでは最終合格できなければ意味がないと思い込んでいたので、到達点があまりにも高く感じ、何をしていいのかさえ分かりませんでした。でも『大学院修了』『短答式合格』という一歩手前の目標を示してもらえたことで、やるべきことが明確になりましたし、勉強すること自体に大きな意味があると思えるようになりました」。その後はまず、授業内容の基礎的な部分の確認に時間をかけるようにしたという。「優先順位がつけられると、自分の勉強法に自信が持てるようにもなりました」。

サポート体制

入学前から在学中、修了後も生活面・学習面で手厚くサポートします。

過去問の完全答案を作成することを通して
頭の中が整理され、知識も定着していった。

対面での授業が再開されると、勉強熱心な同期の存在も良い刺激になったと振り返る岡さん。ラウンジで課題の論文に関する考え方を話し合ったり、雑談をしたりする時間ができ、悩みを一人で抱えることもなくなった。

1年目は授業との両立ができずに離脱した弁護士ゼミで、2年目に論文の書き方を学べたのも大きかったと話す。「過去問を解くときは完全答案を作成する」つまり、資料も参照しながら100%の答案を仕上げるよう指導を受けたのだ。「足りない知識で書くと頭が混乱することもあったのですが、自分なりに納得できる答案を書いていると、頭の中が整理され、同時に正しい知識も定着していくのが分かりました」。

中退も考えるほどの悩みを乗り越えた岡さんに、合格の決め手について聞いた。「大学のサポートだと思います。先生方が、試験につながる重要なポイントを具体的に示してくださったので、混乱することなく勉強を進めることができました。質問にも快く対応してもらえましたし、メールでの質問にも迅速に答えてもらえたのでとても助かりました。自主ゼミや弁護士ゼミでの答案の添削、キャリアサポートルームの対応を含め、少人数ならではの手厚いサポートを受けられました」。

修習後はどんな弁護士になりたいかを聞くと「実力や経験を身につけて法的なサポートができるようになるのはもちろん、依頼者の心の支えになれるような弁護士を目標にしたいと思います」と笑顔で答えてくれた。

弁護士ゼミ

立命館大学には正課外で様々な資格取得をサポートするエクステンションセンターがあり、10名〜20名の弁護士が担当する弁護士ゼミや、模試の学内実施、大手事務所訪問会など多様なサポートを行っています。