教員紹介
- グローバルヒストリー
桂島 宣弘教授
- 所属専攻:
- 日本史学専攻
- 専門分野:
- 日本思想史、徳川時代史
「鎖国」という言葉は、志筑忠雄が1801年にケンペル『日本史』を抄訳した際に用いたもので、「鎖国完成」といわれる寛永期には、その言葉すらありませんでした。しかもこの寛永期は、中国では明清王朝交替が進行しつつある激動期で、江戸幕府は「鎖国」どころか中国大陸の動向に気を配っていました。ところが、長い間、わたくしたちはこの時代を専らオランダなどヨーロッパとの関係において「閉ざされた鎖国の時代」と捉えてきました。何故でしょうか。近代以降の欧米中心主義で江戸時代を捉えることで、アジアの中に存在していた江戸時代が捉えにくくなっていたのです。わたくしの研究は、そうしたことがらを思想史的に再検討するものです。
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一般に「近代」と呼ばれる19世紀から20世紀初頭までの時期に、アジア・アフリカ諸地域で試みられた国家や社会を作り替えるための改革は、往々にして欧米諸国をモデルとする「西洋化」といったような言葉で言い表されます。私の専攻しているイランでもこの時期に軍事面での改革が行われましたが、それは「西洋化」の尺度で見ると「失敗」と評価されかねないようなものでした。ただ、改革の内実を現地の国家や社会のありようと絡めて検討すると、一概にそうとも言い切れない固有の歴史的意味を持っていたことがわかります。このように、単一の尺度では捉えきれない各地域の固有な近代のあり方を想定することで、その延長線上にある現代世界の理解をも刷新することを目指しています。
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森永 貴子教授
- 所属専攻:
- ヨーロッパ・イスラーム史専攻
- 専門分野:
- 近代ロシア社会経済史
近代ロシア商人史が専門ですが、これを出発点にユーラシア大陸の商業ネットワークや民族などを研究しています。ユーラシアではロシア人の他にユダヤ人、ギリシア人、タタール人、アルメニア人、モンゴル人などの多様な民族が独自のネットワークを形成しました。彼らは中世に北方の毛皮を、近代に中国の茶を求めて国境を越えていきました。その活動は探検も含めて太平洋、地中海にも広がっています。研究の中で面白いのは、彼らのローカルな文化や慣習の違いがあるのに、「モノ」への欲望は共通している点です。現代のグローバル社会を生きる私たちにとって、「ヒト」の交流・混淆がもたらすものを考えるのは大きな意味があると思います。
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唐澤 靖彦教授
- 所属専攻:
- 文化芸術専攻
- 専門分野:
- 軍事史
軍事史のなかでも、要塞築城が専門。特に、明治期に築造された、国土防禦のための洋式砲台・堡塁と附属建設物の研究です。様式美と機能美が一致したこの軍事建築群は、赤レンガや石等を主材料として不思議な美に溢れています。同じ時代、要塞は世界中で造られていました。アメリカ、台湾、ヨーロッパ、オーストラリア等での現地調査による比較を通じて、グローバルに存在する要塞築城がどのようなローカル性を発揮したのか、そしてローカルな要塞築城技術を生んだグローバル的動態は何かを考えながら、紀淡海峡の島々、舞鶴、広島湾の島々、佐世保、台湾の基隆と澎湖諸島、三浦半島、下関と北九州、そして対馬の山の中で泥だらけになってます。
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小川 真和子教授
- 所属専攻:
- 英語圏文化専攻
- 専門分野:
- アメリカ研究、アメリカ史
私はこれまで、太平洋を越えて国際的な平和運動や社会改良運動などに携わった日本人やアメリカ人の活動について研究してきました。 近年ではハワイへ渡った日本人水産業者や、それを取り巻くハワイ、日本、アメリカとの関連についてローカル、そしてグローバルな視点から探求しています。日本は周囲の海によっ て諸外国と隔てられた島国なのではなく、海によって世界とつながり交流してきた太平洋世界の一員と捉えています。またアメリカも太平洋の政治や経済、文化に強い影響を与えてきました。日本とアメリカの間に位置するハワイを定点観測地点として、日米関係を「海」から捉え直すというのが私の現在の研究テーマです。
COLUMN
海を渡った日系移民の足跡をたどり、 日本とアメリカの未来について考える。
英語圏文化専攻
小川 真和子
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海上で他国の船を襲って積み荷を奪う、こう聞くとそれは海賊なのでは?と思う人もいるかもしれません。しかし16~19世紀のイギリスを含む多くのヨーロッパの国々では、海軍や民間の船が政府の認可を得て戦争中に敵国の船を合法的に略奪することが許されていました。また16世紀のエリザベス女王期の略奪の成功体験を基に、海軍を活用すれば直接的間接的に富が得られるという議論も、当時の英国議会やメディアで盛んに見られました。私の研究では、近世にみられたこのような広義の海軍力行使と利益獲得(の期待)の結びつきがイギリスの政治・外交政策にどのような影響を与えたのか、またそのような略奪を統制する国際ルールは、諸国家や経済的利害集団の間のいかなる関係の中から生まれたのか、ということを探っています。
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国際コミュニケーション学域
Globalized English
- キーワード :
- Global Englishes、Formulaic Language
DAVIES MICHAEL JAMES教授
- 所属専攻:
- 国際英語専攻
- 専門分野:
- Global Englishes、Vocabulary Acquisition
The globalization of the world and the need for global citizens requires changes in how we teach in schools and universities. I'm interested in researching possible changes; for example, the approach known as CLIL can help in using language as a tool to develop deeper learning of content.
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