田中 覚 先生の研究概要

『社会シミュレーション：世界を「見える化」する』
遠藤薫ほか著（東京電機大学出版局、2017年）

本書は､社会をとりまく予測不能な問題を解決するための「社会シミュレーション」の可能性について、様々な視点から論じたものです。RARAの研究に関連するのは､「第6章　シミュレーション技術を応用した3次元文化財の透視可視化」です。ここでは､ユネスコ世界遺産などを含む有形文化財のデジタルツインを､３次元計測技術を用いて構築し､可視化やVRに基づくビジュアルシミュレーションを行うことの重要性を論じています。

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『可視化と科学・文化・社会』
竹島由里子編（コロナ社、2023年）

本書では、計算機による可視化の各種学術分野への応用事例を網羅的にとりあげています。RARAの研究に関連するのは、第3章「文化と可視化―文化財の3次元計測―」です。3次元計測で取得されるデータは、数億点以上の大規模点群という新しいタイプのビッグデータです。本書では、この新種ビッグデータを活用した、世界遺産を含む著名文化財の分析・利活用のための、内部透視、ノイズ除去、特徴ハイライト、分析型VRなどの最新技術を紹介しています。

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『コンピュータグラフィックス』改訂新版
伊藤裕之ほか著（画像情報教育振興協会、2015年）

コンピュータグラフィックスの入門書。CG分野のトップ研究者が、それぞれの専門とする分野の単元を執筆しています。入門書でありながらCGのほぼ全ての分野を網羅しており、しかも、重要だが他書が省略している部分まで丁寧に記述されています。良書であり、また、これだけでCGエンジニア検定の学習にも十分な学習書です。

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『京都の歴史GIS : バイリンガル版』
矢野桂司ほか編（ナカニシヤ出版、2011年）

本書は、歴史都市・京都に関して、景観、交通、花街、京町家、古写真、祭礼などを含む歴史空間をデジタル保存したデータについて、GIS（地理情報システム）を中核として分析・活用する立命館大学の研究プロジェクトを紹介したものです。本書は､立命館大学が採択された文科省の2つの研究プロジェクト「京都アート・エンタテインメント創成研究」(2002-2006年)､「日本文化デジタル・ヒューマニティーズ拠点」(2007-2011年)の成果報告でもあります。

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