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2020.10.05 research

2020/10/01 総合科学技術研究機構 専門研究員の前大純朗先生(本学部所属)の研究が「Medicine and Science in Sports and Exercise」に原著論文として掲載されました。

総合科学技術研究機構 専門研究員の前大純朗先生(本学部所属)が本学部教授 伊坂忠夫先生、金久博昭先生、同学部OB 猛さん、同4回生 呉宇航さん、本研究科博士課程後期課程2回生 草川祐生さん、同修士課程前期課程1回生 桜井洸さん、グローバルイノベーション研究機構専門研究員 杉山敬先生共同まれた研究、「Medicine and Science in Sports and Exercise原著論文として掲載されました

 

大腿部の裏側に位置するハムストリングスは、膝関節の屈曲と股関節の伸展に作用する筋であり、その筋長はこれら二関節の角度の影響を受けます。本研究では、ハムストリングスの筋長と膝関節および股関節の角度との関係に着目し、ハムストリングスがより伸ばされる座位での膝関節屈曲(レッグカール)トレーニングは、伏臥位(うつ伏せ)で行う場合と比べ、ハムストリングスの筋肥大の程度が1.5倍大きいことを、Siemens 3T MRIを用いて明らかにしました。また、筋損傷に対する抵抗性は両トレーニングによって同様に高まることも分かりました。本研究の結果は、スポーツパフォーマンスの向上や肉離れの予防、および加齢に伴う筋萎縮への対策を目的としたトレーニングプログラムを作成するうえで、重要な知見となると考えられます。

 

Sumiaki Maeo, Huang Meng, Wu Yuhang, Hikaru Sakurai, Yuki Kusagawa, Takashi Sugiyama, Hiroaki Kanehisa, Tadao Isaka (2020). Greater hamstrings muscle hypertrophy but similar damage protection after training at long vs short muscle lengths. Medicine & Science in Sports & Exercise (Published Ahead of Print) doi: 10.1249/MSS.0000000000002523

 

Journal website:

https://journals.lww.com/acsm-msse/Abstract/9000/Greater_Hamstrings_Muscle_Hypertrophy_but_Similar.96180.aspx

(ニュース)20201005-1

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2020.09.28 research

2020/09/11 本研究科博士課程後期課程2回生の草川祐生さん の研究が「Journal of Foot and Ankle Research」に原著論文として掲載されました。


スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程2回生の草川 祐生さんが同学部・研究科教授 伊坂忠夫先生、同学部教授 金久博昭先生、同研究科博士課程後期課程 今井あい子さん、総合科学技術研究機構准教授 栗原俊之先生、同研究機構専門研究員 前大純朗先生、グローバルイノベーション研究機構専門研究員 杉山敬先生と共同で取り組まれた研究が、「Journal of Foot and Ankle Research」に原著論文として掲載されました。

この研究論文は、扁平足や凸足を有する高齢女性において足趾屈曲筋力と通常歩行速度との間に関係性を認めるものの、正常足を有する高齢女性では同様の関係性を認めないことを明らかとしました。

Yuki Kusagawa, Toshiyuki Kurihara, Aiko Imai, Sumiaki Maeo, Takashi Sugiyama, Hiroaki Kanehisa & Tadao Isaka. (2020). Toe flexor strength is associated with mobility in older adults with pronated and supinated feet but not with neutral feet. J Foot Ankle Res, 13;55.

Journal site: https://jfootankleres.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13047-020-00422-y

(ニュース)20200923-2

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2020.09.16 research

本研究科博士課程前期課程1回生杉本岳史さんの研究が「Psychology of Sport & Exercise」に原著論文として掲載されることが確定しました。


スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程1回生 杉本岳史さんが、スポーツ健康科学部・同研究科橋本健志教授、伊坂忠夫教授、菅唯志助教、塚本敏人助教、南ウェールズ大学Damian M. Bailey教授と共同まれた研究論文Psychology of Sport & Exerciseに原著論文として掲載されることが確定しました

 

これまでに本研究グループは、高容量高強度間欠的運動が同一運動量の中強度定常運動よりも運動後の認知実行機能を効果的に改善させることを明らかにしています(Tsukamoto et al., Physiol Behav. 2016)。しかしながら、高容量高強度間欠的運動は、運動量が多く、また、運動時間も長いため運動継続性を妨げる可能性が考えられます。本研究では、この問題を解決すべく、高容量高強度間欠的運動よりも少ない運動量と短い運動時間で実施可能な低容量高強度間欠的運動が、運動後の認知実行機能に及ぼす効果を検討しました。その結果、1分間の高強度運動と1分間の低強度運動を繰り返し10セット施行した20分間の低容量高強度間欠的運動は、それよりも運動量と運動時間が2倍量多い40分間の中強度定常運動と同程度に運動後の認知実行機能を改善させることを明らかにしました。したがって、本研究の結果は、低容量高強度間欠的運動が、低運動量かつ短時間で実施可能であるにも関わらず、効果的かつ効率的に認知実行機能を改善させることを明らかにするとともに、脳機能の維持・改善に役立つ運動処方を開発する上で重要な知見を提供し得たと考えられます。

 

Takeshi Sugimoto, Tadashi Suga, Hayato Tsukamoto, Thomas A. Calverley, Daichi Tanaka, Saki Takenaka, Keigo Tomoo, Kento Dora, Damian M. Bailey, Tadao Isaka, Takeshi Hashimoto. Similar improvements in inhibitory control following low-volume high-intensity interval exercise and moderate-intensity continuous exercise. Psychology of Sport & Exercise, 2020.

https://doi.org/10.1016/j.psychsport.2020.101791

 

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2020.09.16 research

2020/07/20 本研究科博士課程前期課程2回生森理紗子さんの研究が「Biochemical and Biophysical Research Communications」に原著論文として掲載されました。


スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程2回生森理紗子さんが食マネジメント学部の助手・横川拓海先生、教授・藤田聡先生と共同で取り組まれた研究が、「Biochemical and Biophysical Research Communications」に原著論文として掲載されました。

 近年、骨格筋量の維持・増進におけるビタミンDの重要性が多く報告されています。この論文では、坐骨神経切除により萎縮したマウスの下肢筋において、ビタミンD代謝に関連しているタンパク質の発現量が変化していることを報告いたしました。これは、骨格筋量の減少において、ビタミンDの代謝が関連している可能性を示唆しています。本研究は、骨格筋におけるビタミンDの作用を解明するための一助となる可能性があります。

 

Mori, R., Yokokawa, T., & Fujita, S. (2020). Modified expression of vitamin D receptor and CYP27B1 in denervation-induced muscle atrophy. Biochemical and Biophysical Research Communications529(3), 733-739.

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2020.09.16 research

2020/9/1 本研究科OB 鳥取伸彬さん(現総合科学技術研究機構所属)の研究が「Physiological Reports」に原著論文として掲載されました。


本学総合科学技術研究機構 専門研究員 鳥取 伸彬さん(20203月博士課程後期課程修了)が同研究科の教授・藤田聡先生、教授・伊坂忠夫先生、助教・菅唯志先生と共同で取り組まれた研究が、「Physiological Reports」に原著論文として掲載されました。

 一般的に、各関節の最大トルク(回転力)は体積や横断面積などの筋サイズによって決定されることが明らかとなっています。この研究論文は、思春期前児童の膝関節を対象に、筋サイズだけでなく、回転軸から作用点までの垂直距離であるモーメントアームも最大トルクと関連することを明らかとしました。さらに、モーメントアームは固有筋力(単位筋横断面積あたりのトルク)とも関係性が確認されました。これらのことから、思春期前児童において、モーメントアームは膝関節伸展トルク発揮における重要な要因の1つであることが示唆されました。

 

Nobuaki Tottori, Tadashi Suga, Miyuki Hori, Tadao Isaka, and Satoshi Fujita. Impact of moment arm on torque production of the knee extensors in children. Physiological Reports, 8(17), e14521, 2020.

 

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2020.08.21 research

本学部3回生友尾圭吾さんの研究が「Physiological Reports」に原著論文として掲載されました。


本学部3回生友尾圭吾さんが、同学部・同研究科菅 唯志助教、塚本敏人助教、橋本健志教授、伊坂忠夫教授らと共同で取り組まれた研究論文が「Physiological Reports」に原著論文として掲載されました。

 

 この研究論文は、高強度レジスタンス運動と同一の総仕事量(強度x回数)を用いた低強度レジスタンス運動が高強度レジスタンス運動と同程度に運動後の認知実行機能を改善させることを明らかにしました。

 これまでにレジスタンス運動後の認知実行機能の改善程度は、低強度運動よりも高強度運動が高いことを本研究グループが明らかにしています(Tsukamaoto et al. PLoS One, 2017)。本研究では、レジスタンス運動誘発性の認知実行機能の改善程度は、単に運動強度に依存するのではなく、運動に用いる総仕事量も重要なトレーニング変数であることを示唆しました。高強度レジスタンス運動は、高齢者や有疾患者に施行することがしばしば困難です。本研究の結果は、低強度レジスタンス運動であってもそれに用いる総仕事量を増加させることで、効果的に認知実行機能を亢進できることを示唆しており、脳機能の維持・改善に効果的な運動処方を開発する上で重要な知見を提供し得たと考えられます。

 

Tomoo, K., Suga, T., Sugimoto, T., Tanaka, D., Shimoho, K., Dora, K., Mok, E., Matsumoto, S., Tsukamoto, H., Takada, S., Hashimoto, T., & Isaka, T. (2020). Work volume is an important variable in determining the degree of inhibitory control improvements following resistance exercise. Physiological Reports, 8(15), e14527.

https://doi.org/10.14814/phy2.14527

(ニュース)20200821-3

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2020.08.21 research

本研究科博士課程前期課程1回生杉本岳史さんの研究が「Medicine and Science in Sports and Exercise」に原著論文として掲載されることが決定しました。


スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程1回生杉本岳史さんのスポーツ健康科学部・同研究科橋本健志教授、伊坂忠夫教授、菅唯志助教、塚本敏人助教と共同まれた研究論文Medicine and Science in Sports and Exerciseに原著論文として掲載決定しました

 

この研究論文は、15分間の歩行運動中に下肢の血流制限を伴いながら行うことで、通常の歩行運動よりも運動直後の認知機能(とりわけ実行機能)を改善させることを明らかにしました。この結果は、血流制限下歩行運動が通常歩行運動よりも乳酸産生を亢進させるとともに、一酸化窒素やノルアドレナリンの増加を基軸として脳の活性化を促し、実行機能を改善させうる可能性を示唆するものです。血流制限下歩行運動は、低強度かつ短時間で行えることから、高強度や長時間の運動を行うことが困難な高齢者や有疾患者でも比較的に実施しやすいことから(ただし、血流制限を伴うことから、安全に行うための適切な処置が必要とされます)、このような対象者における認知症の予防効果が期待できます。したがって、血流制限下歩行運動は、認知機能の維持・改善に有効な運動方策の1つとして役立つことが考えられます。

 

Takeshi Sugimoto, Tadashi Suga, Keigo Tomoo, Kento Dora, Ernest Mok, Hayato Tsukamoto, Shingo Takada, Takeshi Hashimoto, Tadao Isaka. Blood flow restriction improves executive function following walking. Medicine and Science in Sports and Exercise, 2020.

https://doi.org/10.1249/MSS.0000000000002446

(ニュース)20200821-5

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2020.08.21 research

本研究科博士課程前期課程1回生杉本岳史さんの研究が「Physiological Reports」に原著論文として掲載されました。


スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程1回生 杉本岳史さんのスポーツ健康科学部・同研究科同研究科橋本健志教授、伊坂忠夫教授、菅 唯志助教、塚本敏人助教と共同まれた研究論文Physiological Reportsに原著論文として掲載されました

 

この研究論文は、20分間の中強度自転車運動を20分間の休息を挟んで、2セット行う間断的運動が、40分間継続して行った中強度自転車運動と同程度に運動後の認知機能(とりわけ実行機能)を改善させることを明らかにしました。また、本研究の結果では、間断的運動条件の2セット目の主観的運動強度が、継続的運動条件中の後半20分間よりも低値を示すことを明らかにしました。運動中の主観的運動強度が低いこと(つまり、より楽に感じること)は、運動の継続性を高めると考えられています。したがって、間断的運動は継続的運動よりも高い運動継続性を伴って、認知機能の維持・増進において有効な運動様式である可能性が示唆されました。

 

Takeshi Sugimoto, Tadashi Suga, Hayato Tsukamoto, Keigo Tomoo, Kento Dora, Takeshi Hashimoto, Tadao Isaka. Effect of repeated bouts versus a single bout of moderate-intensity exercise on postexercise inhibitory control. Physiological reports, 2020.

https://doi.org/10.14814/phy2.14528

(ニュース)20200821-2

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2020.07.09 research

2020/7/2 本学部卒業生の冨田大智さんの研究が「BMC Research Notes」に原著論文として掲載されました。


昨年度に本学部を卒業した冨田大智さんの本学部伊坂忠夫教授、長野明紀教授,寺田昌史講師,菅 唯志助教,大塚光雄助教と共同で取り組まれた研究が、「BMC Research Notes」に原著論文として掲載されました。

 これまで足趾長や膝関節モーメントアーム長が陸上短距離走選手における100m走のスプリントパフォーマンスにおいて、重要な形態的因子であることを明らかにしています(Tanaka et al. Scand J Med Sci Sports. 2017; Miayke et al. Eur J Appl Physiol. 2017)。また、これらの形態的因子は、400m走のスプリントパフォーマンスにおいても重要の役割を果たす可能性を明らかにしています(Tomita et al. BMC Res Notes. 2018; Tomita et al. Transl Sports Med. 2018)。一方、100m走あるいは400m走の高いスプリントパフォーマンスを達成するための特有の形態的因子は明らかにされておりませんでした。この研究論文では、400m走を専門としている短距離選手の大腿骨長と脛骨長の比(つまり、大腿骨長に対する脛骨長の比率が高い)が400m走のスプリントパフォーマンスに関連することを明らかにしました。これに対し、このような関係は、100m走を専門としている短距離選手では認められませんでした。この結果は、下肢骨長が400m走のスプリントパフォーマンスに関連する特有の形態的因子である可能性を示唆しています。この研究論文は、冨田大智さんの3編目の国際学術論文になります。

 

Tomita D, Suga T, Terada M, Tanaka T, Miyake Y, Ueno H, Otsuka M, Nagano A, Isaka T. A pilot study on a potential relationship between leg bone length and sprint performance in sprinters; are there any event-related differences in 100-m and 400-m sprints? BMC Res Notes 22;13(1):297, 2020.

doi: 10.1186/s13104-020-05140-z.

(ニュース)20200709-3

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2020.06.18 research

本学部1期生 横川拓海さんが取り組まれた研究論文が、「Biochemical and Biophysical Research Communications」に掲載されました。


横川拓海先生 (本学部1期生→京都大学大学院→立命館大学食マネジメント学部 助手)、佐藤幸治准教授(神戸大学)、成澤諒子さん(本学部卒業生)、木戸康平先生(本学部1期生→本研究科→福岡大学 助教)、森理紗子さん(本研究科前期課程)、岩中伸壮 講師(京都光華女子大学)、林達也教授(京都大学)、橋本健志教授(本学部)が取り組んだ研究が「Biochemical and Biophysical Research Communications」に原著論文として掲載されました。

本研究では、性ホルモンの一種であるデヒドロエピアンドロステロン (DHEA)が示す抗肥満効果の分子機序を、細胞培養実験により検証しました。その結果、DHEA5-adenosine monophosphate-activated protein kinase (AMPK) の活性化ならびにmammalian target of rapamycin complex 1 (mTORC1)の不活性化をもたらすと共に、脂肪細胞分化ならびに脂質蓄積を抑制することが明らかとなりました。これらの研究成果は、DHEAの生理作用の分子機序にAMPKならびにmTORC1が関与していることを示唆しています。

https://doi.org/10.1016/j.bbrc.2020.05.136

 

Yokokawa T*, Sato K, Narusawa R, Kido K, Mori R, Iwanaka N, Hayshi T, and Hashimoto T. Dehydroepiandrosterone activates 5-adenosine monophosphate-activated protein kinase and suppresses lipid accumulation and adipocyte differentiation in 3T3-L1 cells. Biochem Biophys Res Commun. 528(3), 612-619, 2020

*corresponding author


(ニュース)20200618-1

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2020.05.26 research

2019年度スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程修了生 作島弘起さんが取り組まれた研究論文の「Biochemical and Biophysical Research Communications」への掲載が決定しました。


2019年度スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程修了生 作島弘起さんが、スポーツ健康科学部・同研究科教授 橋本健志先生、宮本直和先生(順天堂大学スポーツ健康科学部准教授)、川万紀さん(本研究科博士課程後期課程3回生)、大崎智彦さん(京都大学人間・環境学研究科博士課程前期課程修了生)と共同で取り組まれた研究論文の「Biochemical and Biophysical Research Communications」への掲載が決定しました。

この研究では、複数の濃度の低酸素環境下(5%、10%、15%、20.9O₂)にて骨格筋細胞の培養を行うことで、酸素環境そのものが骨格筋細胞の形態的特性に与える影響を検討しました。本研究結果から10%、15%の低酸素環境が通常酸素環境20.9%と比較して、骨格筋細胞の生育を促し、筋肥大シグナル発現を促進することで筋肥大を誘導することを初めて示しました。この結果は、適度な低酸素という外的刺激が骨格筋細胞の成長に及ぼす分子メカニズムの理解を進め、サルコペニアに対する効果的な運動処方の開発に寄与するものと考えられます。

 

Koki Sakushima, Maki Yoshikawa, Tomohiko Osaki, Naokazu Miyamoto, Takeshi Hashimoto. Moderate hypoxia promotes skeletal muscle cell growth and hypertrophy in C2C12 cells. Biochemical and Biophysical Research Communications, 2020

https://doi.org/10.1016/j.bbrc.2020.02.152

(ニュース)20200527-1

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2020.05.22 research

2019年度スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程修了生 久米 航さんが取り組まれた研究論文の「Nutrients」への掲載が決定しました。


2019年度スポーツ健康科学研究科博士課程前期課程修了生 久米 航さんが、スポーツ健康科学部・同研究科教授 橋本健志先生、安田 純さん(本研究科博士課程後期課程修了生)と共同で取り組まれた研究論文の「Nutrients」への掲載が決定しました。

本研究は、若年健常者を対象に、レジスタンス運動時の食事(十分なたんぱく質を含有する朝食)摂取タイミング(運動1時間半前、運動直後、食事摂取なし)に対する筋タンパク質分解の急性応答をクロスオーバーデザインで検討した初めての研究です。その結果、レジスタンス運動直後の食事摂取は、運動1時間半前、食事摂取なしと比較して、運動後の筋タンパク質分解を効果的に抑制することを示しました。食事摂取によって多く分泌されるインスリンの筋タンパク質分解抑制作用に起因すると考えられました。近年、筋肉量の維持に関し、朝食時にたんぱく質を十分量摂取することの重要性が示唆されていますが、食事前にレジスタンス運動を習慣的に実施することによって、より効果的に筋肉量を維持・増加させることができる可能性が示唆されました。

 

Wataru Kume, Jun Yasuda, Takeshi Hashimoto. Acute effect of the timing of resistance exercise and nutrient intake on muscle protein breakdown. Nutrients, 2020.

https://www.mdpi.com/2072-6643/12/4/1177

(ニュース)20200522-4

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2020.05.22 research

2020/04/17本研究科博士課程前期課程修了生(2019年3月修了) 伊藤宏人さんの論文が「Temperature」に掲載されました。


20193月にスポーツ健康科学研究科・博士課程前期課程を修了した伊藤宏人さんが、スポーツ健康科学部教授 後藤一成先生、株式会社日本トリムと共同で取り組まれた研究論文が「Temperature」のオンライン版に掲載されました。

この研究では、スポーツ競技者12名を対象に、暑熱環境下での長時間運動時の電解水素水摂取の影響を検討しました。その結果、電解水素水の摂取時には等量の浄水摂取時と比較して、運動時のエネルギー消費量は低下(エネルギー効率の改善)することが明らかになりました。このことは、暑熱環境や屋内での長時間のスポーツ競技時における有効な水分摂取を考える上で、貴重な知見になると考えられます。

Hiroto Ito, Shigeru Kabayama, Kazushige Goto. Effects of electrolyzed hydrogen water ingestion during endurance exercise in a heated environment on body fluid balance and exercise performance. Temperature, 2020 (in press).

(ニュース)20200522-2

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2020.05.22 research

スポーツ健康科学研究科・博士課程後期課程3回生 吉川万紀さんが取り組まれた研究論文が、「Molecular Biology Reports」に原著論文として掲載されることが決定しました。


スポーツ健康科学研究科・博士課程後期課程3回生 吉川万紀さんが、スポーツ健康科学部教授 橋本健志先生、薬学部准教授 藤田隆司先生、京都府立医科大学 教授 西野輔翼先生、北海道大学水産学部教授 宮下和夫先生、細川雅史先生と共同で取り組まれた研究論文「Fucoxanthinol attenuates oxidative stress-induced atrophy and loss in myotubes and reduces the triacylglycerol content in mature adipocytes」が、「Molecular Biology Reports」に原著論文として掲載されることが決定しました。

 

本研究では、わかめなどの褐藻類に含まれる成分であるフコキサンチンの体内代謝産物であるフコキサンチノールが、骨格筋細胞に対して酸化ストレス由来の筋萎縮および筋細胞減少を抑制すること、また、脂肪細胞に対して脂肪の分解を高め、中性脂肪の蓄積を抑制することを確認しました。本研究の結果から、フコキサンチノールがサルコペニア肥満を抑制しうる素材であることが明らかとなりました。

https://link.springer.com/article/10.1007/s11033-020-05369-8

(ニュース)20200522-1

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2020.04.06 research

2020/04/03本研究科博士課程後期課程1回生 林七虹さんの論文の「European Journal of Applied Physiology」への掲載が決定しました。


スポーツ健康科学研究科・博士課程後期課程1回生 林七虹さんが、スポーツ健康科学部教授 後藤一成先生八津谷陽香さん(2020年本研究科博士課程前期課程修了生)、森寿仁さん(兵庫県立大学)、伊藤宏人さん(2019年本研究科博士課程前期課程修了生)、Dr. Claire BadenhorstMassey大学、ニュージーランド)と共同で取り組まれた研究論文の「European Journal of Applied Physiology」への掲載が決定しました。

 

この研究では、健常男性を対象に、暑熱・低酸素環境下で持久性運動時のヘプシジン応答を検討しました。ヘプシジンは鉄の吸収や利用を阻害するホルモンであり、体内の鉄代謝を制御しています。低酸素環境での運動は以前から持久性パフォーマンスの向上を目的として実施されていますが、近年では暑熱を付加した暑熱・低酸素環境での運動が注目されています。スポーツ競技者のコンディションに関わる鉄代謝という面から暑熱・低酸素環境での運動を検討したのは本研究が初めてとなります。本研究の結果から、運動を実施する際に暑熱および低酸素ストレスを付加しても鉄代謝応答に影響を及ぼさないことが明らかとなりました。

 

Nanako Hayashi, Haruka Yatsutani, Hisashi Mori, Hiroto Ito, Claire Badenhorst, Kazushige Goto. No effect of supplemented heat stress during an acute endurance exercise session in hypoxia on hepcidin regulation. European Journal of Applied Physiology, 2020 (in press).

(ニュース)20200406-2

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2020.04.02 research

2020/03/20本研究科博士課程後期課程の濱口佳奈子さんの研究が国際誌「Int. J. Environ. Res. Public Health」に掲載されました。


スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程の濱口佳奈子さんが、スポーツ健康科学部の真田樹義先生、家光素行先生、栗原俊之先生らと共同で取り組まれた研究内容が「Int. J. Environ. Res. Public Health」へ掲載されました。

 

骨密度の低下に関連する動脈硬化指標を用いて中年期女性を分類し,骨密度と身体活動および栄養摂取の関連について分析を行ったところ,動脈硬化指標の高いグループにおいて骨密度は1日平均歩数や食事からの不飽和脂肪酸,およびビタミンE摂取量と有意な正の相関を示しました.このことから動脈硬化リスクの高い対象者では血流の改善を促す運動処方として歩数の増加や抗炎症抗酸化成分の摂取に留意した食事指導の併用が骨粗しょう症予防に有益である可能性が示唆されました.

 

Kanako Hamaguchi, Toshiyuki Kurihara, Masahiro Fujimoto, Koji Sato, Motoyuki Iemitsu, Takafumi Hamaoka, Kiyoshi Sanada. Associations among Bone Mineral Density, Physical Activity and Nutritional Intake in Middle-Aged Women with High Levels of Arterial Stiffness: A Pilot Study. Int. J. Environ. Res. Public Health. 2020

(ニュース)20200402-4

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2020.04.02 research

2020/03/20本研究科博士課程後期課程の西村朋浩さんの研究が国際誌「Journal of Physical Therapy Science」に掲載されました。


スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程の西村朋浩さんが、スポーツ健康科学部の真田樹義先生、栗原俊之先生らと共同で取り組まれた研究内容が「Journal of Physical Therapy Science」へ掲載されました。

 

本研究は、高齢者におけるサルコペニアとロコモティブシンドロームの合併が歩行能力および日常生活動作(ADL)におよぼす影響について検討しました。地域在住及び骨折により入院中の高齢者を対象とし、対照群、ロコモ単独群、サルコペニア単独群およびロコモ・サルコ合併群に分類した上で、Timed Up and Go testを転倒指標、老研式活動指標をADL指標として測定し比較検討を行いました。その結果、ロコモとサルコペニアが合併することで転倒リスクが増加し、ADLが減少することが明らかとなりました。

 

Tomohiro Nishimura, Aiko Imai, Masahiro Fujimoto, Toshiyuki Kurihara, Kentaro Kagawa, Taketoyo Nagata, Kiyoshi Sanada. Adverse associated with the locomotive syndrome with sarcopenia on walking ability and performance of activities of daily living among Japanese elderly females. Journal of Physical Therapy Science. 2020 Mar; 32(3) : pp227-232.

(ニュース)20200402-1

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2020.03.16 research

2020/2/11 本研究科博士課程後期課程3回生泉本洋香さんの研究が「International Journal of Sports Medicine」に原著論文として掲載されました。


スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程3回生の泉本洋香さんが本校スポーツ健康科学部・伊坂忠夫先生、金久先生、栗原俊之先生、前大純朗先生、杉山敬先生と共同で取り組まれた研究が、「International Journal of Sports Medicine」に原著論文として掲載されました。

本研究によって、ゴルフ選手の体幹筋形態はスイング中の体幹部の動作に適応して左右非対称であることが確認され、体幹筋体積やその左右差は速いクラブヘッドスピードを生み出すことに貢献していることが明らかになりました。

https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/html/10.1055/a-1087-2332

 

Izumoto Y., Kurihara T., Maeo S., Sugiyama T., Kanehisa H., Isaka T., (2020). Relationship between Trunk Muscularity and Club Head Speed in Male Golfers. International Journal of Sports Medicine

(ニュース)20200316-1

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2020.03.05 research

2020/03/03本研究科後藤一成教授の研究内容が紹介されました。


スポーツ健康科学研究科・後藤一成教授の研究内容が「shiRUto」に紹介されました。

この研究は、女性スポーツ競技者において頻発する鉄欠乏の発症要因として、肝臓から放出されるホルモンである「ヘプシジン」に着目をしたものです。記事には、ヘプシジンの分泌を誘発する運動刺激や過剰な分泌を抑制する上での留意点に関するコメントが掲載されています。

なお、本記事に関わる一連の研究は、国立スポーツ科学センター・石橋彩研究員(20183月修了)、笠井信一研究員(20193月修了)、小島千尋研究員(20193月修了)、本研究科博士課程後期課程3回生角 大地さん、博士課程前期課程2回生林 七虹さんが中心となり実施されたものです。

 

掲載先

shiRUto【知ると、ツナガル、ウゴキダス】

https://shiruto.jp/sports/1988/

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2020.02.20 research

2020/2/15 本研究科博士課程後期課程2回生工藤将馬さんの研究が「Gait & Posture」に原著論文として掲載されました。


スポーツ健康科学研究科博士課程後期課程2回生の工藤将馬さんが本校スポーツ健康科学部教授・長野明紀先生、同学部特任助教・佐藤隆彦先生、産業技術総合研究所運動機能拡張研究チーム主任研究員・藤本雅大先生と共同で取り組まれた研究が、「Gait & Posture」に原著論文として掲載されました。 


 歩行運動や走行運動中において、複数の関節と筋を含む体幹部(身体の胴体部)は、それらの解剖学的な構造や機能に起因して複雑な運動をすることが報告されています。本研究では、この体幹部の複雑な運動を評価する際に適した身体モデルを構築しました。これは、歩行や走行運動中における体幹部の動作解析や体幹筋の役割を適切に評価するうえで重要な知見となります。

 

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0966636220300709

 

Kudo S., Fujimoto M., Sato T., and Nagano A., (2020). Determination of the optimal number of linked rigid-bodies of the trunk during walking and running based on Akaike’s information criterion. Gait & Posture, In Press.

(ニュース)20200220-1

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