教員紹介
- 格差
デジタル情報社会の中で、一時期は図書館不要論も唱えられましたが、今や公共図書館は地域活性化、まちづくりの中核として活況を呈しています。公共図書館は、静かな読書と勉強の場というイメージを脱却し、出会いと交流の場として、あらゆる人びとの生活と生涯学習を支えています。大学図書館でさえも会話や飲食のできるコモンズやカフェを擁し、学校図書館も生徒の心の居場所、交流の場ともなっています。「場としての図書館」研究は、複層的な機能と空間によって大きく変容する図書館の新たな意義と社会的、教育的価値を学術的に考察する図書館情報学の新しい分野です。なので、私は図書館の新たな可能性を開拓すべく、いつも研究に夢中になっています。
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日本の近代は、台湾・朝鮮等の植民地を抱え込んだ帝国として存在しました。それは〈政治的空間〉であっただけでなく、そこで生きた人びとの〈生活の空間〉でもありました。さまざまな笑い、泣き、喜び、哀しみを抱えながら生を営み、そして死を迎えた空間でした。私の研究は、そこで繰り広げられた人びとの生と死、とくに貧困・抑圧・病いに喘ぎ、斃れた人びとにどのような医療や救済が行われたのかを歴史的に明らかにしていくことです。それは過去のことではなく、現代社会が抱える困難にも通底しています。それらに対処し、未来を構想していく糸口をともに考えてみませんか?
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