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Cross-Cultural Encounters 1(CCE1) ――「違い」と出会い、自分なりのコミュニケーションを探る国際教養科目B群

国際教養科目(B群)「Cross-Cultural Encounters 1(以下、CCE1)」は、学部・語学レベルを問わず、多様な背景を持つ学生が集い、異文化理解とコミュニケーションについて学ぶ入門科目(1・2回生配当)です。 日本語と英語のバイリンガル環境のもと、ディスカッションやグループワークを中心に、学生同士が意見を交わしながら学びを深めていきます。

今回は、2025年度秋学期に衣笠キャンパスで開講されたクラス(GDクラス/担当教員:庄子 萌先生)の授業の様子を紹介します。学生たちはグループごとに、「違いを乗り越え、キャンパスにおけるネットワークを広げるために何ができるか」という問いを立て、国際交流や言語学習を促進する施設・BBP(Beyond Borders Plaza)を活用し、イベントの企画・実施に取り組みました。見学した回は、その集大成となるポスター発表であり、各グループが実施したイベント内容に加え、得られた気付きや手応え、課題について発表しました。

本記事では、授業の様子に加え、教員、受講生、元受講生であるTAへのインタビューを通して、CCE1の特徴と学生たちの変化を紹介します。


履修前のイメージと、授業を通して見えてきた学び

CCE1を履修した学生の動機はさまざまです。留学経験を通して異文化への関心を深めた学生もいれば、「英語に触れる授業をできるだけ多く履修したい」という思いから履修を決めた学生もいました。

「CCE2を先に履修していて、その内容がとても面白かったので、CCE1も履修しました。英語の比重が少し違うだけだと思っていましたが、実際は扱うテーマや学びの深さがまったく違っていて、良い意味で想像を超えていました」(国際関係学部2回生・国内学生)

一方で、英語で話すことに強い不安を抱えながらも、挑戦の気持ちから履修を決めた学生もいます。

「それまで英語で会話した経験がほとんどなく、不安はありました。でも、興味を持ったことには思い切って取り組んでみたいと思い、履修を決めました」(産業社会学部2回生・国内学生)

こうした履修前のイメージは、授業を重ねる中で変化していきます。CCE1が語学力の向上そのものを目的とするのではなく、異なる背景をもつ他者と向き合い、考えを伝え合うプロセスを重視した科目であることに、多くの学生が気づいていきました。


教室で起こる、小さなカルチャーショック

CCE1の教室には、国内学生と国際学生が混ざり合い、多様な文化的背景を持つ学生が集まります。ディスカッションでは、価値観や前提の違いが自然と表面化します。

「LGBTQについて話し合った際、育ってきた社会や教育環境によって捉え方の前提が異なることを知り、そのギャップに驚きました」(国際関係学部2回生・国際学生)

こうした経験は、日本文化への理解にとどまらず、「国や地域ごとに異なる前提がある」という視点を学生にもたらします。CCE1では、意見の違いを対立で終わらせるのではなく、相手を尊重しながら対話を重ねる姿勢が大切にされています。

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「話せるようになった」以上の学び――自分自身への気づき

CCE1で学生が得ているのは、単なる語学力の向上だけではありません。グループワークを通じて、自分の関わり方やこれまで意識していなかった一面に気づく学生も多くいます。

「議論の中で、自然と話を整理している自分に気づきました。リーダーよりも、進行を支える役割が合っていると感じました」(国際関係学部2回生・国内学生)
「最初は一人で進めようとしていましたが、役割分担し、頼ることの大切さに気づきました」(産業社会学部2回生・国内学生)

また、英語に対する心理的なハードルが下がったという声も聞かれました。
「間違えてもいい、と分かってからは、英語で話すことへの抵抗がなくなりました。クラスメイトの一言が自信につながりました」


学生の声から見えるCCE1の学び

ポスター発表やインタビューからは、語学力の高低以上に、相手と関わろうとする姿勢や工夫がコミュニケーションを支えていることがうかがえます。
英語を母語とする国際学生の一人は、次のように振り返ります。
「日本語で話す場面も多く、もう一度日本語を頑張りたいと思いました。この授業が学習意欲を取り戻すきっかけになりました」

また、学生同士の関係性については、
「日本人学生と留学生は分かれがちですが、この授業では自然に交流できる貴重な機会だと感じました」
という声もありました。

国内学生からは、ケーススタディを通じてアサーティブ・コミュニケーションを学び、
「自分の意見を伝えながら相手を尊重することは両立できると実感しました」
という気づきが語られています。

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TAの視点――受講生から支援する立場へ

CCE1には、元受講生であるTA(Teaching Assistant)が関わっています。TAは、受講生時代の経験を活かし、現在は学生を支える立場として授業に参加しています。
「グループディスカッションが止まってしまうことや、言語の壁で困る状況は、自分も経験しました。だからこそ、今の学生の悩みがよく分かります」
TAは、必要に応じて通訳に入ったり、議論の論点を整理したりと、学生の主体性を尊重しながらサポートを行います。
「意見を発信したい、挑戦したいという気持ちがある学生にとって、とても良い授業だと思います」

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教員が描くCCE1――「うまくいかない経験」も含めた学び

CCE1を担当する庄子先生は、この授業を「コミュニケーションの練習の場」と位置づけています。
「最初からうまくできる必要はありません。むしろ、うまくいかなかった経験こそが、他者への理解や自分自身の成長につながると考えています」
授業では、言語の正確さよりも、「どう伝えようとしたか」「どう関わろうとしたか」を重視。教員はファシリテーターとして学生同士の学びを支え、学生同士で決めるグラウンドルールの設定や定期的なグループ替えを通して、自分たちの学習環境への責任感を醸成したり、多様な学生が主体的に関わり合える環境を整えています。
「CCE1は、『違いを楽しむ』と同時に、『違いによって生じる困難にどう向き合うか』を試行錯誤する場でもあります」

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履修を迷う学生のみなさんへ

CCE1は、語学力や発言力に自信がある学生だけの授業ではありません。人前で話すことに緊張する学生や、慣れない異文化との出会いに自信のない学生にも配慮した設計となっています。

【受講生の声】
「言語学習を楽しむきっかけになる授業だと思います」
「とても楽しく、多様な人と出会える授業です」

【担当教員・庄子先生からのメッセージ】
「少しだけコンフォートゾーンから踏み出し、違いを持つ他者と関わる経験そのものを大切にしています。」
「異なる背景を持つ学生との交流は、授業後も続く友人関係や、自分の専門以外の視点に触れる新鮮な経験となります。オープンな気持ちで参加すれば、多くのものを得られるはずです。」

CCE1は、学生が自分なりのコミュニケーションの形を探りながら、一歩踏み出す経験を重ねていく場です。その一歩が、大学生活の中での学びや人との関わりを、より豊かなものにしていきます。


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実在する元番組小学校を題材に社会課題解決へ挑戦 ― 大和ハウス工業株式会社様との「コーオプ演習(実践)」最終提案 ―

長期かつ発展型のインターンシップとして産官学が協力して取り組むコーオプ教育(Cooperative Education)は、1970年代に米国で確立されました。立命館大学では2005年に全国に先駆けてコーオプ教育をスタートさせ、現在では、教養科目として「コーオプ演習(実践)」を開講しています。
「コーオプ演習(実践)」は、企業が抱えている実際の課題にチームで取り組み、半年間かけて企画提案を行う、高度な課題解決型インターンシップです。2025年度は6社の連携企業にご協力いただき、3キャンパスで全10チームが課題解決に臨みました。


ここでは、12月12日(金)に大和ハウス工業株式会社 大阪本社にて実施した、大和ハウス工業株式会社チームによる最終提案の様子をご紹介します。
大和ハウス工業株式会社様と連携した「コーオプ演習(実践)」は、学部の枠を超えた学生総勢14名が受講。衣笠キャンパスとびわこ・くさつキャンパスの2チームにわかれ、それぞれ実在する京都市内の2つの閉校となった番組小学校を題材に「元番組小学校を活用した、社会課題解決を目指す新事業の創出」という課題に取り組みました。


6月の学内研究会を皮切りに、連携企業からの課題提示・顔合わせ(7月)、連携企業に出向いての研修(9月)、一次提案(10月下旬)と、チームメンバーとともに走り続けてきた半年間の学びと、一次提案時に連携企業からいただいたフィードバックをもとに、授業時間以外でのミーティングも重ねながら練り上げてきたプランを、最終提案として発表しました。


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衣笠チームの発表の様子


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BKCチームの発表の様子


発表前までは、緊張で顔をこわばらせていた学生たちも、発表が始まると堂々とした姿をみせ、最終発表までの努力の跡を見て取ることができました。半年間の学びを通して大きな成長を遂げた学生たちの今後のさらなる活躍が期待されます。


大和ハウス工業株式会社様からは8名が出席いただき、学生の提案に対して温かいコメントと改善点の提案をお一人ひとりからいただきました。学生たちの頑張りはもちろん、ここまで学生たちを導いてくださった大和ハウス工業株式会社の皆さまのご尽力のほどはうかがい知れません。本学の学びを支えてくださっている連携企業の皆さまに、改めて感謝の意を表します。


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大和ハウスグループのシンボル「エンドレスハート」を囲んでの集合写真


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1回生が挑むリアルな企業課題─キャリア教育科目「社会と学ぶ課題解決」SMBC日興証券様との前半プロジェクトを実施

 キャリア教育科目「社会と学ぶ課題解決」(教養科目C群・社会で学ぶ自己形成科目)は、学部1回生向けの産学連携PBL科目として、春学期、秋学期に、衣笠キャンパス、びわこ・くさつキャンパス(BKC)、大阪いばらきキャンパス(OIC)で開講しています。本授業では、連携企業から提示される実社会の「リアルな課題」に1回生が学部横断型のチームで挑戦し、解決策を提案します。課題解決に必要な能力の理解・修得を促すとともに、大学で学ぶ意義や社会の動きを知る機会となることを目指しています。授業は情報収集、グループ討議、プレゼンテーションを中心としたプロジェクト活動で構成され、14回の授業コマを前半・後半の2つのプロジェクトに分け、それぞれ異なる連携企業にご協力いただきます。

※「社会と学ぶ課題解決」の科目詳細はこちらをご覧ください。

 今回、秋学期BKC開講クラス(G4クラス:担当教員・中川洋子先生)の前半プロジェクトの様子を紹介します。
 連携企業は、SMBC日興証券株式会社様(以下、SMBC日興証券様)です。
 学生たちは約1ヵ月間、一次提案と最終提案に向けて議論と準備を重ね、企業担当者の前でプレゼンテーションを行います。

■課題提示:第3回授業
 10月14日、この日はSMBC日興証券様から学生へ課題が提示される日でした。社会人と直接関わるのは今回が初めてという学生が多く、説明に耳を傾ける表情からはやや緊張した面持ちが伺えました。SMBC日興証券様からは、京都支店法人部 部長 森田雅俊様、法人課長 小出浩人様、課長代理 木下直久様の3名にご来校いただきました。
 金融業界や証券会社、株式に関する基本的な説明、講師の皆様の業務紹介に続いて、今回の課題が発表されました。

『あなたはSMBC日興証券の社員です。10年後の時価総額の上昇率が最も高いと考えられる企業を選び、その根拠を示し、プレゼンテーションを行ってください。』

 10年後の世界・日本の経済動向や社会構造の変化を踏まえ、具体的な数値を用いて予測することが求められる課題に、学生たちは早速グループワークで意見交換を始めました。
 2週間後の一次提案に向けて、どの企業を選び、どのような根拠を構築していくのでしょうか。


■一次提案:第5回授業
 10月28日、SMBC日興証券様へ初めてのプレゼンテーションを行う日を迎えました。大学では発表や意見交換の機会は多くありますが、今回は「企業の一員として、企業担当者(=上司)に向けて提案する」という設定のもと、教室にはいつも以上の緊張感が漂っていました。
 一次提案では、森田様・木下様の前で各チームが8分間の持ち時間を使って発表を行いました。メンバーで役割を分担して話すチーム、代表者がまとめて発表するチームなど、スタイルは多様です。また学生たちが挙げた社会課題は少子高齢化やAIが中心でしたが、選んだ企業はIT、医薬品、ゲーム、食品など幅広く、各チームの視点の違いが表れていました。手元資料を見つめながら懸命に説明する姿からは、この2週間の試行錯誤が伝わってきました。

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一方、質疑応答では企業の方から鋭い指摘が相次ぎました。

「単発の数値で捉えている。株価の動きも踏まえて検討してください」
「夢のある提案だが、不確定要因が多い。より定量的な分析が必要です」
「提案企業は現時点で赤字だが、社会的ニーズが高まっているという根拠は?」
「なぜ10年後に25%伸びるのか。その仮説の妥当性は?」
「CEOの名前、間違っていますよ」

 これらの指摘を受け、学生たちは“点ではなく線・面で捉える視点”や“競合環境を踏まえた分析の重要性”を自覚していきます。続くグループワークでは、今後2週間で現在の案をブラッシュアップするのか、それとも根本から再構築するのか、チーム内で活発な議論が交わされました。

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■第7回授業:最終提案
 11月11日、いよいよ最終プレゼンテーションの日を迎えました。本日は森田様・小出様・木下様の3名にご出席いただきました。学生たちは限られた時間の中で、一次提案のフィードバックを踏まえて必要なデータを収集・分析し、提案の妥当性を示すための論理構成を練り上げてきました。一次提案を受けて企業選定から見直し、一から案を再構築したチームもありました。学生たちが語る一言一言に、企業の方々の視線が向けられます。

「少子高齢化で労働力が限られる中、デジタル化を前提とした社会構造がさらに進むと予想されます」
「半導体の需要が産業・医療・自動車分野へ広がることで市場拡大が見込まれます」
「26年度は減益予測ですが、今後10年で株価が上昇すると考える理由は、市場シェアと高い財務健全性の2点です」
「当該社は複数のM&Aにより研究開発を強化しており、その成果が株価にも反映されています。今後も協業によって製品の安定性や発展が期待できます」

 一次提案と比べ、学生たちの説明は論理的で説得力を増していました。質問に対しても、「このデータを基に試算した」「過年度の動向からこのように予測した」「当該企業にはこうした技術的・組織的強みがある」といった具体的な根拠を提示しながら応答していました。
 この2週間の議論と修正の積み重ねを通じ、学生たちはデータを基に妥当性を検証する姿勢、論理的に構造化して説明する力、そしてチームで役割を補い合いながら議論を深める協働の重要性を学んでいきました。こうした学びが、発表内容にも明確に反映されていました。

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■講評・学生の声
 プレゼン終了後は企業様・学生による投票で優勝チームが決定しました。
講評では森田様より、「今回経験したグループワーク、企業分析、課題発見、解決策提示、プレゼンテーションは、まさに社会人が日々行っているフルプロセス。今回の気づきや成功・失敗のすべてが学びであり、ぜひ次の機会にも活かしほしい」とのお言葉をいただきました。
授業後の学生アンケートでは、「投資家の視点を意識したことで、企業分析や資料構成の考え方が変わった」「複数の角度から根拠を持って考えることの重要性を学んだ」といった声が寄せられました。

 なお、学生たちは現在チーム編成を新たにし、新たな企業様とともに後半プロジェクトに取り組んでいます。前半プロジェクトで得た学びを次にどう活かしていくのか、今後の更なる成長が期待されます。

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【開催報告】「国の行政組織」:農林水産省_日本の「食」を支えるチャレンジングな仕事

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本学で開講される「国の行政組織」は、各省庁から職員を派遣いただき、学生が日本の社会課題や国家公務員の役割について理解を深めることを目的としています。 


社会の第一線で活躍する実務家から直接学ぶ機会は非常で重要であり、今回は日本の根幹である「食」と「農」を担う中央省庁の政策立案の現場について、農林水産省・磯﨑眞志氏をゲスト講師としてお招きし、ご講演いただきました。 


授業冒頭、磯崎氏ご自身のキャリアについてご紹介いただきました。 

新事業・食品産業部でフードテックのプラントベーストフードに関する国際基準策定に携わった後、復興庁で東日本大震災の被災事業者支援に従事し、現在は大臣官房秘書課で採用担当を務めるなど、霞が関の中でも多様なキャリアを歩んでこられた経験が詳細に語られ、特に「現場」に足を運んで生産者や食品事業者と対話を重ねることが新たな政策立案の核となっていく旨をお話いただきました。 


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また、現在採用担当をされている農林水産省の使命について、具体的な政策課題を交えながらご説明いただきました。人口減少と過疎化が日本全体で取り組むべき課題であるという中で、特に地方の農山漁村においては「仕事がない」ということが過疎化の根本の原因であり、地方の主要産業である農林水産業を魅力的な就業先として機能させていくことが重要であると指摘されました。さらに、生産者の視点を理解するために小豆島で1ヶ月間の農業研修に参加した経験にも触れ、政策立案には現場感覚が不可欠であると強調されました。 


国際的な経験部分においては、自身の担当業務であった植物性食品(大豆ミート)の国際規格策定の事例を紹介。当時欧州主導で進められていた規格案により日本企業が不利益を被らないよう、磯崎氏は国際会議に日本代表として出席し、日本規格を紹介し、国際的なルール作りに主体的に関わりました。この経験から、「自分の発言一言で世界を変えることができた。そこに国家公務員の仕事の大きなやりがいと責任がある」と述べられました。 


講演の締めくくりでは、農林水産省のビジョン・ステートメント「生命(いのち)を支える『食』と安心して暮らせる『環境』を未来の子どもたちに継承していく」を引用し、「変化の激しい時代だからこそ、若手がチャレンジして変革を起こせるフィールドが農水省にはある。日本の未来を自分ごととして捉え、幅広い背景を持つ学生が霞が関の扉を叩いてくれることを期待している」という力強いメッセージが語られました。 

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平和人権フィールドスタディ「減災まちづくりプログラム<大船渡・夏祭りチーム>」 ~準備、運営、片付けを通して「七夕まつり」の担い手に~

教養科目「平和人権フィールドスタディ」は、教員の指導のもと、現地におけるフィールドワーク・講演・討論などを通して、平和な世界づくりに貢献する「地球市⺠」を育てようとする正課の教学プログラムです。

東日本大震災から14年となる今年度も、平和人権フィールドスタディ「減災まちづくりプログラム<大船渡・夏祭りチーム>」の受講生(13名)は、サービスラーニングセンターの正課外プログラム「大船渡盛町七夕まつりサポートプロジェクト」の参加者(18名)とともに、8月3日(日)~9日(土)の7日間、「盛町灯ろう七夕まつり」(以下、七夕まつり)の準備から運営、片付けまでを地域の方々と共に行う活動を行いました。

七夕まつりは、盆前に先祖の霊を迎える神事として盛町地区にて約300年前から続いてきたとされる伝統行事です。地域のお祭りとして盛町の住民を中心に執り行われてきましたが、東日本大震災をきっかけに、国内外からボランティアが集い、今では復興支援で訪れた人々と地域住民が交流を深める機会となっています。
関西から盛町までは航空機や新幹線で主要都市に移動した後、電車やBRTを乗り継いでおよそ10時間かかります。プログラム初日は移動にあてられるため、到着翌日から本格的な活動が始まります。

8月4日(月)は、短冊などを飾り付けた高さおよそ13メートルの竹を商店街沿いに一本ずつ立てかけたほか、吹き流しの設置などを行い、その後は、配属された各町に分かれて山車の準備なども行いました。

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翌5日(火)の午前中には渕上清市長の表敬訪問のため大船渡市役所を訪れました。まず、市職員から東日本大震災以降の復興のあゆみなどについて説明を受けたあと、グループに分かれて意見交換などを行いました。グループワーク終了後には、説明をしてくださった市職員の方を取り囲み、熱心に質問する学生も見られ、復興支援やまちづくりに対する関心の高さをうかがい知ることができました。

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そして、七夕まつり当日の6日(水)には道中踊りが、7日(木)には灯ろう七夕山車の運行が行われました。さかり中央通商店街を約1.5kmにわたって練り行く道中踊りでは、事前学習Ⅱ(7月12日にキャンパスプラザ京都で開講)および現地活動中に3曲の振りを練習した上で、「立命館」の法被に身を包んで参加しました。配属された町ごとに地域の方々と制作した山車は6日の道中踊りの後と7日の午後から夜にかけて商店街を中心に運行され、学生たちは綱を引いて「よぉい、よいどう」の掛け声を上げる他、お囃子の役を担いながら、地域一体でのお祭りを盛り上げました。

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お祭りの余韻と心地よい疲れがまだ残る8日(金)は、午前中から後片づけが行われました。商店街沿いに立てかけた竹を一本ずつ外し、短冊などを取り除く作業は想像以上に体力を要するもので、学生たちの若い力がもっとも発揮される場面の一つとなりました。

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そして、最終日の9日(土)は、お世話になった地域の方々へ想いをこめて作成した色紙をお渡しし、現地学習は終了となりました。お見送りに来てくださった方々と「また来年も来ます!」と言葉を交わす姿も見られました。

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なお、現地活動期間中、町での活動がない自由時間は、災害伝承施設や震災遺構への訪問の時間に当てられました。中には2025年2月に発災した林野火災の現場(綾里地区)を訪れる学生もおり、受講生がそれぞれに学びを深める時間となりました。

このあとは、事後学習、活動報告会と続き、現地学習での体験を言語化します。また、有志の学生により、現地活動を通した学習の延長として毎年実施している立命館大学大阪いばらきキャンパスでの大船渡直送サンマの炭火焼は今年度も現地から焼き師をお招きしつつ、11月2日(日)開催の「Global Week」に出展を予定しています。

<震災支援の歩み>
本学園では、2011年3月の東日本大震災発災後に「災害復興支援室」(2011年4月20日常任理事会)を設置し、学内外の諸機関と連携・調整をはかりながら、様々な形で復興支援活動を継続してきました。岩手県大船渡市とは2012年4月に「災害復興に向けた連携協力に関する協定」を締結、2016年度にはさらなる連携を見据えて「包括連携協定」を締結しました。多様な取り組みを協働で行うなか、「大船渡盛町七夕まつりサポートプロジェクト」は、復興支援の一環として2012年度に学生オフィスが主体となって始まりました。2020年度および2021年度のコロナ禍においては七夕まつりは中止となったものの、オンライン同窓会や過去10年間の活動写真展の開催などに形を変えてプロジェクトを継続的に実施し、これまでにのべ200名を超える学生が七夕まつりの担い手として参画してきました。

<参考>
大船渡盛町七夕まつりサポートプロジェクト -a story in 2024-


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教養科目D群「スポーツ方法実習Ⅰ(アダプテッドスポーツ)」 ~誰もがスポーツを楽しめるインクルーシブ社会を創出していく~

62027日(金)、74日(金)に、衣笠キャンパスにおいて、「スポーツ方法実習Ⅰ(アダプテッドスポーツ)」の第11回目~第13回目の授業が行われました。


本学では、教養科目のスポーツ実技科目として「スポーツ方法実習Ⅰ・Ⅱ」があります。この科目ではスポーツの実践を通じて理論・分析学習を行い、生涯スポーツのための基礎的な能力習熟と、学部・回生を越えたスポーツ集団づくり、さらにスポーツの組織者づくりを主な目的としています。2025年度は3キャンパス合わせて15種目150クラスを開講しています。


“アダプテッド”とは「人の発達や運動能力に合わせてスポーツをする」という考え方で、このクラスでは、近年ユニバーサルスポーツとして注目される「障害者スポーツ/パラスポーツ」の種目を複数体験できる授業となっています。用具やルールの工夫を通じて、障がいの有無、性別、年齢、体力の違いを超えて楽しむことのできるスポーツの創意工夫を考えることで、生涯スポーツの基礎的な能力を養うことを目指します.


11回目授業は「車いすバスケットボール」、第12回目授業は「ボッチャ」、第13回目授業は「アーチェリー」。授業では、担当教員の金山千広教授から種目の概要やルール説明を受けた後、チームに分かれて練習を行い、最後に実際に試合が行われます。

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金山教授からの説明。資料を見ながら、まず競技の概要やルールを理解します。


620日実施「車いすバスケットボール」

「車いすバスケットボール」は1940年代にアメリカで考案され、1960年第1回パラリンピックから実施されている競技です。まず、車いすの構造・操作方法・競技のルールについて学び、ドリブル、パス、シュート練習などの技術練習を行ったのち、チームに分かれて試合を行いました。受講生たちの練習の成果が十分に発揮され、巧みに車いすを操作してコートを動き回り、スピード感あふれるプレーがたくさん見られました。

受講生からは「最初は車いすに乗ることが難しく、スムーズに行きたい方向に行けなかったが、慣れてくるとドリブルを含めたボール運びもできるようになった」「ぶつかった時の衝撃の大きさなどを感じ、こんなに臨場感があるものなのかと毎回驚きだった」「腕の力だけでシュートするのが難しかった」など、これまで体験したことのあるバスケットボールの試合とは異なる新鮮な反応がありました。また、「チームでうまく連携を取らないとゴールまでたどり着けない」「試合に勝つためにはチームメートとのコミュニケーションやパス回しが有利な戦術だと思った」など、チームスポーツの楽しさ・難しさを感じた受講生も多くいたようです。

男女混合でのゲームでしたが、「シュートしてゴールリングに当たれば女子2点、男子1点」「シュートしてゴールネットに触れれば女子2点、男子1点」など独自に配点設定を行い、受講生全員で「アダプテッド」を体現しつつ楽しく授業が進みました。

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車いすのタイヤが「ハの字」になっていることでターンがしやすくなっています。また、接触プレーから選手の足を保護するため、車いすの前に「バンパー」と呼ばれる保護棒が設置されています。

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628日実施「ボッチャ」

「ボッチャ」は、赤と青の2チームで対戦します。各チームが6つのボールを投げて、“ジャックボール(目標球)”と呼ばれる白いボールにより近づけることが出来た方が勝利となります。氷上で行われるカーリングとルールが似ているため「地上のカーリング」と称されることもあります。金山教授の「アドバンテージ・性別・体格差・年齢に関係なく誰もができるスポーツ」という説明のとおり、ルールは非常にシンプルで、ボールは投げても転がしてもよく、手が使えない場合は足を使って蹴ってもかまいません。ジャックボールめがけて転がしたり、相手のボールを狙って弾いたりと、様々な戦術を駆使しながら盛り上がる受講生たちの姿がとても印象的でした。

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ボッチャで使うボールの大きさは「周長約270mm±8mm以内。重さは約275g±12g以内」。
材質は、天然皮革、人工皮革、フェルト製などがあり、障がいの特性やプレースタイルによってボールを使い分けます。

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74日実施「アーチェリー」

「アーチェリー」も、車いすバスケットボール同様、1960年第1回パラリンピックからの正式競技種目です。授業では、実際に弓を組み立てるところから始まり、その後、的に向かって投射練習を行いました。最初は「弓を引くのが難しい」「矢がうまく前に飛ばない」と苦戦していましたが、コツをつかむと多くの受講生が矢を的に当てることができるようになり、的に当たるたびにチーム内で感嘆の声があがっていました。

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アーチェリーの弓を組み立てる様子。

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「スポーツ」の語源はラテン語の「deportare」であり、「気晴らしに行く」や「楽しい感情を発散させるもの」という意味があります。ルールの理解や勝ち負けも大事ですが、参加者同士が相手を尊重しながら楽しむことで、スポーツは生涯にわたっての健康づくりや人間形成に大いに役立ちます。

受講生からは「この授業を受けたことで、今後パラリンピックも見方が変わると思う」「学部が異なる学生と一緒に活動できたのが楽しかった」などの感想が寄せられました。

 

本学の教養科目D群(スポーツ・健康科目)では、「スポーツ方法実習Ⅰ・Ⅱ」以外にもスポーツを切り口とした様々な講義系科目が開講されています。ぜひ、これらの授業を受講し、運動・スポーツのもつ多様な価値や無限の可能性にアプローチしてみてください。

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キャリア教育科目「仕事とキャリア」・アシックスジャパン阿部雅社長にご登壇いただきました―経営者が語るキャリアの本質

キャリア教育科目(教養科目C群・社会で学ぶ自己形成科目)「仕事とキャリア」では、5月28日(水)に衣笠キャンパスにて、アシックスジャパン株式会社代表取締役社長の阿部雅氏をゲスト講師にお招きしました。

本講義は、キャリア教育科目の形成科目に位置付けられ、幅広いゲスト講師から多様な働き方(業界・職種・キャリアステージ)の講演を聞いた上で、仕事の意味や職業人生の広がり、期待される成長プロセスなどを理解することを目指しています。また、アシックスジャパン株式会社と学校法人立命館は、スポーツを通じた地域社会、教育研究、国際社会の発展を目的として包括的連携交流協定を締結しており、様々な場面で多大なるご支援をいただいています。

授業冒頭、阿部氏から受講生に向けて、「授業を通じて、自ら考える姿勢を持ってほしい」「キャリアにおいて過去・現在・未来は密接に繋がっており、今日得た気づきや感情を行動へと結びつけ、未来に繋げてほしい」というメッセージが伝えられ、講演がスタートしました。
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<アシックスジャパン株式会社代表取締役社長 阿部雅氏>

まず、阿部氏ご自身のキャリアについてご紹介いただきました。新卒で株式会社アシックスに入社後、セールス、商品企画・開発、経営企画、マーケティングといった、いわゆるバリューチェーンの職務を幅広くご経験されてきたことや、日本を含む4か国で多様な人々と協働してこられたことなどが詳細に語られました。

続いて、企業紹介として、アシックスの創業哲学や理念、事業の沿革、およびアシックスとアシックスジャパンのビジネス展開などについてご説明いただきました。

講演はその後、阿部氏ご自身が考える「5 Principles」という仕事観・キャリア論へと展開していきます。
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受講生は提示されたフレームワークを活用しながら、自身の今後のワークキャリア・ライフキャリアや、大切にしたい価値観の軸について思考を深めました。

バックキャスティング思考に触れた場面では、阿部氏が幼少期からスポーツやスポーツシューズに親しみ、17歳の時にアシックスで働きたいと志したことがその後の学びやキャリア選択に繋がった、というご自身の原体験が紹介されました。そしてこの経験から、「自分の中に“北極星”を持つこと」がキャリア形成の最大の指針であり、一貫性(Consistency)こそが、変化の激しい時代を生き抜くための武器になると語られました。

さらに、心理学者ジョン・D・クランボルツ教授の「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」に基づき、「人生は予想もしない出来事の連続だが、それにどう意味づけをするかが、自分らしいキャリアを築く上で重要な力になる」と述べられました。

講演の締めくくりでは、Apple創業者スティーブ・ジョブズ氏が2005年にスタンフォード大学の卒業式で語ったスピーチから「Connecting the dots」という言葉を引用し、「キャリアを考える上で最も大切なのは、自分の人生に責任を持つこと。その積み重ねが“点”となり、振り返ったときに“線”として繋がっていく。『CHANGE(変化)』が起きた時には、それを『CHANCE(チャンス)』と捉え、自分の人生に責任を持って楽しんでほしい」という力強いメッセージが語られました。

授業終了後の受講生アンケートでは、「これまで就職活動を通じて、キャリアといえば職業や経験、スキルといった“ワークキャリア”にばかり意識が向いていたが、生き方や価値観といった“ライフキャリア”こそが重要であると気付かされた」「自分の価値観や感情に正直に向き合いながら、将来描きたい姿に向けて少しずつ行動を積み重ねていきたい」といった感想が寄せられました。

受講生たちは今後も引き続き、授業を通して他者のキャリアに触れ、多様な仕事や働き方への理解を深めながら、自己の長期的なキャリアビジョンの構築に取り組んでいきます。

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教学実践フォーラム「オンデマンド授業で探る、大規模講義と教育効果の両立 ―学生は本当に学べているの?―」

2025年度 第1回 教育実践フォーラム

このたび、教養科目におけるオンデマンド授業「データサイエンス・AI基礎」および「データエンジニアリング基礎」を事例として、 「オンデマンド授業で探る、大規模講義と教育効果の両立」をテーマに、教育実践フォーラムをZoomウェビナー形式で開催します。
※参考:教育・学修支援センターWebサイト

以下のようなテーマにご関心のある方は、ぜひお気軽にご参加ください。

  • オンデマンド授業に関心はあるが、導入が大変そう…
  • AIやLMSを授業に活用したい
  • 学習効果を高める方法を知りたい

■ 開催概要

  • 日時:2025年7月16日(水)3限(13:10~14:45)
  • 形式:Zoomウェビナー
  • 対象:立命館大学教職員
  • 申込フォーム:こちら

■ プログラム

  • [13:10-13:15] 開会挨拶
  • [13:15-14:15]
    • (1) オンデマンド授業設計の基礎(中島 英博 教授)
    • (2) 取り組み事例紹介(山中 司 教授/西門 秀人 准教授)
    • (3) 到達点と今後の展望(山中 司 教授)
  • [14:15-14:45] 質疑応答・閉会挨拶

■ 開催趣旨

新型コロナウィルス感染症への対応はメディア授業の展開が飛躍的に進む契機となり、2025年度現在、本学において約140科目が遠隔科目として開講されている。 なかでもオンデマンド授業は、時間や場所を選ばず受講することができるという特性から、特に教養科目において、近年、受講希望者が増加している。

しかしながら、オンデマンド授業では、学生が動画視聴に終始する受け身の学習スタイルに陥らないようにする工夫や、教員と学生の双方向性をいかに担保するかといった授業運営上の課題、 「学生は本当に学修が深まっているのか」という疑問も残る。

また、急速に進化を遂げる生成系AIを教育現場でどのように取り入れるかは、今を生きる私たちにとって、避けて通れないテーマになりつつある。

本フォーラムでは、まずオンデマンド授業設計の基礎について概観した後、教養科目の「データサイエンスAI基礎」「データエンジニアリング基礎」を事例として、いくつかの試行的取り組みを報告する。

今後のメディア授業の展開や、生成系AIの活用も含めた効果的な成績評価のあり方、授業運営について議論を深める機会としたい。

*2024年度より受講定員を400名から1000名に変更し、大規模オンデマンド科目として開講

教育実践フォーラムの告知ポスター


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「宇宙科学」にて宇宙の仕組み・面白さを知る ―未知の世界への理解を通じて、自分の視野・世界を広げよう―

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6月4日(水) 衣笠キャンパスにて、川方裕則 理工学部教授による教養科目「宇宙科学」Jクラスの第9回授業が行われました。

「宇宙科学」は、宇宙を切り口に、人類の自然に対する認識の発展について理解を深めることを到達目標に掲げています。時代や研究の変化とともに内容をブラッシュアップしながら続く、立命館大学において歴史ある教養科目のひとつです。

授業では主に、宇宙科学における天体情報の取得方法、惑星や銀河などの宇宙の構造、宇宙の誕生と進化について、学部や回生、これまでの理系・数学科目の学習経験の異なる350名の受講生が学びを深めています。

そして、第9回授業のテーマは「ブラックホールについて」など。何でも吸い込む巨大なエネルギーを持つブラックホールは光さえ出てこられないため、これまで撮影が難しく、長らく全貌は明らかにされていませんでしたが、ブラックホールの非常に高い重力によって光が曲げられたり捕まえられたりすることでできるブラックホールの「影」の撮影に成功した事例について紹介されました。

「人間の手で、ブラックホールを作り出すことができるのか」という受講生からの質問に対しては、「ブラックホールは太陽の5倍以上の質量を持つにもかかわらず15 kmほどの大きさしか持たない極めて高密度の天体であるため、現代の技術で作り出すことは不可能」であり、ブラックホールというふしぎな存在は、人間の知識欲や、浪漫を感じさせる対象であると説明がありました。

受講生からは、「文系学生だが理系の専門的な知識がなくても、授業で紹介される事例が分かりやすく新たな知識を得る面白さを感じる」、「これまで学んできた物理・数学の知識が繋がり、より面白く感じる」等、様々な感想が寄せられました。

川方教授は、「理系科目に対する難しさのイメージのハードルを下げるため、授業ではできるだけ数式を使わず、学生が体感できるような事例を用いるように工夫している」とのこと。「この授業で、宇宙という世界の『物知り』になるのではなく、未知の世界を知ろうとする意欲により、自分の理解の幅が広がることを通じて『学ぶことの面白さ』を体感してほしい」と述べました。

「教養科目の面白さは、専門科目の『狭く深い』世界ではなく、『広がり』があること。色々なことに興味を持ち、知らないことを理解する成功体験を得て、視野を広げてほしい」と学生にむけてメッセージを発信しました。

教養科目「宇宙科学」であなた自身の世界を広げる経験をしてみませんか。

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「日本の近現代と立命館」で仲谷総長が公開講義を実施 ―「学生の挑戦を大学として応援したい」とメッセージを発信!―

4月21日(月)、大阪いばらきキャンパスにて、仲谷善雄総長が、教養科目「日本の近現代と立命館」の講義を行いました。本講義は、複数の担当教員によるリレー講義により、学園の創設から今日に至る立命館学園の歩みや教学理念、将来に向けた課題などを歴史的・総合的に考察する講義です。仲谷総長は第3回目の講義を担当しました。

講義の冒頭、仲谷総長は、立命館のこれまでの歴史について、私立総合大学として多様な専門領域を活かし、社会の動向を見据えて課題解決や新たな価値創造に向けて、まさに「挑戦をもっと自由に」を体現して挑戦してきた点を、教育・研究・グローバル化・ダイバーシティなどの側面から振り返りました。また、研究力の向上を目的に、R-GIROやRARAフェロー制度などにより、高度な研究支援体制を構築していることを紹介しました。文部科学省の地域中核・特色ある研究大学強化促進事業やJAXAの宇宙戦略基金事業SX研究開発拠点への採択の事例を通して、本学の高い研究力が評価されているとともに、今後の国際的な研究力のさらなる拡充についても言及しました。
さらに、起業支援(RIMIX)などの事例を挙げ、学園内外での縦横の連携を強化し、探究力と高度専門性を備えた社会課題解決を目指す人材育成を大学の使命とし、学生の好奇心と問題意識を育む環境づくりに力を入れていると述べました。講義の最後に、大学生活を通して信念をもって行動することの重要性と、多視点で物事をとらえ、周囲を巻き込みながら活躍してほしいことと、学生の挑戦を大学として応援したいと述べました。
受講生からは「立命館大学がどのようなビジョンを持って運営されているのか、そしてそのビジョンの中に学生一人ひとりがどれほど大切な存在として位置づけられているのかを感じることができた」、「この恵まれた環境を最大限に活かしながら、自らの可能性を広げていきたい」といった感想が寄せられました。

仲谷総長による講義は、6/16(月)衣笠、10/20(月)びわこ・くさつキャンパスにおいても実施される予定です。

<講義の様子>

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スポーツ健康科学部「PBLⅡ」よりスポーツ心理学の内容発信!


スポーツ健康科学部のPBLⅡとは??

基礎科目や専門科目で培った知識やスキルに加え、自らの経験を活かし、実社会に即した課題と向き合いながら、課題に内在する問題の発見や問題の解決方法などを、主体的かつ実践的に学習する科目である。また社会的課題の解決に向けて、多様な人々と協働しながら、培った専門的知識とスキルを複眼的かつ相補的に問題を解決するための実践的な能力を身につける専門科目です。2023年度のカリキュラム改革で新設されました。

そのPBLⅡの学生の皆さんより、スポーツ心理学の取り組み発信ということで広報依頼を受けましたので掲載しています!

教養科目におけるD群の受講生の皆様、参考にしてはどうでしょうか??

noteへのリンクは以下より!

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超領域リベラルアーツ(GS)クラスの成果物展示を行っています!

みなさんは「超領域リベラルアーツ」をご存じでしょうか??

2020年度カリキュラム改革で誕生した3回生以上配当の教養科目です。学問分野の枠にとらわれず、分野の壁を越えた先進的・学際的・学融合的アプローチで、人類が直面する課題に迫る教養科目です。立命館大学で開講している100を超える教養科目の中で、唯一の先端科目です。

2024年度は春学期、秋学期それぞれ2クラス、合計4クラス開講されます。
たくさんの、そして多様な学び、分野を超える学びがある中で春学期開講のGSクラス(生命科学部山中司先生)の受講生グループが、衣笠キャンパス、充光館1階で展示を行っています!

興味、関心がある方はぜひ、「のぞいて」みてください!

<展示のテーマ>
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<実際の展示の様子>
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2024年度からのみらいゼミについて

 教養教育センターでは、2021年度後半期より、「三菱みらい育成財団の助成」を受けて、
正課科目での学びから芽生えた関心事について継続的に学習する学生提案型のゼミ「みらいゼミ」を展開してきました。

 財団からの助成は2023年度末までであり、みらいゼミのHPにも「2023年度末までの取り組みである」ことを、明記をしておりました。しかしながら、2024年度から、改めて教養教育センターの取り組みとして位置づけ、新しい「みらいゼミ」を展開することといたしました。
 
 新「みらいゼミ」の制度詳細については、4月上中旬までを目標に、「新規ゼミ募集説明会」を実施しようと事務局にて計画を進めています。
財団からの助成を受けていた時とは異なり、制度自体に変更が生じます。その点はあらかじめご承知おきください。以上、よろしくお願いいたします。

立命館大学 教養教育センター みらいゼミ事務局

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2023年度みらいゼミ募集スケジュールについて

わたしたちの学ぶ場を
自由にデザインする  
「みらいゼミ」

自分のこと、社会のこと、
ひそかにあれこれ考えているあなた。
あなたの“もやもや”をシェアできるひと
(学生や専門家)を見つけて、
一緒に考えて学んでいく場を作りませんか?

みらいゼミで大切にしたいのは、
他者との対話を重ねて、わたしたちの未来を
拓く言葉を探していくこと。

まずは8週間。
気軽に真面目にやってみましょう!

▶こんなことありませんか?
 Twitterで流れてきた社会問題、気になるなぁ。
 授業で知ったことをさらに深く考えたい。
 一人で学ぶのはしんどいな。誰かと一緒に学びたい。
 この先生の話を聞いてみたい!
 この本の読書会をやってみたい。

▶みらいゼミ立ち上げ・活動の流れ
 ①ゼミの応募(ざくっとした内容でOK)
 ②事務局との面談を経て、ゼミ計画を固める
 ③メンバーやメンター探し(事務局のサポートあり)
 ④8週間のゼミをスタート!
 ⑤報告会で他のゼミとも成果をシェア

▶ゼミを立ち上げられるひと
 立命館大学 学生
 立命館高校、立命館守山高校、立命館宇治高校、立命館慶祥高校 生徒

▶ゼミに参加できるひと
 立命館大学 学生
 立命館アジア太平洋大学 学生
 立命館高校、立命館守山高校、立命館宇治高校、立命館慶祥高校 生徒

▶2023年度みらいゼミ募集・活動スケジュール
みらいゼミ募集スケジュール

※各クォーターの上段日程は、メンバーやメンターが見つかっておらず、一人でエントリーする場合を想定しています。下段日程は、前クォーターからの継続ゼミなど、メンバーがある程度見つかっているゼミやメンターが決まっているゼミを想定しています。

※応募は、こちらのページ冒頭のフォームからお願いします。

 

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