“新常態”中国の生産管理と労使関係:実態調査からみえる生産現場の苦悩と工夫
ミネルヴァ書房 2022年
中国の実情を納得的に分かるための踏み込んだヒアリングを敢行した著者の誠実さと勇気にあらためて敬意を表したいと思う。
中国文学をつまみ食い:『詩経』から『三体』まで
ミネルヴァ書房 2022年
読後には、読み手各自の関心に即した「中国文学」へと通じる道筋がいくつも浮かび上がり、読書欲をおおいに刺激される。
中国新出土文献の思想史的研究:故事・教訓書を中心として
汲古書院 2022年
本書は中国の新出土文献の中から、とくに故事・教訓書に焦点をあてて考察した力作である。
戦争の中国古代史
講談社現代新書 2021年
戦争にまつわる様々な事物・儀礼・制度の発展・変化を通じて見る中国形成史として位置づける点こそ、本書の本質的特徴である。
朝鮮近代における大倧教の創設:檀君教の再興と羅喆の生涯
明石書店 2021年
近代朝鮮儒学者たちの複雑に絡み合う緊張関係、その生き様を描き出す中に、著者自身の眼差しの在所を潜伏させている
フィールドワークの現代思想:パンデミック以後のフィールドワーカーのために
ナカニシヤ出版 2022年
われわれは早急かつラディカルに「そもそもフィールドワークとはいかなる行為なのか?」を再定義する必要に迫られている。
〈伝統医学〉が創られるとき:ベトナム医療政策史
京都大学学術出版会 2022年
ベトナム医療史研究にとって伝統医療の歴史的存在理由を問うことは重要な課題であり、本書は、そうした研究課題を正面から取り上げ考察した貴重な研究であるといえる。
現代イスラーム世界の食事規定とハラール産業の国際化:マレーシアの発展と牽引力
ナカニシヤ出版 2022年
ハラール産業を地域研究、ムスリムの生存基盤研究と併せて、イスラーム経済論の枠組みの中で構築することに成功した研究書である。(中略)多くの研究者に知的刺激を与えるものと確信している。
イスラーム経済の原像:ムハンマド時代の法規定形成から現代の革新まで
ナカニシヤ出版 2022年
本書の最も重要な貢献は、歴史と現代を架橋する視座からイスラーム経済の理念と実践を考察した点である。
二つのアジアを生きる:現代カザフスタンにおける民族問題と高麗人(コリョ・サラム)ディアスポラの文化変容
ナカニシヤ出版 2022年
本書は多民族国家における少数民族社会研究に新しい視座を加えるものとして、高く評価されるだろう。
シリア・レバノン・イラク・イラン
ミネルヴァ書房 2021年
将来、本書は多くの中東研究者に参照・引用されるとともに、シリア、レバノン、イラク、イランに関わりのある多くの人に愛用される文献になると考えられる。
「私らしさ」の民族誌:現代エジプトの女性、格差、欲望
春風社 2022年
中東イスラームの女性を扱う議論にありがちな「女性への抑圧」とはかけ離れた、目から鱗な女性たちの姿が生々しく描写されている。
人材危機時代の日本の「グローバル人材」の育成とタレントマネジメント:「見捨てられる日本・日本企業」からの脱却の処方箋
晃洋書房 2020年
関連したさまざまな議論を展開する際の参照点のひとつとして、多くの研究者や実務家が最初に手に取る一冊にお薦めしたい。
年金制度の不人気改革はなぜ実現したのか:1980~2016年改革のプロセス分析
ミネルヴァ書房 2021年
テーマ別に整理された事実の体系は、このモデルの当否を超え、年金史の再確認にも、その再構築にも非常に有用に思われる。
不登校経験者受け入れ高校のエスノグラフィー:生徒全体を支える場のデザイン
ナカニシヤ出版 2021年
本書は、高校の教師たちがボランティアや対人援助職とともに生徒たちの登校とよりよい学校生活を支える姿を丁寧に描き出している。
「法と経済学」の揺籃
成文堂 2021年
前世紀転換期と1960年代以降の経済学との学際研究で、法学は何を得たのか、逆に、リーガル・リアリズムはコモンズからどのような影響を受けたのか。
司法審査の理論と現実
日本評論社 2020年
かくも骨格が堅強な本書は、されど牽強付会ではなく「論理的な首尾一貫性、明晰さ、体系性」も妥協していないので、安心して繙くことができる。
社会を知るためには
日本評論社 2020年
これから社会学を学び始めようとする初学者にとってだけでなく、すでに十分に研鑽を積んできた現役の社会学者にとってもとても有用な図書となっている。
現代社会資本論
有斐閣 2020年
「共同社会的条件」としての社会資本について、老朽化対策を含む再構築が必要であるとの問題意識から、その対応について考え、持続可能な社会へ繋ぐことを展望するものである。
私の反原発人生と「福島プロジェクト」の足跡
かもがわ出版 2021年
、著者の長いライフヒストリーの詳細な記述によって、国立大学の科学者が「反原発」という立場で活動を行うと、いかなる事態に遭遇するかを窺い知ることが出来る。
「反原発」のメディア・言説史:3.11以後の変容
岩波書店 2021年
本書の意義は、何よりも多様な言説・作品群の整理を通して、原発をめぐる報道のあり方、議題設定に決定的な影響を及ぼす「政財産学メディア」の構造的力学を剔抉している点にある。
被爆都市=広島研究の新たな視角:広島 復興の戦後史:廃墟からの「声」と都市
人文書院 2020年
本書の優れた特徴は、被爆都市=広島の研究において、復興の歴史に隠された陳情書や都市住民の「声」を聴いている点である。
地元を生きる:沖縄的共同性の社会学
ナカニシヤ出版 2020年
ポジティブなイメージとして人びとが―沖縄の人たちでさえも―思い浮かべている「沖縄的共同性」の内実を、生活史の手法を用いて社会学的に考察したのが本書である。
日常生活に埋め込まれたマイクロアグレッション:人種、ジェンダー、性的指向:マイノリティに向けられる無意識の差別
明石書店 2020年
マイノリティ側のリアリティを少しでも理解したいと思うのであれば、ぜひこの邦訳書を手にとってじっくりと時間をかけて読み進んでほしい。